いつもお世話になっております。
愛知県常滑市の行政書士加藤です。
民泊新法(住宅宿泊事業法)が平成30年6月15日に施行され、一カ月が経過しました。
安全面、衛生面の確保に係る規制も多く届出手続きは簡単ではないので、敷居は依然としてなかなか高いようにも感じます。
民泊ビジネスを安心して利用できる状況にする為に、ある程度厳しい手続きを課すことは、現時点ではやむを得ないといったところなのでしょう。
民泊新法(住宅宿泊事業法)の適用を受ける為に満たさなければならない要件は数多くありますが、その中でも基本的な要件として、まずは次の二点をご確認下さい。
※台所、浴室、便所、及び洗面設備があり、並びに「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」、「入居者の募集が行われている家屋」、又は「随時その所有者、賃借人又は転借人の居住の用に供されている家屋」
この二点に当てはまらなければ、基本的には民泊新法以外の道を検討することとなります。
民泊新法(住宅宿泊事業法)施行により、一応は民泊合法化への道が開けた分、当制度への信頼を損なうことないよう、違法民泊への取締は一層強化されるものと見られています。
民泊新法(住宅宿泊事業法)が施行されたとはいえ、要件、手続きは非常に複雑な内容となっております。
弊所では知多半島(半田市・東海市・大府市・常滑市・知多市他)だけでなく、名古屋市を含む愛知県全域のご相談を承っております。届出の代行、代理をご検討中の方はお気軽にご相談下さい。
※対象物件の不動産登記情報(土地・建物)、周辺住宅地図、及び建物平面図等をお持ちでしたらPDFファイル若しくは写真等の画像データで弊所メールアドレス宛に、又は弊所FAX番号宛、事前に送って頂けますと打合せでの理解が深まり大変助かります。もちろん、資料等お持ちでなくても大丈夫ですので、お気軽にお問い合わせ下さい。
]]>愛知県常滑市の行政書士加藤です。
2015年12月より、農地法第3条第1項許可申請に係る事務につきましては、常滑市では「農業委員会」ではなく「常滑市」が行うこととなりました。(国家戦略特区の特例措置)
なお、農地法第3条の3届出に係る事務につきましては、従前どおり「農業委員会」となりますのでご注意下さい。
農地法とは、簡単に言ってしまえば「食料の安定供給の確保」のため、農地に係る耕作者の地位の安定及び国内農業生産の増大を目的とした法律です。
目的については農地法第1条で触れています。
農地法第1条 この法律は、国内の農業生産の基盤である農地が現在及び将来における国民のための限られた資源であり、かつ、地域における貴重な資源であることにかんがみ、耕作者自らによる農地の所有が果たしてきている重要な役割も踏まえつつ、農地を農地以外のものにすることを規制するとともに、農地を効率的に利用する耕作者による地域との調和に配慮した農地についての権利の取得を促進し、及び農地の利用関係を調整し、並びに農地の農業上の利用を確保するための措置を講ずることにより、耕作者の地位の安定と国内の農業生産の増大を図り、もつて国民に対する食料の安定供給の確保に資することを目的とする。
農地法では上述の目的により、農地に係る様々な規制が定められています。
では、農地法の定める農地とは何を指すのでしょうか?
農地法第2条第1項により、「農地法上の農地」とは「耕作の目的に供される土地」と定義されています。
判例によると、この「耕作」とは「土地に労資を加え肥培管理を行って作物を栽培すること」を指すものとされ、また「作物」とは「穀物、蔬菜類にとどまらず、花卉、桑、茶、たばこ、梨、桃、りんご等の植物を広く含み、それが林業の対象となるようなものでない限り永年性の植物でも妨げないと解すべき」とされています。
つまり、肥培管理を行っている限り果樹園、草木の苗を育てる苗圃(びょうほ)、わさび田、はす池等も「農地法上の農地」に該当します。
客観的(地目、利用状況並びに農地及び耕作者の経緯等)に見てその現状が耕作の目的に供されるものと認められる土地であれば「農地法上の農地」とされます。
土地所有者の主観によって定まる性質のものではありません。
上述の「耕作の目的に供される土地」とは、現に耕作の目的に供されている土地だけではなく、今後耕作しようと思えばいつでも耕作可能な土地をも含みます。
例として休耕地、不耕作地等も「耕作の目的に供される土地」と言えます。
農地法上の農地に該当するか否かは、その土地の現在の状況によって判断します。
例え、登記簿上の地目が宅地とされていたとしても、現に農地として利用されていれば「農地法上の農地」に該当します。
採草放牧地とは、農地以外の土地で主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供される土地を指します。
ここで言う「事業」とは、これらの行為(耕作又は養畜)に関して反復継続して行われることを指し、必ずしも営利を目的とすることは要しないとされています。
また、屋根葺用又は燃料用等のための採草を主目的とするカヤ刈場は含まれないものとされています。
河川敷、堤防、公園及び道路等は耕作又は養畜のための採草放牧の事実があったとしても、それが主たる目的と認めることができないため採草放牧地とはなりません。
採草放牧地の目的に供されている土地が、併せて材木育成の目的にも供されている場合であって、いずれが主たる目的であるかの判定が困難な場合がありますが、その場合には樹冠の疎密度が0.3以下の土地に関しては、その主たる目的は採草放牧地として解されるものとされています。
農地法第2条第1項 この法律で「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいい、「採草放牧地」とは、農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをいう。
農地法の適用を受ける土地を売買したり、また、農地以外のものとする場合等に許可、届出等が必要となります。
以下、主だった許可又は届出に係る規制関係を示します。
| 対象 | 状況 | 市街化調整区域 | 市街化区域 | ||
| 農地 | 権利を移動する場合 | 農地のまま権利を移動(使用収益権の設定を含む)する場合 |
農地法 第3条許可 |
||
| 相続、遺産分割等により農地のまま権利が移動した場合 |
農地法 第3条届出 |
||||
| 転用を目的とし権利を移動(使用収益権の設定を含む)する場合 |
農地法 第5条許可 |
農地法 第5条届出 |
|||
| 転用のみをする場合(権利の移動を伴わない自己転用の場合) |
農地法 第4条許可 |
農地法 第4条届出 |
|||
| 採草放牧地 | 権利を移動する場合 | 採草放牧地のまま権利を移動(使用収益権の設定を含む)する場合 |
農地法 第3条許可 |
||
| 相続、遺産分割等により採草放牧地のまま権利が移動した場合 |
農地法 第3条届出 |
||||
| 転用を目的とし権利を移動(使用収益権の設定を含む)する場合 | 農地に転用する場合 |
農地法 第3条許可 |
|||
| 農地以外のものに転用する場合 |
農地法 第5条許可 |
農地法 第5条届出 |
|||
| 転用のみをする場合(権利の移動を伴わない自己転用の場合) | 規制なし | ||||
農地法第3条第1項本文 農地又は採草放牧地について所有権を移転し、又は地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を設定し、若しくは移転する場合には、政令で定めるところにより、当事者が農業委員会の許可を受けなければならない。
農地法第3条の3 農地又は採草放牧地について第3条第1項本文に掲げる権利を取得した者は、同項の許可を受けてこれらの権利を取得した場合、同項各号(第12号及び第16号を除く。)のいずれかに該当する場合その他農林水産省令で定める場合を除き、遅滞なく、農林水産省令で定めるところにより、その農地又は採草放牧地の存する市町村の農業委員会にその旨を届け出なければならない。
農地法第4条第1項 農地を農地以外のものにする者は、政令で定めるところにより、都道府県知事の許可(その者が同一の事業の目的に供するため4ヘクタールを超える農地を農地以外のものにする場合(農村地域工業等導入促進法(昭和46年法律第112号)その他の地域の開発又は整備に関する法律で政令で定めるもの(以下「地域整備法」という。)の定めるところに従つて農地を農地以外のものにする場合で政令で定める要件に該当するものを除く。第5項において同じ。)には、農林水産大臣の許可)を受けなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
第7号 市街化区域(都市計画法(昭和43年法律第100号)第7条第1項の市街化区域と定められた区域で、同法第23条第1項の規定による協議が調つたものをいう。)内にある農地を、政令で定めるところによりあらかじめ農業委員会に届け出て、農地以外のものにする場合
農地法第5条第1項 農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。次項及び第4項において同じ。)にするため、これらの土地について第3条第1項本文に掲げる権利を設定し、又は移転する場合には、政令で定めるところにより当事者が都道府県知事の許可(これらの権利を取得する者が同一の事業の目的に供するため4ヘクタールを超える農地又はその農地と併せて採草放牧地について権利を取得する場合(地域整備法の定めるところに従つてこれらの権利を取得する場合で政令で定める要件に該当するものを除く。第4項において同じ。)には、農林水産大臣の許可)を受けなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
第6号 前条第1項第7号に規定する市街化区域内にある農地又は採草放牧地につき、政令で定めるところによりあらかじめ農業委員会に届け出て、農地及び採草放牧地以外のものにするためこれらの権利を取得する場合
上の関連条文中の「当事者」とは、例えば農地の売買による所有権移転の場合、農地法第3条許可申請は「売主」及び「買主」の当事者「双方」による申請を原則とすることを意味します。
では、失礼します。
]]>愛知県常滑市の行政書士加藤です。
先日、「赤の斜線が引かれた遺言書」による遺言の効力について争われた訴訟の上告審において、遺言者自身が赤色ボールペンで遺言書全体に斜線を引く行為は遺言の全効力を失わせる意思の表れとして、その遺言書は故意に破棄されたものとし無効との判決が出されました。
平成26年(受)第1458号遺言無効確認請求事件平成27年11月20日第二小法廷判決理由より一部抜粋
本件遺言書に故意に本件斜線を引く行為は、民法1024条前段所定の「故意に遺言書を破棄したとき」に該当するというべきであり、これによりAは本件遺言を撤回したものとみなされることになる。したがって、本件遺言は、効力を有しない。
民法第1024条の規定により故意に破棄された遺言書による遺言は撤回されたものとみなされます。
民法1024条 遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなす。遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときも、同様とする。
皆様はこの最高裁の判断をどう思いますか?
ごく当たり前の判断をしたように思われる方が多いのかもしれません。
なにせ、赤のボールペンで斜線が引かれていたのです。
そのままの内容で効力を生じさせたいなら、斜線を引く必要なんてないのですから。
しかし、原審では元の文字を判読できる程度に斜線を引く行為では故意に遺言書を破棄したものとは言えないとし、遺言の効力は無効なものではない旨示しています。
この原審の判断は一般的な感覚では少し違和感を覚えるかもしれませんが、遺言に係る厳格な手続きを知る実務家の中にはこの判断の方が最高裁の判断よりも馴染むと感じる方もいるのです。
ここでお伝えしたいことは、どのような事例が遺言書の破棄に当たるのか?といった解釈の話ではありません。
遺言の方式は法律によって厳格に定められており、その定め及びそれに関する解釈は一般的な感覚でははかれない部分も多々あるということです。
(上述の裁判でも、結果的には一般的な感覚に近い判断が示されていますが、原審で争うことなく決着していればまた別の結果となっていたのです)
つまり、遺言書を残す場合には、解釈をめぐって争うことの無いようにするため、保管方法も含めた手続き上の判断に感覚的な部分を持ち込まず疑義の生じない形で残して頂きたいということです。
民法第960条 遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、することができない。
仔細は存じませんが、上のケースでも遺言書の残し方によっては紛争を防げた部分もあったのかもしれません。
(或いは防ぐことのできない紛争であったのかもしれませんが…)
遺言は本来、紛争の予防のために非常に有用な手段です。
是非十分な準備のもと、ご用意されることをお勧めします。
相続遺言に関しては非常に多くの方がご不安を抱えていらっしゃるので、今後も様々なケースや手続きの方法等をお伝えしていきたいと思います。
では、失礼します。
]]>愛知県常滑市の行政書士加藤です。
ここのところマイナンバーに関するアクセスが多いので、まずは現在の「通知カード」の愛知県内の差出状況をお伝えします。(トップページのTwitter画面でもできるだけお伝えするようにしていますのでご覧ください)
11月16日の時点では東栄町、豊根村、豊山町、南知多町、並びに名古屋市天白区及び名東区の6市区町村で差出完了の確認がとれています。
このマイナンバー制度が相続等の手続きとどう関わってくるのか、又、どのような可能性があるのかを少しお伝えします。
現段階では、平成28年1月1日以後発生する相続及び遺贈に係る相続税の申告書にマインナンバーの記載が求められることが決まっています。
その後、平成30年からは利用者の任意によるものですが、預金口座へのマイナンバー登録制度が開始されます。
これにより、一部の個人資産とマイナンバーの紐づけが開始され、相続税の申告等にも相当の影響が出ることが考えられます。
この時点では任意による預金口座への登録なので、希望者の利便性の向上といった面が大きく、特に影響はあっても問題はないように思えます。
そして、平成33年からは預金口座への登録義務化がほぼ確実視さています。
税制度に係る範囲においては国民側の利便性の向上も期待できますし、税の徴収という行政側の目的においてもより正確に実現できることが考えられますよね。
しかし、利便性よりもプライバシー保護に重きをおく方にとっては非常に抵抗のある制度ということで反対の声も多いようです。
平成27年より相続税の改正があり、相続税申告の対象となる方の割合は旧法では4%程度だったのに対し、新法ではその1.5倍の6%程度になると言われています。
そして、預金口座とマイナンバーの紐づけが開始されれば、今までは何となくで通ってしまっていた相続対策も、今後はそうはいかなくなるかもしれません。
この相続税改正とマイナンバー制度により、多くの人にとって相続対策がより身近なところで必要なものとなったと言えるのではないでしょうか。
相続や遺言の手続きで必要となるのが戸籍謄本等です。
(遺言に関しては必ずしも必要というわけではありませんが、弊所では基本的には推定相続人を調査・確認したうえで確かな意思決定をされることをお勧めしています)
しかし、この戸籍収集による(推定)相続人の調査はケースによっては相当複雑になることもあります。
そこで、この調査につき利便性向上を期待できるのがマイナンバー制度というわけです。
しかし、これも預金口座同様、重要な個人情報なわけですので安易な導入は避けるべきとの声もあります。
現在は法務省にて制度導入に関して検討中のようです。
以上、マイナンバーと相続手続きについてお伝えしました。
では、失礼します。
]]>愛知県常滑市の行政書士加藤です。
最近は建設業に関するニュースが多いですね。
明るい話題ならいいのですが、長引くニュースには逆のことも多いものです。
なお、建設業を営むには原則として建設業許可を受けなければなりません。
(軽微な建設工事のみを扱う場合は不要です)
今回はそんな建設業許可と相続の関係について少し触れてみたいと思います。
皆様ご存知の「相続」ですが、実際に何の法律にどのような条文で記載されているのかまでは、ご存知ではないという方も多いのではないでしょうか。
相続の一般的効力は民法第896条により次のように定められています。
民法第896条本文 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。
原則として亡くなられた方の財産法上の権利義務を相続人は全て承継することができる旨定められています。
ここまでは、一般的なイメージどおりの規定ではないでしょうか。
しかし、この条文には以下のような但書があります。
民法第896条但書 ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。
このように承継することができないものがある旨定められています。
では、その承継することができない「一身に専属したもの」とは何か?
簡単に言えば、その性質を考える上で被相続人のみに帰属すべきものを意味し、これを(帰属上の)一身専属権と呼びます。
民法の規定により被相続人の死亡により消滅又は終了すると定められている一身専属権には次のようなものがあります。
また、民法上定められていない一身専属権には次のようなものがあります。
条文だけを見ますと「承継できないものがあったのか?」と思われるかもしれませんが、具体例を見れば多くはご納得いただけるものかと思います。
ここでは事業承継全体についての検討ではなく「建設業許可」に限定した検討をしたいと思います。
仮に、許可を取得して建設業を営むAさんが、自分の亡き後は事業を息子のBさんに継がせたいと考えているとします。
Aさんが株式会社の代表取締役として建設業を営んでいる場合には、建設業許可は法人に付与されていますので、Aさんがお亡くなりになったとしても建設業許可の承継の問題は生じません。
この場合では建設業許可を維持していく為の対策が必要となります。
Aさんが個人事業主として建設業を営んでいる場合には、建設業許可はAさん個人に付与されています。
あとは相続できる権利なのか、それともできない権利(一身専属権)なのかの問題ということです。
上の一身専属権の具体例から解答も見えてくるかもしれませんが…
建設業許可は一身専属的なものとして、相続による承継は認められていません。
この場合は息子であるBさんが建設業許可を新たに取得できる為の対策が必要となります。
いずれにしろ許可業者として事業を継続するためには建設業許可の要件は満たしている必要がありますので、要件を整えるための事前の準備は非常に重要なものとなります。
長い場合ですと10年程の期間を要することもあります。
まだまだ先のこととお考えの場合でも、早めの対策をお勧めします。
では、失礼します。
なお、弊所では建設業許可専門サイトをご用意しております。
許可要件につきましては専門サイト「建設業許可愛知県申請オフィス」の「建設業許可を受ける要件は?」をご覧ください。
]]>愛知県常滑市の行政書士加藤です。
最近、京都市で旅館業法違反のニュースがありましたね。
賃貸マンションの空き部屋を有料で貸し出したことが問題となったものです。
最近、国の政策も絡みよく耳にする「民泊」というものです。
「民泊」を文字通りとらえれば民家に泊まることを意味します。
しかし、ここでは自宅の一部やマンションの空き部屋又は空き別荘等を活用して宿泊サービスを提供し対価を得ることを指すものとします。
この対価を得ることを営業として行えば、例え自宅の一部であったとしても旅館業にあたります。
まず、旅館業法の目的を知るために旅館業法第1条をご紹介します。
旅館業法第1条 この法律は、旅館業の業務の適正な運営を確保すること等により、旅館業の健全な発達を図るとともに、旅館業の分野における利用者の需要の高度化及び多様化に対応したサービスの提供を促進し、もつて公衆衛生及び国民生活の向上に寄与することを目的とする。
次に、旅館業の定義を知るために同法第2条をご紹介します。
旅館業法第2条 この法律で「旅館業」とは、ホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業及び下宿営業をいう。
2 この法律で「ホテル営業」とは、洋式の構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で、簡易宿所営業及び下宿営業以外のものをいう。
3 この法律で「旅館営業」とは、和式の構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で、簡易宿所営業及び下宿営業以外のものをいう。
4 この法律で「簡易宿所営業」とは、宿泊する場所を多数人で共用する構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で、下宿営業以外のものをいう。
5 この法律で「下宿営業」とは、施設を設け、1月以上の期間を単位とする宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業をいう。
6 この法律で「宿泊」とは、寝具を使用して前各項の施設を利用することをいう。
上の条文のとおり、旅館業は「宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業」と定義されています。
そして、同法第3条により旅館業を経営しようとする者は許可を受ける必要がある旨定められています。
旅館業法第3条本文 旅館業を経営しようとする者は、都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあつては、市長又は区長。第四項を除き、以下同じ。)の許可を受けなければならない。
旅館業法第2条のとおり、旅館業は次の4種類に別けることができます。
この4種はそれぞれ許可を受けるための要件(構造設備基準)が定められています。
そして、民泊を営業として行うには原則として4種の内いずれかの要件を満たし許可を受けなければなりません。
許可を受ける要件として「ホテル営業」では10室以上、「旅館営業」では5室以上と客室数が定められており、「自宅の一部」で民泊をお考えの場合はこの二つでの営業の許可取得は難しいように思えます。
残すは「簡易宿所営業」か「下宿営業」ですが、「簡易宿所営業」は客室の延床面積が33平方メートル以上必要とされており、また「下宿営業」では1ヵ月以上の期間を単位とする営業を想定したものです。
すでにある「自宅の一部」を有効活用したくとも、許可要件を満たせないことも十分考えられるのです。
こうした法律の存在を知らないままに気軽に民泊によるサービス提供を業として行っている方も多いようです。
しかし、上のとおり無許可営業は旅館業法に違反しており、いつ取り締まりを受けてもおかしくありません。
政府としては民泊に関して規制緩和の流れ(国家戦略特別区域に定められた地域で一部民泊合法化の動きも見られます)にあるようですが、営業できる法的な根拠がなければ依然違法な状態ですのでご注意下さい。
上記内容投稿時(2015年11月)以降、2016年4月に一部規制が緩和され、「簡易宿所営業」の場合の許可要件として「客室の延床面積が33平方メートル以上」必要であった基準が、「一度に宿泊させる宿泊者数が10人未満の施設の場合には、宿泊者1人当たり面積3.3平方メートルに宿泊者数を乗じた面積以上」と改正され、必ずしも「客室の延床面積が33平方メートル以上」でなくとも許可を受けることが可能となりました。
(改正情報の詳細は厚生労働省のHP等でご確認いただけます)
従前の規制よりも民泊が身近になったと言えそうですね。
民泊新法(住宅宿泊事業法)については別の記事「民泊新法(住宅宿泊事業法)施行から一月半」をご覧ください。
]]>愛知県常滑市の行政書士加藤です。
10月31日に知多半島の南知多町で通知カードの差出が確認されましたね。
まだ前日(平成27年11月2日)の時点では、知多半島内で他に差出は確認されていません。
(以前の投稿「マイナンバー制度とは?」で触れましたが、通知カードは「差出日より概ね20日程度までにお届け出来る見込み」とされています)
では、本日はマイナンバー制度により民間事業者は何をするべきなのかについて簡単にまとめてみたいと思います。
平成28年1月以降、税(源泉徴収票等)や社会保障(健康保険、厚生年金及び雇用保険等)の手続で従業員等のマイナンバーを記載する必要があります。
会社の規模は問わず、総務の仕事はマイナンバー制度に直接的に関わってくるので注意が必要です。
上述した目的のため、事業者は従業員やその扶養家族のマイナンバーを取得しなければなりません。
他にも支払調書作成のため委託先や不動産の賃貸人にもマイナンバーの提供及び本人確認を求めるケース等が考えられます。
(個人情報保護法第18条により、マイナンバーを取得するには法律で定められた利用目的を特定し明示する必要があります)
なお、他人のなりすまし防止のため、マイナンバーのみの本人確認は認められていません。別に身元確認が必要となりますのでご注意下さい。
つまり、原則としてマイナンバー取得時の本人確認は「番号確認(通知カード等)」+「身元確認(運転免許証等)」のセットで行います。(「個人番号カード」は写真入りなので、これのみでOKです)
但し、過去に身元確認を行っている従業員からマイナンバーの提供を受ける場合等、身元確認書類の提示を省略できるケースもあります。
その他代理人からの取得の場合は、代理権の確認及び代理人の身元確認並びに本人の番号確認が必要となります。
法律で限定された目的以外の利用・提供はできません。
(マイナンバー法第9条により利用範囲について、同法第19条により提供の制限について定められています)
また、取得する際に明示した利用目的にも制限を受けますので注意を要します。
マイナンバーが記載された書類の保管は必要最低限度に抑えましょう。
不必要になった場合には速やかに廃棄・削除しなければなりません。
所管法令で保存期間の定められている書類にマイナンバーを内容に含むものがある場合には、その保存期間を経過後に速やかに廃棄しましょう。
「特定個人情報の適正な取り扱いに関するガイドライン(事業者編)」では、安全管理措置の内容として、基本方針の策定、取扱規程等の策定、組織的安全管理措置、人的安全管理措置、物理的安全管理措置及び技術的安全管理措置を挙げていますが、中小規模の会社では全て実行することは現実的に困難な場合もあるかと思います。
同ガイドラインでは、事業者のうち従業員の数が100人以下の事業者であって、次に掲げる事業者を除く事業者の特例的な対応方法を示しています。
- 個人番号利用事務実施者
- 委託に基づいて個人番号関係事務又は個人番号利用事務を業務として行う事業者
- 金融分野(金融庁作成の「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン」第1条第1項に定義される金融分野)の事業者
- 個人情報取扱事業者
上の場合の特例的な対応方法のうち、特に重要だと思える部分をまとめると…
といったところでしょうか。
担当者の方はガイドラインに目を通し、社内で必要な対策をとることをお勧めします。
やはり、民間事業者にとって最初はそれなりの負担となりそうです。
この先の制度採用による効率化に期待したいですね。
では、失礼します。
]]>愛知県常滑市の行政書士加藤です。
ついに、愛知県でもマイナンバーの差出が確認されました。
(マイナンバー制度については「マイナンバー制度とは?」をご覧ください)
前日(平成27年10月30日)までの状況は10月29日東栄町、10月30日豊山町の2市区町村で差出されています。
ところでマイナンバー(個人番号)には法人版があるってご存知でしたか?
そのままですが、法人版のことを「法人番号」といいます。
株式会社等の法人に指定される13桁の番号で、公開を原則とし、どなたでも自由に利用できます。
ちなみに、マイナンバー(個人番号)は非公開です。
マイナンバー法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)第19条により、マイナンバー(個人番号)を提供できる場合を法律上限定しています。
法人番号制度には大きく次の4つのメリットがあるとされています。
1~3は基本的にマイナンバー(個人番号)制度と同様ですね。それに、4「新たな価値の創出」が加わったかたちです。
4は法人番号制度で公表される情報①商号又は名称、②本店又は主たる事務所の所在地、③法人番号(以下、「基本3情報」という)によって企業のことが「わかる」、企業と「つながる」、サービスが「ひろがる」ことへの期待をメリットに挙げたものです。
マイナンバー(個人番号)制度では情報流出の可能性が最大の懸念事項だったわけですが、法人番号制度では…
個人と異なり、法人は既に資産、負債及び純資産並びに年間の費用、収益他には役員、従業員の人数等、基本的にはその全てを行政に管理されている立場です。
それらの情報についての流出可能性は、法人番号の採用の有無で変わるところはないと考えられます。
一つあげるなら、コンプライアンス対策について何となくで通してきてしまった法人については今後対策が必要となるケースもあるかもしれません。
平成27年10月22日~11月25日の間に「法人番号指定通知書」を法人の登記上の所在地に発送する予定です。
平成27年10月26日~11月27日の間に基本3情報(①商号又は名称、②本店又は主たる事務所の所在地、③法人番号)の公表を予定しています。
基本3情報はどなたでも利用可能で、インターネット(法人番号公表サイト)を通じて公表されます。
(愛知県の設立登記法人では平成27年11月11日通知書発送予定、同月13日公表予定日となっています)
マイナンバー(個人番号)のように注意すべきことはあまりありませんが、やはり企業のコンプライアンス対策は一層進めていくべきなのでしょうね。
法律を企業を守る術として上手く活用していけるよに早めの対策をお勧めします。
では、失礼します。
]]>愛知県常滑市の行政書士加藤です。
平成27年10月28日より渋谷区で「パートナーシップ証明書」の交付申請の受付が開始されましたね。
タイトルの「パートナーシップ証明」ですが、何の証明かご存知でしょうか?
「パートナーシップ」という言葉は一般的には協力関係を意味します。
しかし、本稿では「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例(※)」第2条によって定義される「男女の婚姻関係と異ならない程度の実質を備える戸籍上の性別が同一である二者間の社会生活関係」の意味で用いることとします。
そして「パートナーシップ証明」とは、実質的には婚姻関係と異ならない社会生活を営む同性カップルについて「パートナーシップ」の関係にあることを渋谷区長が確認し「証明」するものです。
(※)同条例は「男女の人権の尊重」と「性的少数者の人権の尊重」を基本理念とし、2015年3月31日区議会で成立し、同年4月1日に施行されました。
証明を受けた同性カップルは、区営住宅等への入居資格としての「親族」に含まれることになるようです。また、生命保険の受取人としての「親族」や、医療措置を行う際の同意を要する「家族」、職場での家族手当の支給条件としての「家族」等、様々な場面での「親族」又は「家族」に含まれるように定義の改善が期待されています。
しかしながら、婚姻関係そのものではないため、相続の対象にはなりません。パートナーに財産を残したいのなら、遺言書の作成等の備えが必要となります。(他にも、税制上の配偶者控除や社会保険の被扶養者制度等も対象外です)
まずは、対象者の要件として次のことが求められています。
さらに証明にあたっては次の二つの公正証書による確認を原則としています。
日本国内初ということで、「性的少数者の人権の尊重」という意味では非常に意味のある条例だと考えられますが、法的な強制力が弱く相手方の行動を期待する部分が多くあります。(任意後見契約に係る公正証書の確認を証明の要件としているのも、法的強制力の弱さを補うためとだと考えられます)
現段階で十分な保障が実現されている制度とはいえませんが、他自治体で跡を追う新しい動きもでてきています。
この条例成立をきっかけに、今後大きく育っていく制度なのかもしれませんね。
愛知県でも今後何か新しい動きがあれば、またお知らせしたいと思います。
では失礼します。
]]>愛知県常滑市の行政書士加藤です。
マイナンバー制度ですが、今月より「通知カード(住民にマイナンバーをお知らせするカード)」の発送が始まりましたね。(上のイメージは「通知カード」ではなく「個人番号カード」です)
私のところでは「まだ届かないけど、いつ届くの?」と言ったお話しもちらほらと。
安心して下さい。愛知県では平成27年10月23日現在の差出は確認されていません。(前日までの差出し状況は地方公共団体情報システム機構のサイトで確認することができます)
同サイトによると「差出日より概ね20日程度までにお届け出来る見込み」とされているので、お手元に届くのは少し先のようですね。
国民一人ひとりが持つ12桁の番号のことです。不正使用のおそれがある場合を除き、一生使うものとされています。
マイナンバー制度には大きく次の3つのメリットがあるとされています。
多くの方の最大の懸念事項は…
やはり、人が管理する以上、この可能性を払拭することは簡単ではないでしょうね。
しかし、情報漏洩の罰則強化や、個人情報を特定機関に集約する「一元管理」ではなく、個人情報は各機関が保有し、必要に応じて照会・提供する「分散管理」を採用することでリスクの低減をはかっています。
平成27年10月~住民票の住所に「通知カード」が届きます。
通知カード着後~希望者は「個人番号カード(マイナンバーが記載された顔写真付のカード)※1」の交付申請ができます。
※1…マイナンバーの提示と本人確認が同時に必要な場面では、これ1枚で済む唯一のカードです。(「通知カード」ではマイナンバーを証明することは可能ですが、別に運転免許証等での本人確認が必要となります)
平成28年1月~社会保障、税、災害対策の行政手続きでマイナンバーが必要となります。また、申請者には「個人番号カード」が交付されます。
平成29年1月~「マイポータル(情報提供等記録開示システム)※2」が開始予定です。
※2…行政機関の保有する自分の個人情報を確認できるシステムです。内閣官房のFAQページ9月回答では、マイポータルは原則として「個人番号カード」によるログイン利用を前提としているようです。(住民基本台帳カードからもログインは可能)
何といっても今気を付けて頂きたいのは…
マイナンバーの通知・利用に関して、行政機関等が資産、家族構成、年金・保険等の情報を聞いたりすることは一切ありません。電話、メール、訪問によるマイナンバーに関係する問い合わせには十分に気を付けて下さい。
以上、マイナンバー制度について簡単にまとめました。
では、失礼します。
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