Advertise with Googlier.com 21世紀型教育機構 - 工学院 https://21kai.com/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2 ja 工学院【日日即未来】 生徒が自ら問いをつくり世界を変える授業 https://21kai.com/ja/node/922 <span class="submitted-by">Submitted by honmanote on 火, 2024/09/10 - 14:52</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><div>  </div> <div> 工学院大学附属(以降「工学院」)は、経済産業省が実施している「EdTech導入補助金」を活用したInspire Highのオンライン上のプログラムを導入しています。その導入授業を、教頭の田中歩先生も自身のIBL(Inquiry based Learning)の中で展開していました。</div> <div>  </div> <div> Inspire Highの授業は、オンラインで展開されます。見学した時は、生徒の皆さんが、農業のテクノロジーについてのキーノートスピーチに触発されて、最終的に100年後の食の問題を解決する壮大な授業でした。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" height="480" src="/sites/default/files/img_7805.jpg" width="640" /></div> <div>  </div> <div> 英語と日本語どちらでも可能で、歩先生は英語でも授業をナビゲートしていました。ラウンドスクエアの加盟校から留学にきた生徒もいたというのもありますが、工学院の中2は全てのクラスで同様のプログラムを実施しています。</div> <div>  </div> <div> 同校は、破格のグローバル教育が展開されているし、工学院大学の附属校ですからエンジニアリングやテクノロジーのレベルも他校に比べ相当高いのです。そして、高2で工学院の学びの総決算として行うグローバル・プロジェクトに象徴されるようにPBL型探究は、同校の授業の土台です。</div> <div>  </div> <div> グローバル、エンジニアリング、プロジェクトの根っこは、生徒1人ひとりのやりたいことの発見や気づきにあります。このやりたいことは、「多様な体験を通して思考し自身の経験をつくっていく過程の中から生まれてきます」と歩先生は語ります。</div> <div>  </div> <div> ですから、教師のネットワークだけではなく、学術セクター、行政セクター、民間セクター、非民間セクターなどあらゆる団体と連携することによって、その多様な体験の環境をデザインできるというのです。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" height="480" src="/sites/default/files/img_7810.jpg" width="640" /></div> <div>  </div> <div> そういう意味で、Inspire Highのキーノートスピーカーは、あのオードリー・タン氏や谷川俊太郎さん、高橋尚子さん、お笑い芸人だったりとネットワークをつなぐのは、そう簡単でない方々と結びつくことができますから、非常に有益です。</div> <div>  </div> <div> 授業を見学しに来ていた中野校長は、「Inspire Highのプログラムは、オンライン上でどこでも簡単につながり生徒自身が気づきや発見をインスパイアーする優れものです。一方で、インタビューやフィールドワーク、対面はリアルに学ぶ場も必要で、このリアルなプログラムとオンラインのプログラムのスクランブルをコーディネートするのが田中歩先生をはじめとするうちの先生方です」と語ります。</div> <div>  </div> <div> 歩先生も「現段階ではオンライン上で対話が行われているわけではないので、対面で適宜リアリスティックリフレクションは挿入する必要があるときもあるし、そのまま手放してもよい場合もあります。それはそのクラスの生徒の具体的状況によります。特にうちは少人数規模のクラス編成なので、個別最適なペースで取り組むこともできます」と。</div> <div>  </div> <div> 工学院の先生方は、リアルなPBLは得意ですから、リアルな体験を超えてできる体験をInspire Highのプログラムで補強しようというのでしょう。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" height="386" src="/sites/default/files/ri_ri_ji_wei_lai_.jpg" width="700" /></div> <div>  </div> <div> 歩先生の授業はIBLですから、体験の中で生徒自身が自ら問いながら新しい経験を組み立て、さらに思考し、問題を見つけ、課題を解決していくプログラムをデザインするのは常日頃のことです。歩先生は、「たしかに遠くに未来はあるのかもしれないですが、工学院では【日日即未来】で、日常の学びの中に未来や本質が開けてくるという感じなのです」と。</div> <div>  </div> <div> さらに歩先生はこう語ります。「Inspire Highは、ファシリテーターがオンライン上にいるので、私自身はナビゲートに徹して、生徒の学びをメタ的に眺めることができます。新しい生徒の様子がわかり、リアルな授業の中でさらなる成長の仕掛けをデザインするヒントにもなります」と。</div> <div>  </div> <div> 中野校長は「いずれにしても教師自身が自分のテクノロジーやPBLのしっかりとした軸を持っていることが大前提で、それが学校の重要な役割でもある。工学院の先生方はその役割を果たせます。そこが魅力の一つだと思います」と語ります。</div> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E6%AD%A9%E6%95%99%E9%A0%AD" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">田中歩教頭</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E4%B8%AD%E9%87%8E%E6%A0%A1%E9%95%B7" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">中野校長</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/inspire-high" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">Inspire High</a></div></div></div> Tue, 10 Sep 2024 05:52:44 +0000 honmanote 922 at https://21kai.com SGT教育研究プロジェクト〜循環型社会を目指すワークショップ https://21kai.com/ja/node/900 <span class="submitted-by">Submitted by hiros on 日, 2022/08/14 - 23:18</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><img alt="" src="/sites/default/files/img_1453.jpeg" style="width: 800px; height: 600px;" /></p> <p>(写真提供は児浦良裕先生)</p> <p>8月11日と12日の2日間、教育研究センターのSGT教育研究プロジェクトのワークショップが千葉県木更津市のクルックフィールズで行われました。</p> <p>SGT教育研究プロジェクトは、聖学院の児浦良裕先生や工学院の田中歩先生が主席研究員として活動してきたSGT教育研究会から新たに創設されたプロジェクトです。</p> <p>このプロジェクトではフィールドワークをその根幹に位置付けています。そうすることで、より地球環境の問題をリアルに捉えることができることがひとつ。また、対面だからこそ発揮される全体的で統合的なコミュニケーションが「フィールド=場」のパワーを高めてくれることも狙いに入っていたのでしょう。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/img_1419.jpeg" style="width: 800px; height: 600px;" /></p> <p>(写真提供は児浦良裕先生)</p> <p>昨年度SGTアワードで最優秀賞を獲得した文大杉並の染谷昌亮先生が児浦先生とタッグを組んでこのプロジェクトの企画から活躍しました。そして先述の田中歩先生や和洋九段の新井誠司先生がサポートに入りながら全体をチームとしてうまくまとめていました。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/img_1429.jpeg" style="width: 800px; height: 600px;" /></p> <p>(写真提供は児浦良裕先生)</p> <p>参加したSGTは総勢18名、クルックフィールズで農業体験を行ったり生物多様性について学んだりしながら、さまざまな「循環」について考えました。ディスカッションでは2つのチームに分かれ、都会でこのような循環を実現させるためのアイディアを出し合い、さらにアクション/行動変容を起こすためのファクターを探りました。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/img_1442.jpeg" style="width: 800px; height: 600px;" /></p> <p>(写真提供は児浦良裕先生)</p> <p>20世紀に積み残してしまった数々の問題は、20世紀の方法論では解決できないでしょう。それは私たちが大事にすべき価値が変わってしまったからです。変わったというよりも、あると思っていた土台がすでに崩れていることが明らかになったのが今世紀です。地球環境や共生について、教科を超えた学びを続けていくことの意味が確認された2日間でした。</p> <p>なお、プロジェクトの課題や動画などはCanvasというプラットフォーム上で共有されていて、今後の活動においても適宜参照されるとのことです。</p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/sgt" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">SGT</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E6%95%99%E8%82%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">教育研究センター</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E8%81%96%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">聖学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E6%96%87%E5%A4%A7%E6%9D%89%E4%B8%A6" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">文大杉並</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E8%81%96%E3%83%89%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%B3%E5%AD%A6%E5%9C%92" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">聖ドミニコ学園</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E9%9D%99%E5%B2%A1%E8%81%96%E5%85%89%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">静岡聖光学院</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%C2%A0%E8%81%96%E3%83%91%E3%82%A6%E3%83%AD%E5%AD%A6%E5%9C%92" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> 聖パウロ学園</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%92%8C%E6%B4%8B%E4%B9%9D%E6%AE%B5%E5%A5%B3%E5%AD%90" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">和洋九段女子</a></div></div></div> Sun, 14 Aug 2022 14:18:11 +0000 hiros 900 at https://21kai.com 工学院 創造的緊張感を持続する組織(2) https://21kai.com/ja/node/775 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 金, 2018/10/05 - 10:18</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>工学院は、「挑戦・創造・貢献」を理念としています。この根本には「自由」があります。自由が前提だからこそ「挑戦・創造・貢献」が可能なのです。エントランスホールには「真理は自由にす」というグローバル精神が刻印されているぐらいです。</strong></p> <p><strong>「自由」。もちろん、「自律」と表裏一体ですから、個人主義とは違います。「貢献」という理念がそれを支えています。さて、この意味での「自由」が、授業の中にも反映されているために、正解が1つでない問いが中心となる創造型PBL授業ができるわけです。つまり、「真理が自由にす」という自由が文化遺伝子としてあったからこそ21世紀型教育にも踏み出せたのでしょう。</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03481.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p><!--break--></p> <p>工学院のPBLは、「自由」が基調としてあるので、「好奇心」「開放的精神」「探究心」が生まれてきます。まずは「好奇心」。興味と関心のあるところから出発します。しかし、授業は単元という決められた学習項目があらかじめ設定されています。</p> <p>この制約された枠組みの中で、しかし、生徒1人1人が、はじめは興味はなかったけれど、あれあれっと好奇心が湧いてきたとなるように授業をデザインするのがPBLやPILなのです。なぜ興味や関心が、後から生まれてくるのか?それは多様な環境、多様な学習道具、そして、なんといっても「対話」があるからなのです。</p> <p>多様な環境に関しては、世界中いろいろな場所でフィールドワークする機会があります。これについては、いずれまたインタビューしたいと思います。多様な道具とは、同校の図書館を訪れれば、ラインナップがずらりとあることに驚かされます。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03431.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>レゴや3Dプリンターがずらり並ぶFab Labスペース。どちらも、ICTが背景にあるのは言うまでもありません。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03420.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>もちろん、教養にとって大切な図書も。しかし、ちょっと少ないのではと思う方もいるでしょう。しかし、大丈夫。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03441.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>電子図書として、クラウド上に書籍は無限に存在します。生徒は、パソコンやタブレットとIDカードで教養の世界を広げます。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03426.jpg" style="width: 750px; height: 1000px;" /></p> <p>英語の多読スペースでは、英語の文献がずらり。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03422_1.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>もちろん、進路関連図書のスペースもあります。</p> <p>これらすべてが、工学院の学習道具で、授業、探究論文、海外留学、国内外のフィールドワーク、プログラミングなど多様な学びで大活躍するわけです。</p> <p>そして、多様な道具を活用するということは、自ずと授業の対話のスタイルも多様になります。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03390_1.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>わかりやすいのは、グループワーク型の対話です。サークルという空間は、対話に適しているからでしょう。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03379.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>生徒―パソコン―電子黒板ーwebーアプリ―教師というスタイルは、リアルには、普通のスクール形式ですが、脳内では複眼思考が飛び交う対話になっています。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03387.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>ドラマトゥルギーな学びの空間が対話を生み出す時間にもなります。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03469.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>英語のエッセイライティングの授業は、生徒と生徒の対話と生徒と教師の対話が交差して、思考に没入する空間が出現しています。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03494.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>教科としての「数学」と「数学的思考」が交差するには、対話の機会を授業に取り入れます。いろいろな解法があることに気づくには、対話が最適です。しかし、なぜそのような違いがあるのかメタ的な教師による問いかけは、数学的思考を召喚します。</p> <p>工学院のPBLは、目の前の問題の多角的な解法への気づきとなぜそのような多角的な解法が可能なのかというメタ的な気づきの複眼思考があるからシリアスで楽しいのです。多角的な解法を教え合うだけではなく、その思考を通して、他の問いの考えにつないでいくという世界の扉を次々と開いていく躍動感。それは、生徒1人ひとりの進路を切り拓くエネルギーに転換していくでしょう。</p> <p>かくして、多様な学びの空間、多様な学びの道具、多様な対話のスタイルという複雑系が、シンプルに創造的思考のリズムとなって学内を満たしているのは、創造的な緊張感が背景にあるからなのです。</p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/c1%E8%8B%B1%E8%AA%9E" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">C1英語</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/ict" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">ICT</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/taxonomy/term/315" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">GE3.0</a></div></div></div> Fri, 05 Oct 2018 01:18:32 +0000 flloyd 775 at https://21kai.com 工学院 創造的緊張感を持続する組織(1) https://21kai.com/ja/node/774 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 金, 2018/10/05 - 07:51</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」と表記)は、八王子という私立中高一貫校志望者が23区に比べかなり少ないエリアにあります。もともと日本の私立中高一貫校に進学する割合は、全国の同年齢人口の7%。一般には公立中学と私立中学の選択を考える家庭は少ないのです。</strong></p> <p><strong>一方東京の23区は、区によっては20%近く進学を考える層がいる私立中学受験王国です。ところが、八王子エリアはというと、同じ東京都にありながら、全国レベル。東京における私立学校の経営としては、極めて不利な困難を極める立地条件です。</strong></p> <p><strong>それがゆえに、このエリアでサバイブするために、先生方はイノベーティブな教育活動を徹底しています。by 本間勇人 私立学校研究家</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03413_1.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>(中学の理科の授業、Fab Labも備えた図書館で創造型PBL授業。工学院のPBL授業のプロトタイプ。)</p> <p><!--break--></p> <p>このイノベーティブな教育活動は、しかし、並大抵のものではありません。23区で行われている程度のイノベーティブな教育活動では、差別化されませんから、その困難な立地条件を好条件に転換することは難しいでしょう。</p> <p>そうなると、学内は、歴史的論理必然的に、質を高めるか結果を出すかという緊張感が生まれます。工学院としては、突出した21世紀型教育というビジョンを掲げて、「挑戦・創造・貢献」という理念を実現しようとしています。</p> <p>しかし、その前に大学進学実績ではないかという議論が、巻き起こるのは世の常です。前者の中心は、創造型PBL(Project based Learning)授業です。後者は、戦略的PIL(Peer Instruction Learning)です。一般的には、アクティブラーニングと講義ということになるでしょう。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/ctensionv.png" style="width: 750px; height: 429px;" /></p> <p>工学院は、このアクティブラーニングと講義の拮抗を解消し、PBLとPILという形で、生徒がどちらにおいても主体的に自律的に対話的に考えプレゼンできるような仕掛けを作っています。</p> <p>とはいえ、それは理想的な平衡状態で、針が揺れるのが現状です。そのときに、PBLだけに偏るのか、PILという講義だけに偏るのか、それとも統合しようとするのか。もちろん、統合しようとします。それゆえ、学内は常に創造的緊張感が走っています。</p> <p>これは、他校ではなかなかない状態です。どちらか一方に決めてしまうのが楽だからです。ところが工学院は、創造的緊張感を持続する道を歩んでいます。いばらの道ではありますが、その向こうには生徒にとってはもちろん、教師にとっても、学校にとっても、八王子エリアにとっても、最終的にはグローバルなエリアにおいても「希望」が待っているからです。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/ctention.png" style="width: 750px; height: 346px;" /></p> <p>21世紀はある意味産業革命以来の大転換を意味するエポックメイキングな時代です。帝国や近代国家の歯車としての一員として背景にある個人ではなく、自由・平等・博愛を1人の力でも主張できる自律協働創発型人材の時代です。そのような時代は、それぞれ個人の考え方や価値観が衝突するのは当然です。</p> <p>そのとき、違うもの同士がいがみ合い、互いを排除し分断を造るのか、創造的緊張感を発揮して、自律協働創造的な社会を創っていくのか。工学院は後者を選んだのです。</p> <p>教務主任の田中先生は、「本校のビジョンはなかなか高邁なのです。ですから、立ち臨むには、Growth Mindsetが大切です。しかし、私たちだけがそうなっても、八王子エリアの教育文化とのギャップを感じたとき、やはり私たちも情緒的に不安定になって、ある意味パニックになります。すると、その立ち臨むテンションは萎えて、ビジョンを引き下げようという圧力が働くときもあります。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc05171.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>しかし、原点に立ち返り、再び創造的緊張感を共有し、ビジョンを確認し合います。そして、その実現の活動をするわけですが、創造的緊張感と情緒的緊張感は常に同居していますから、現実はそう簡単に進みません。</p> <p>にもかかわらず、やらんくてはならないのです。そこで、私たちのこのビジョンの原点は思考コード創出でしたから、今年は、教員全員一人ひとりが、自分のやりたいことを思考コードで表現することにしました。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/gong_xue_yuan_nosi_kao_kodo.png" style="width: 750px; height: 559px;" /></p> <p>思考コードに刻まれたコンテンツは、1人ひとり違います。しかし、思考コードを共有するという意味では、個々の力を尊重しながらもベクトルは共通しているということになります。」</p> <p>この個々違うけれど、大きなベクトルを共に歩むというアクロバティックな組織作りを田中先生は、教員と一丸となってやっているわけです。</p> <p>ですから、田中先生と思考コードを中心になって創出した櫻坂先生の授業などは、戦略型PIL授業と創造的PBL型授業の両者を授業の中に丁寧に取り入れているのです。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/ying_ban_xian_sheng_.png" style="width: 750px; height: 187px;" /></p> <p>しかも、プロジェクトというのは、あるテーマを客観的に追究するだけの作業ではありません。生徒自らが、自らを勇気をもって、その世界に投げ込み、根源的な問題に触れながら、自分の歩む道が拓かれる行為でもあります。つまり、プロジェクト型の学びは同時にキャリアデザインになっているのですが、櫻坂先生の授業は、そういう多層の意味があります。したがって、密度の高い授業で、ある意味学び=祭りになっていて、生徒はHard Funを体験しています。</p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/c1%E8%8B%B1%E8%AA%9E" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">C1英語</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/ict" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">ICT</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/taxonomy/term/315" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">GE3.0</a></div></div></div> Thu, 04 Oct 2018 22:51:36 +0000 flloyd 774 at https://21kai.com 工学院の進路指導(了)受験勉強を通して本質をつかむ https://21kai.com/ja/node/766 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 日, 2018/09/23 - 17:18</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>三人の卒業生の座談会を終えて、そこに立ち会った校長平方邦行先生と進路指導部主任の新井利典先生は、すぐにリフレクションしていました。新しいハイブリッドとしてのクラスやコース分けが完成したのは、今の中1から高1。高2はプレ改革期で、ハイブリッドインターコースが、週に一度工学院大学の新宿キャンパスで、大学の講義なども受講するようになりました。</strong></p> <p><strong>したがって、今春の卒業生は、システムとしての21世紀型教育改革の影響は受けていません。しかし、今回の座談会を通して、その改革の精神的な良い影響があったのではないかと、先生方は手ごたえを感じつつ、一方で新たに洗練していく部分も発見し、対話がどんどん広がっていきました。</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/hirakataarai.png" style="width: 750px; height: 366px;" /></p> <p>(左から進路指導部主任新井利典先生、校長平方邦行先生。二人の対話はさらに詰めていくポイントをめぐって、広がっていきました。)</p> <!--break--><p><strong>平方:</strong>今回の座談会で、たしかにシステムや制度として、改革の影響を受けていないけれど、授業や「探究論文」という場で、教師とのコミュニケーションを通して、これらから必要となる英語4技能のトレーニングや論理的思考や創造的思考を身につける環境はあったのだと手ごたえを感じることができました。ICTも、今の高1までは、タブレットやラップトップ1人1台の環境になったけれど、電子黒板は、どのクラスでも活用できるようにはしていた。</p> <p>だから、PBL形式の授業を全面的に展開はしていないけれど、教師によっては、すでに行っていた。そういう意味では、改革の文化的な背景や精神的な部分は、学内全体に広がっていたと感じました。</p> <p><strong>新井:</strong>たしかに、成長したと改めて実感しました。今日の3人の中には、彼らが高1の時に担任だった生徒もいて、あのときから比べて本当に大きく成長したと思います。私は、校長のように6年間全体をマクロの視点で眺めて改革を実行する立場ではなく、まずは高2・高3の進路指導のシステムを盤石にしようとしています。もちろん、それが高1や中学の教育活動に結びついていくようにしていくつもりです。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc00934.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>ただし、結びつくということは、受験体制/耐性の<strong>文化の再生産</strong>が好循環しだすことです。形式だけが表面的に動いても意味がないと感じています。それで、今年で2年目になりますが、「合格体験記・進学参考資料」をつくっています。先輩が後輩に伝え、再生産していくには言葉で伝えていくことが基本です。</p> <p><strong>平方:</strong>そういう意味では、これだけ自分の言葉で、受験勉強の体験や入試攻略の戦略について執筆できているということは、その文化の再生が生まれていることを示していると思います。おそらく、これはeポートフォリオの1つのモデルになるとも思います。また、考えてみれば、2020年の大学入試改革が工学院の改革のきっかけではなく、時代を読み取った結果、先駆け的に、初めから英語4技能へ移行したし、PBL型授業及び探究論文を通して深く学んでいく、自分で考えていく、自分の好きなものを見い出していくということを学内で共有はできていたと思います。</p> <p><strong>新井:</strong>今回の3人の生徒は、執筆もそうですが、自分の言葉で話すことができたし、よく考えて互いの話を理解し、ツッコミも入れられていましたから、たしかに、受験体制/耐性への文化の再生産が循環し始めていると思います。ただ、文化の再生産とは、在校生全員が、最終的にリフレクションが自分でできるようになるということですから、どの生徒もどこのクラスもどこの学年も徹底して実現できているかどうかといえば、まだまだこれからだと思います。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc00842.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p><strong>平方:</strong>英語の教科会議などは、英語でやっているし、ケンブリッジ英検を導入して、日本初のケンブリッジイングリッシュスクールにも認定されるようになりました。CLILという英語で教科横断的な学びができる手法も英語科を中心に広げています。ある意味、進路指導部の縦の線の循環と英語科のCLILやCEFRでハイレベルの思考力を学ぶ授業展開が水平に広がっています。多くの海外研修や体験もあって、自分の興味あるものや好きなものを見つけやすい環境にもなってきたと思います。</p> <p><strong>新井:</strong>たしかに、多様なプログラムで満ちています。やはり今日の菅谷くんではないけれど、はやめに自分の好きなものが見つかると、早い段階で、詳細な学部学科を調べるモチベーションがあがり、漠然としてではなく、明快に進む道が見えてきます。アドバイスもピンポイントでできるようになります。そうすると、その目標に向かって受験勉強にも力が入ります。木戸くんの場合もそうだったけれど、受験勉強を通して学ぶことを楽しめるようになります。</p> <p>早川くんは、どちらかというと目標よりも先に、中学のころから成績がある程度よかったために、自分でも言っていましたが、進む道が決まるのが少し遅かった。だから、フワーッとしていた早川くんと、追い込む早川くんの変貌ぶりがなかなか興味深かったですね。しかし、3人の高3最後の受験勉強は、自分で戦略や作戦を組み立てて取り組んでいた。資質や素養が良ければ、それでよいというのではなくて、せっかくの素質を実現するのに活用するには、どうしても戦略的な学びは必要になります。</p> <p><strong>平方:</strong>好奇心や関心のあるものを見つける体験やプログラムは楽しいからね。ただ、体験やプログラムをやることが目的になってしまうと、深い学びにつながらないから、そこは注意が必要です。</p> <p><strong>新井:</strong>そうなんです。楽しいとかおもしろいには、やはり段階があると思うのです。娯楽的な楽しさの段階と知的でアカデミックな楽しさとは違いがある。そこは今日の3人はよくわかっていました。木戸くんは、教員になるための勉強をしているというより、すでに現場の教師という立場で語っていたし、早川くんも、法律の勉強をしているというより、紛争解決する側に立って語っていました。一番わかりやすかったのは、菅谷くんでした。ゲームやパソコンのユーザで満足するのではなく、創る側に立って語ってくれました。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc00863.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p><strong>平方:</strong>授業や研修も同じです。その向こうに深い学びを探究する楽しみを導けるかです。これは言うは易くなかなか難しい。</p> <p><strong>新井:</strong>そこですね。娯楽的な楽しさは、いろいろなことを結びつけて、それはそれで楽しいのですが、何でもよいと拡散分散して終わってしまいがちです。そこは、私たちも気を付けないといけません。もちろん、拡散はよいです。視野を広げるし、脳を活性化するのですから。しかし、そのあと収束して、いろいろ結びついたときに概念として最適化しなければ意味がありません。</p> <p>この概念を生成することは、極めて創造的な作業だと思っています。菅谷くんは、自分でも言っていましたが、そこの詰めがないと、乗り越えられない学問のハードルがあります。そのハードルを乗り越える体験は、大学に入ってからでよいとは、私は考えていません。</p> <p>受験勉強してそれで終わりという進路指導をしたくない理由はそこにあります。受験勉強を通して、拡散と収束の学びを身につけ、その反復が、だんだん螺旋階段を登っていくような感じになって、学問的に難しいハードルも乗り越えられる瞬発力や学ぶ力、考える力を身につけて欲しいと思います。</p> <p><strong>平方:</strong>そして、そうなることを、今日の3人だけではなくて、工学院の生徒すべてに望むわけだけれど、それには学内全体がそういう方向で動けるようにマネジメントしていくことが大切だと思っています。</p> <p><strong>新井:</strong>そうですね。私の言葉では、学ぶことが楽しいという文化の再生産ということに尽きると思います。がんばります。</p> <p>  </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div></div></div> Sun, 23 Sep 2018 08:18:18 +0000 flloyd 766 at https://21kai.com 工学院の進路指導(2)中高時代の学びが大学で役に立つ https://21kai.com/ja/node/765 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 日, 2018/09/23 - 08:52</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>昨年に続き、今春の卒業生たちも、それぞれ「合格体体験記」を後輩のために残しました。この分厚い冊子を編集した進路指導部主任新井利典先生は巻頭言でこう語っています。</strong></p> <p><strong>「今年度は17名の卒業生が執筆を引き受けてくれたたため、100ページを超える大作となりました。・・・これを読む在校生は、卒業生からのメッセージだと捉え、自分の学びに生かしてほしいと思います。」</strong></p> <p><strong>「一人一人の個性が違うように、学び方も人それぞれです。自分自身の勉強方法は、周りのアドバイスに謙虚に耳を傾けながら、自分自身で模索するしかないのです。そのことを忘れずに、先輩たちの経験を参考にしてみてください」。</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc00714.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p><!--break--></p> <p><strong>Q:中高時代の部活や自分なりの学び方を模索した経験は、大学に入って生きていますか?</strong></p> <p><strong>菅谷:</strong>そうですね。コンピュータ関連の企業に就職したいと思っているので、そのために今は、基礎的な数学や物理の勉強は継続的に行っていますね。理系の場合は、研究室に入って、そこから研究室のネットワークで就職していきますから、基礎的な学びをベースに本格的に研究していきます。そういう意味では、受験科目で数学と物理はとっていたので、直接役に立っています。また、研究という点では、ユーザーではなくつくる側の視点に立って、興味を抱いて学んでいった体験は役に立つだろうとは思います。</p> <p>ただ、思っていた以上に大学の講義は難しいですね。ある意味壁です。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc00764_2.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p><strong>Q:それは新たな分野が出てきたということですか?</strong></p> <p><strong>菅谷:</strong>そういうことではなく、高校時代と大学時代では、やはり先生方の教え方が違っているということかなと思います。高校時代は、正解の出す過程も含めてかなり丁寧に取り組むことができました。正解のない課題論文のような学びも、そうはいっても先生はアドバイスやサポートしてくれましたが、大学は丁寧には教えてもらえないですね。自分で文献を探して理解していかなければならないけれど、そもそも解答を丁寧に解説してくれている文献がないことが多いです。</p> <p>だから、自分で考えたり深く探究する高校時代の学びは、役に立ちますが、高校と大学では、考えてみれば当たり前ですが、レベルが違いすぎるかもしれません。でも、それを乗り越えれば、何かが見えてくるだろうし、そうでない場合は、ちょっと困りますね。</p> <p>いずれにしても目先のことだけこなして満足するような勉強は高校時代はやめたほうがよいと思いました。</p> <p><strong>早川:</strong>今、自分は法律を勉強していますが、やはり紛争のケースメソッドは、正解がないので、多角的な視点から自分で考えていく必要があります。数学を学んでいたし、受験も数学だったということもあり、論理的に考えていくという中高時代の学びは、そのまま役に立っています。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc00781.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p><strong>Q:法律のイメージは、判例をある程度参考にしたり、条文を暗記したりすれば、解決するという感覚なのですが、いかがですか?</strong></p> <p><strong>早川:</strong>もちろん、判例や条文は大切ですが、紛争や事件は、パターンは似ていても、やはり違うところがあり、判例や条文を暗記したからといって、そのまま適用できるというものではありません。そんな小手先の勉強をしていくと、立ち行かなくなるという実感はあります。それにロースクールに進学する学び自体が、昔の司法試験とはだいぶ違って、かなり正解のない問題をいかに解決するかという探究に重きが置かれています。</p> <p><strong>木戸:</strong>中学のころから教師になりたいと思って、自分の部活や勉強の文武両道という信念を貫いてきたことは、やはりそのまま役に立っています。それができるには、好きなことを見つける・興味のあることを見つけることが大切だということも、今の教育の勉強の中で、間違っていなかったと確信しています。</p> <p>ただ、好きなことが見つけられないとか、興味のあることがわからにという生徒が多いということもわかってきました。そのような生徒をどう導くか、今そこに一番関心があります。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc00786.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p> <strong>Q:やはり木戸くんは、大学入学半年にして、教師としての自覚がでてきているということですね。それにしても、現役の教師もそれは難しいと思っていることでしょう。どう解決しようと考えているのですか?</strong></p> <p><strong>木戸:</strong>ありがとうございます。それは、やはりいろいろな体験や遊びを共にしながら、対話していくことだと今は思っています。体験や遊び、学びを通して、その生徒が得意だったり、好きなことだったり、そんなところが必ず現れてくると思います。そこから出発して導いていくことができたらと思います。もちろん、どこかで手を離さなければならないのですが、そのタイミングは一人一人違うので、持続して生徒が学んでいける様子を見守ることは必要だと思います。子供たちが、新しい自分に出遭えたらよいかなと思っています。</p> <p><strong>Q:それは、木戸くん自身がロールモデルということですね。早川くんも菅谷くんの場合も同じですね。こんなに善きロールモデルの体験が、重要だとは改めてすごいなと思いました。最後に、受験勉強というのはみなさんにとっては、価値あるものでしたか?</strong></p> <p><strong>菅谷:</strong>もちろん、ありました。自分は、追い込みという方法はとりませんでした。コンスタントに計画的に勉強していくことで、メンタル面が安定するので、時間とか計画とか大事にしていました。過去問を解いていくときも、闇雲に解くというよりも、合格点をとるためにどの問題からはじめ、極端な場合は、捨てる問題を判断する時もありました。問題の難易度を見極めることは重要でしたね。時間配分と優先順位を念頭に置いていたのだと思います。</p> <p><strong>早川:</strong>自分の場合は、菅谷くんのように、コツコツやるタイプではなく、やる時はやるし、やらない時はやらないというタイプでした。さすがに、高3のバレーの部活を6月に終えたときからは、追い込みをかけました。自分は、英語は中学のときにすでに英検2級をとっていたので、油断したというコトもあります。</p> <p>数学は得意というほどではなかったですか、社会に比べればなんとかなるなと思っていたので、数学に力を入れました。英語の成績もがくっと下がった経験もして、得意科目でもちゃんと勉強しなければということを学びましたね。現代文に関しては、しっくりこなかったという意識がありました。そういう意味では、受験勉強は自分を知る意味でとても価値があったと思います。</p> <p> <strong>木戸:</strong>自分は国公立を目指していましたから、センター試験一筋で学びました。センター試験は英語の方が現代文より攻略しやすかったですね。英語の長文と現代文の長文の問いの作り方が違っていて、英語の方がより客観的な理解を促す問いが配列されているのに、現代文は、作問者の意図がどうしても反映していて、それを見抜くということが必要になります。</p> <p><strong>早川:</strong>そうだと思う。論文を書く場合は、フォームがあるし、自分の考えを展開していくからやりやすいけれど、現代文の読解は自分と作問者のズレがあるときがありますよね。</p> <p><strong>木戸:</strong>そうなんです。作問者もできるだけ、客観的に作成しているとは思いますが、100%、意図を排除することはできないと思います、だから、もっと自分の考えを論述するような問題が出題されるような改革の方向性はいいのではないかと思います。</p> <p><strong>菅谷:</strong>問題の難易度の妥当性というのもあります。自分は、そういう観点で思い切って捨てるという判断を大事にしたと思います。</p> <p><strong>Q:そんな批判的な分析ができたというのは受験勉強は価値があったということですね?</strong></p> <p><strong>早川:</strong>クラスの友人と、学びの方法や入試問題の分析方法をよく話し合いました。そういう価値は得難いと考えています。高校の勉強が意味があるかという疑問についても話し合ったことがあります。目の前の受験勉強を避けないで、そこを通して、自分で考える学びを見つけられると考えます。</p> <p><strong>木戸:</strong>やはり、部活動と受験勉強の文武両道という体験は、大切で、いろいろな人間関係や自分の技術をどう向上させるかなど、考える機会はいっぱいあります。受験勉強の向こうにあるものが価値がありますね。</p> <p><strong>菅谷</strong>:自分の好きなことから、学んでいくという体験は裏切らないと思います。受験勉強を通して、自分のやりたい道を探して欲しいと思っています。</p> <p> </p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div></div></div> Sat, 22 Sep 2018 23:52:29 +0000 flloyd 765 at https://21kai.com 工学院の進路指導(1)自分で踏み出すきっかけ https://21kai.com/ja/node/764 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 日, 2018/09/23 - 02:23</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><div> <strong>工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」と表記)といえば、グローバル教育とSTEAM教育を土台とした21世紀型教育です。しかし、今春同学院の歴史始まって以来の大学合格実績を出した学年は、まだ全面的に21世紀型教育改革システムが展開していない学年。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>ただし、探究論文という21世紀型教育の中核的な学びの一期生ということもあり、興味と関心のあることについて、自分で考え、探究の道を、やはり自分で踏み出していく学びの習慣が浸透していたのです。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>ある意味、これこそが21世紀型教育の肝で、現在、工学院がこのような新しい教育を展開できているのは、卒業生が自分で自分の道を踏み出す精神的なミーム(文化遺伝子)があったからだともいえます。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>学校に限らず、イノベーションが成功する組織には、精神的な文化遺伝子ともいえる伝統が核としてあるからです。3人の卒業生との対話がそれを明らかにしてくれました。</strong></div> <div> <strong>                          by 本間勇人 私立学校研究家</strong></div> <div>  </div> <div> <strong><img alt="" src="/sites/default/files/dsc00796.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></strong></div> <div>  </div> <div> <b>(左から新井先生、木戸くん、早川くん、菅谷くん、平方校長)</b></div> <div> 【座談会参加卒業生】</div> <div> 木戸直輝 都留文科大学 教養学部 学校教育学科</div> <div> 菅谷遼太 法政大学 理工学部 電気電子工学科</div> <div> 早川拓未 中央大学 法学部 法律学科</div> <!--break--><div>  </div> <div> <strong>Q:進路を決定した時期やそのきっかけになったのは何だったのですか?</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>木戸:</strong>私は、高1の段階で、教師になる道を決めました。もともと中学のとき部活と勉強の両立を目指すことを教えてくれた先生との出会いで、教師という仕事の重要性が気になっていました。</div> <div>  </div> <div> 部活は軟式野球部だったのですが、工学院入学後も軟式野球部に入部しました。部活と勉強の両立をやり切るには、その部活は最適だったからです。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc00720.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></div> <div>  </div> <div> そんな思いが、高1のキャリアガイダンスである適性検査を受けて、その結果ではっきりと出てきたので、確信を持ちました。</div> <div>  </div> <div> その適性検査は、自己を見つめるデータや自分の将来の仕事の適性、学問選択の診断の参考データでした。</div> <div>  </div> <div> <strong>早川:</strong>自分は、なかなか進路が決まらなかった方だと思います。文系というのは決まっていたのですが、何になるかという進路先よりも、部活やいろいろな視野を広めることに興味と関心があったからだと思います。</div> <div>  </div> <div> ですから、高2になって志望校をいよいよ決める段階になって、迷っていたら、先生から声を掛けられました。具体的な指示はまったくなかったのですが、自分のやりたいことは何かについて、耳を傾けてくれました。その先生との話の中で、見えてきたのだと思います。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc00734.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></div> <div>  </div> <div> 自分たちの学年から、高1から高2にかけて課題論文(現在は「探究論文」)を作成する機会が課せられました。自分のやりたい学問と社会の関係を考えることのおもしろさや論理的に考えることの重要性に気づくきっかけになりました。</div> <div>  </div> <div> 自分の論文の担当の先生に個別に指導してもらえたのですが、解答を教えてもらうということは全くなく、調べ方や視野の広め方、編集の仕方、考え方を学べたと思います。</div> <div>  </div> <div> とはいえ、社会科の模擬試験の結果はあまりふるわず、暗記することよりも、数学という論理的に考えていけばよい科目が好きでした。入試も、英語と国語と数学で受けることにしました。</div> <div>  </div> <div> <strong>菅谷:</strong>自分は幼いときから決まっていたような気がします。ゲームが好きで、遊びながら、ゲームの仕組みが気になりました。そのうち、業界を驚かすようなゲームが次々登場するたびに、ゲームを作ることへの魅力を感じるようになりました。しかし、ゲームはお金がかかりますが、そんなにお金は使えないので、ゲーム機をたくさん買うことはできませんでした。</div> <div>  </div> <div> それで、中学頃からパソコンでゲームをやるようになりました。たぶん、パソコンを使ったことが、ゲームやコンピュータの仕組みの方に興味が移っていったのだと思います。ただ、進路や志望大学をはっきりと決めたのは、高1の文理選択のときでした。</div> <div>  </div> <div> <strong>Q:幼いころからだいたい決まっていたということは、早川くんが語っていた課題論文もゲームやパソコンに関して探究していったのですか?</strong></div> <div>  </div> <div> <strong><img alt="" src="/sites/default/files/dsc00766.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></strong></div> <div>  </div> <div> <strong>菅谷:</strong>いやまったく違っていて、人工甘味料でした。コーラが好きだったので、興味と関心があるもの中からテーマを決めました。</div> <div>  </div> <div> <strong>Q:今、全く違っていると言ったけれど、どこか菅谷くんの理工系の道を歩く何かと結びつくような気がするけれどどうでしょうか?</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>早川:</strong>たしかに、ゲームやパソコンと人工甘味料という素材は違うけれど、その素材の背景にある仕組みについて、紐解いて論理的に導いていく、考えていくという点では、その姿勢は同じだと感じます。</div> <div>  </div> <div> <strong>木戸:</strong>それに、やはり好きなもの興味があるもの関心があるものを通して学んでいるというところは共通していると思います。深い学びにもっていく姿勢があると思います。</div> <div>  </div> <div> <strong>菅谷:</strong>どうでもいいことからはじまっていると思っていたけれど、2人にそう言われれば、なんだか照れくさいけれど、そういうものかなと。たしかに、ゲームを楽しんだり、コーラーを飲んでそれで終わりにするのではなく、作る側の目線で眺めている自分がいると思います。</div> <div>  </div> <div> <strong>Q:一般的に、進路について語るとなると、受験結果とか参考書はどんなものを使ったとか、勉強の作戦はどうしたかなどとなるものです。ですから、進路に対する自分の内面をここまで語れるというのはなかなか得難いと思います。今みなさんが話をしてくれたような進路に対する姿勢に工学院の先生方はどんな影響があったと思いますか?</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>木戸:</strong>もちろん、そういう基本的な内容も「合格体験記」に詳しく書きましたが、そうですね。工学院の先生は、何かをこうしろという指導はしなかったですね。自分が好きなものや興味があるものを大切にしてくれました。</div> <div>  </div> <div> <strong>早川:</strong>自分もそう思います。やはり自分で考えることを大切にしてくれました。論理的に考える過程も重視してくれましたし、情報はもちろん提供してくれました。具体的に指示するということは、先ほども語りましたが、なく、だいたいのことを教えてくれるというか、大枠は示してくれたと思います。</div> <div>  </div> <div> <strong>菅谷:</strong>そうですね。自分の担任の先生は、自分にとって必要なタイミングで必要なことを言ってくれるというタイプでした。自分では、みんなから見たらどうでもいいようなことをやっているなあと思いながらも、先生はそれを受け入れてくれていたと思います。</div> <div>  </div> <div> <strong>Q・木戸くんは、教師になると決めているということですが、今話に出たような工学院の先生はモデルになるのですか?</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>木戸:</strong>もちろん、教師像というのは、工学院の先生と重なると思います。私は、やはり子供が好きなものや興味のあるものから始めて、深く考えていく姿勢を大切にしたいと思います。</div> <div>  </div> <div> そして、何といっても体験は大事ですから、部活と勉強が両立できる環境を設定できる教師の情熱が理想です。私たちのときはまだでしたが、これから大学入試改革や学習指導要領の改訂がありますが、自分が教えることになる生徒は、そういう学びができる環境になります。教育原理などを学んでいるとそういうことがはっきり見えてきます。</div> <div>  </div> <div> <strong>早川&菅谷:</strong>木戸は、いい教師になるよ(笑み)。ほんとうにそう思った。(つづく)</div> <div>  </div> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div></div></div> Sat, 22 Sep 2018 17:23:08 +0000 flloyd 764 at https://21kai.com 工学院 ライティングパワーが新しい学びを開く https://21kai.com/ja/node/737 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 木, 2018/04/12 - 23:12</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>工学院の21世紀型教育改革は4年目を迎える。プレ改革を入れると5年目。新高2が、そのプレ改革の学年にあたるが、すでに改革を牽引する学びの成果をあげている。</strong></p> <p><strong>高1に引き続き高2のハイブリッドインタークラスの担任であると同時に、日本の教育における新しい学びのリーダーである石坂雪江先生(英語科)と今年から高校の教務主任に就任した田中歩先生(前英語科主任)がさらなる学びの新しいカタチを語る。 by 本間勇人 私立学校研究家</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04146.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>(左から石坂雪江先生、田中歩先生)</p> <!--break--><p>高2のハイブリッドインタークラスの生徒は、英検でいえば、準1級以上の生徒がほとんど。しかし、石坂先生は、民間英語試験のスコアを上げることが目的ではなく、教養をベースとした実用的な英語の授業が中心だという。</p> <p>「実用的」というと、日常英会話ができることと思われがちだが、石坂先生は、人間や自然、社会にとって重要な問題について、ディスカッションやディベートなど多角的なパフォーマンスができることを意味するという。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04142.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>そして、ディスカッションやディベートをするには、物事を捉え返し、自分なりに再定義できるクリティカルシンキングが必要なのであると。</p> <p>石坂先生の授業のコンセプトは、そのためには、教養がなければならないというのである。なるほど、ギリシア神話、紋章学、詩学など日本の高校では扱わない領域の素材を使っている。しかし、そのような本を英語であれ、ただ読んでいるだけでは教養主義的で趣味人的な学びに過ぎないという。</p> <p>では、何が「教養」なのか?それは様々な体験や読書、議論、対話を通して、自分なりに物語を創作できるようになることであるという。あるいは論理的仮説を立てられることだという。教養とは自己陶冶であるが、自己陶冶とは、オリジナリティとクリエイティビティが必要である。他人が書いたり言ったりしたことに拠って立って、ディスカッションしたり対話をしても互いに相乗効果を生み出せない。</p> <p>知的に興奮できるコミュニケーションができるには、独創的でウィットに富んだ独自のコンテンツを物語れなければならないというのが、石坂先生の授業のフィロソフィーである。だから、ライティングの学びの環境が重要なのであると。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04171_2.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>ハイブリッドインタークラスのライティングの授業は、多くの先生がかかわって行われている。上記の冊子の写真は、高校1年のときの同クラスのライティングの制作物の成果であるが、そのときかかわっていた外国人の先生は、ジョン先生(Jon Otto)、ジョエル先生(Joel Post)、アレックス先生(Alex Dutson)である。日本人の先生は岡部先生ともちろん石坂先生。</p> <p>中でもジョン先生は、ライティングこそ死でさえ乗り越えることができるほどパワフルなのだという信念の持ち主で、石坂先生をはじめみなその想いを共有し、多様なライティングの機会を設けている。ある時は、フィクションとしての挿話、あるときは詩、あるときはロジカルシステム、あるときはドラマ、あるときはリサーチエッセイ。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/banner/dsc03377_0.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <div> 上記の写真は、ジョン先生と岡部先生が協働して、グーグルドライブで、互いに自分のものの見方や考え方を共有し、リスペクトし合いながら、刺激を与えあいながら、パワフルなライティングを行っている。ICTも活用した先進的な授業のシーンだ。</div> <div>  </div> <p>授業の種類には、英語で哲学の授業もあるし、ドラマエデュケーションといった表現力を豊かにする授業もある。</p> <p>しかし、その前提として多様なライティングの授業があるのである。先述したようないろいろな切り口のライティングの取り組みをすることで、表現への意欲や創造性が生まれ出てくるようになっている。石坂先生は、このマインドの形成こそ大きな成果だと語る。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/banner/dsc04173.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>田中先生も、この自分で物語を創るところから始めるのが、学びの本来の姿であると語る。「主体的・対話的で深い学び」と言われているが、調べ学習で終わったり、日本の大学入試で出題される課題文型小論文などのように、他人の文章の中に手がかり足がかりを見つけ、それをロジカルにアレンジすればできてしまうようなエッセイが行われている。</p> <p>そのような入試に立ち向かうことは、疑似主体性でしかないと。やはり、自分なりに物語を創り、矛盾に遭遇し、それを創造的に問題解決していくところから始めることが主体性をつくるキーであるという。</p> <p>今までは、英語科主任として、石坂先生と共に、そのような根源的なものを生み出す主体的な学習者を形成してきたが、今後は、すべての教科で、実行していきたいと教務主任としての抱負を語った。</p> <p>特にハイブリッドインタークラスの生徒は、グローバル高大接続準備教育を行っているので、世界大学ランキング入りしている大学が選択されやすい。THEでは1100位くらいまで公表しているが、日本の大学も89校ランクインしている。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/banner/dsc04182.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>日本の大学も含め、世界大学ランキング入りしている海外の大学も射程に入れている。</p> <p>しかし、このような視野を広めることによって、海外の大学と日本の大学には学びの格差があることにも気づかされると石坂先生と田中先生は語る。ある海外大学のエッセイの問について、いかに日本の大学入試と違うか説明してくれた。</p> <p>もしも、入試問題のレベルや質に格差があるとしたら、それは学びにも大きな影響を与えるから、同じ17歳、18歳の生徒も、どの学びに取り組むかで、大きな差ができてしまう。日本の大学にだけ目を向けていると、世界では全く役に立たない偏差値ランキングという格差で思い悩むけれど、世界に視野を広めると、思考力のレベルの大きな差がついてしまうことに気づくのだ。</p> <p>偏差値階層構造で競争している間に、そのシステム自体が、海外の学びのシステムに溝をあけられているということ。このことが示唆する背筋が寒くなる子どもたちの未来。石坂先生と田中先生は、すでにそのことに気づいている。</p> <p>だから、工学院では、日本の大学を受ける生徒にも、この差を甘んじて受け入れるのではなく、その格差を解消できるパワフルなライティングの授業を行っているのである。今後が実に楽しみである。</p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/c1%E8%8B%B1%E8%AA%9E" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">C1英語</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/ict" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">ICT</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/taxonomy/term/315" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">GE3.0</a></div></div></div> Thu, 12 Apr 2018 14:12:37 +0000 flloyd 737 at https://21kai.com 工学院 英語はプラクティカルに https://21kai.com/ja/node/721 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 水, 2017/11/22 - 07:13</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>これからの英語教育において、4技能英語、PBL、ICTは、いずれも欠かせない要素。しかし、一方で知識や文法軽視の短絡的な発想も広まっている。そしてまた相変わらず、まず知識や文法を学ぶことが基礎学力だという昔ながらの短絡的な発想も根強い。</strong></p> <p><strong>工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」と表記)の英語科主任田中歩先生は、生徒が英語を使う環境に置かれたときに、どのように英語を使ってコミュニケーションするのか、その実際的な場を授業ではマインドセットしているため、そのような2つの短絡的発想は、工学院の英語科では、そもそもないと語る。by 本間勇人 私立が校研究家</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc09449_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 563px;" /></p> <p><!--break--></p> <p>文法で、よくある授業風景は、たとえば、能動態を受動態に書き換えるトレーニング授業。多くの英語の授業で、機械的に書き換える演習問題をこなしていくシーンは、筆者自身も遠い昔中学時代に体験済みだ。</p> <p>しかしながら、工学院の英語科は、この文法授業を行う際も、そうはならない。というのも同校の英語科がシェアしている英語教育方法論はCLILであるからである。CLILは、Content and Language Integrated Learningの頭文字で構成された呼び名で、クリルと呼ばれている。イギリスをはじめ、ヨーロッパで広がっている方法論。田中先生は、一般財団法人日本私学教育研究所が主催している外国語教育改革部会の研修の特別委員でもあり、ブリティッシュ・カウンシル、上智大学 国際言語情報研究所などのリサーチの成果であるCLILを学び、工学院英語科でシェアしている。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06934.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></p> <p>そして、同校が採用している英語のテキストは、Cambridge「Uncover」で、これはCEFR基準を明確に意識して、CLILの方法論に即して構成されている。したがって、英語を活用している臨場感のあるシーンを足場として、実用的にコミュニケーションする授業となる。教師も生徒もプラクティカルウィズダム(実用知)が発動するようなテキストなのである。</p> <p>だから、機械的に能動態と受動態を書き換える作業をしていると、“Look at that window! Ken broke it.”などという実際のコミュニケーションでは使わない表現をしてしまいがちだが、そうならないのが、工学院の英語科の授業なのだ。</p> <p> </p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06937_0.jpg" style="width: 750px; height: 563px;" /></p> <p>田中先生によると、</p> <div> 「能動態と受動態の書き換えトレーニングをやるよりも、両者にはどんな違いがあるのかを生徒と考えます。言葉は生き物ですから、表現が違えば、ざっくりとした意味は同じかもしれませんが、ほかに伝えたい何かがあります。ですから、そもそも違うわけです。その違いは生徒とリフレクションします。英語だけではなく、日本語も感情やニュアンス、暗示など意味以外に伝えたい情報の複雑系が実際のコミュニケーションです。</div> <div>  </div> <div> 能動態と受動態では、主語が違いますから、語順が入れ替わります。すると、それは、送り手が強調したいことが変わるからだということは生徒たちはすぐに気づきます。先ほどの例文などのように、いろいろなシチュエーションで英語を使っていくと、情報が既知か未知かなどにも気づいていきますが、このへんまでくると、すんなりはいかないので、生徒の反応を見ながらアプローチを変えていきます。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc06958.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></div> <div>  </div> <div> dialogue形式で2つの態を聞かせてモヤ感を作ったり(1人で2役やります)します。 当然、会話なので 能動態→主語にspot 受動態→モノや受け手にspotといったことを意識して対話ができるようになれば、実際に使われる状態が見えます。</div> <div>  </div> <div> 単純な能動態と受動態の書き換えではゴールは見えませんから、“People made the wall of bottles.” と“ The wall was made of bottles.”の2文を例に挙げて、伝わり方の違いを議論することもあいます。正解にたどりつくことが目的ではなく、その違いを想像したり、予測したりすることこそ、実際のコミュニケーションで行われていることだと思います。</div> <div>  </div> <div> このような、議論をしたあとに、“Soccer is played by 11 players.”をあえて、機械的に“11 players play soccer.”と書き換えてみて、何が違うのかと問うと、おかしい!とピンとくる生徒も多くなります。自分たちも受けてきた、書き換えばかりで定着させようとする授業では、このような違いには着目しないので、プラクティカル(practical)ではありません。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc06930.jpg" style="width: 750px; height: 562px;" /></div> <div>  </div> <div> CLILはこういう実際的な環境を設定するということにこだわりますが、もう少し深く考えるコンテンツも大切にしています。授業は、実はここからが醍醐味です。このあたりでPBLにいよいよシフトしていくわけです。テーマについて受動態の文を使ったライティングをグループ作業でおこなうというのもありますが、私が最近行っているのは、プロダクトベースのPBLです。</div> <div>  </div> <div> 何かの製品を考えて説明させるアクティビティを入れます。たとえば、家というテーマは身近でもあり、どこまでも深く議論していけます。絵をデザインし、英語でプレゼンをしていくのですが、“This house has a solar panel. The heat from the sun is used to give power to the house.”というように、受動態のおまけで不定詞もコラボできてしまいます、</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc06997_0.jpg" style="width: 750px; height: 563px;" /></div> <div>  </div> <div> LEGOも使います。ツールはとにかくたくさんあります。実際のコミュニケーションは、周りにあるものはなんでツールとして使うので、多様なものを活用するのがCLILの特徴です。」</div> <div>  </div> <div> 田中先生の話を聞いていると、工学院の英語教育は、このような生徒のプラクティカルウィズダムを英語で鍛えているということがよくわかる。実際の状況に置き換え、戻していくことでdebateやnegotiationという特別な場面だけでなく、日常のコミュニケーションの中でも、Critical thinkingを活用できるようになる。田中先生のプロダクトにつながっていく英語の授業では、Creativityの能力を生み出すきっかけにもなっている。</div> <div>  </div> <div> 田中先生は、「文法は、日本の英語教育の固有の特徴だというのは幻想です。イギリスでもアメリカでも行います。ただ、プラクティカルなCLILのような方法で行っています。そもそも文章の骨組みですから、家を建てるときに設計図や骨組みを考えるのと同じです。生徒は、文法を通して、実はデザイン思考も豊かにしていけると信じています」と語ってくれた。</div> <p> </p> <p> </p> <div>  </div> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/c1%E8%8B%B1%E8%AA%9E" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">C1英語</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/ict" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">ICT</a></div></div></div> Tue, 21 Nov 2017 22:13:05 +0000 flloyd 721 at https://21kai.com 工学院 ミネルバ大学もうなるSGT教師陣 https://21kai.com/ja/node/700 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 土, 2017/06/17 - 11:17</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>今月14日、工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、工学院大学新宿キャンパスで、プレス・リリースを行った。2018年4月から、工学院の高校がハイブリッド4コース体制にするという画期的な教育イノベーションを発表した。</strong></p> <p><strong>同時に、八王子キャンパスでは工学院の中学3年生は、あのハーバード大学でさえも改革の刺激を受けざるを得ないイノベーションを起こし、世界で今話題沸騰の大学がやってきていた。それはミネルバ大学で、日本事務所代表の山本秀樹氏によるスペシャルプログラムが行われていた。</strong></p> <p><strong>工学院は、大学のみならず中高も、新宿キャンパスと八王子キャンパスで同時に教育を展開していく動きが加速しており、他校には真似のできない教育イノベーションを生み出している。by 本間勇人 私立学校研究家</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06404_0_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p><!--break--></p> <p>2018年の高1から、2020年大学入試改革が行われるわけだが、実はその年はドバイで万国博覧会が行われる年でもあり、教育も研究も産業も一斉に第4次産業革命に突入する年である。そのときに、高いレベルの英語力が要求され、高次思考に基づいて多様性の中で議論する力が要求される。AIをはじめとするICTのテクノロジースキルは求められるのは当たり前の状況になっているだろう。</p> <p>それを見越して、工学院では、3年前から本格的な教育イノベーションを進めてきた。そして、いよいよその成果が見え始めたので、来春の高校1年生から順次、4つのコースでさらに生徒一人ひとりの才能を開花することに決めた。その4コースは次の通り。</p> <p>すでに、ハイブリッドインタナショナルコースは、実は4年前からプレ改革を行っていた成果がでたので、今年から先行設置している。その手ごたえもあって、思い切って4コース設置を決断したのだと思う。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/img507_0.jpg" style="width: 750px; height: 485px;" /></p> <p>つまり、今回のプレス・リリースは、完全に<グローバル高大接続準備教育>にシフトする宣言だったのである。</p> <p>したがって、八王子キャンパスでは、来年の高1である現中3に対し、ミネルバ大学の日本事務所代表山本秀樹氏を招き、特別キャリアガイダンスを行っていたのであろう。工学院もミネルバ大学も、クリティカルシンキング、クリエイティブシンキング、コラボレーション、グローバルリーダー育成という点で、シンクロしている。</p> <p>そして、ミネルバ大学は7カ国のキャンパス(従来のキャンパスイメージとはかなり違うが)を移動しながらプラグマティックな学問を広め深めていくという点では、新宿キャンパスと八王子キャンパスの両スペースを行き来して探究活動をしていこうといる工学院とも息が合う。</p> <p>しかし、山本氏が工学院の教育イノベーションの本質に触れ、自分の子どもをこんな学校入れたいとうならせたのは、同校のSGT(スーパーグローバルティーチャー)教師陣のミーティングに遭遇してのことだった。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06507_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>山本氏は、中3のプログラム終了後、qTeam(クエストチーム)のミーティングにも顔を出した。そこでは、2020年大学入試改革(グローバル高大接続システム改革)を見据えてすでに実験的に出題されている東大、京大をはじめとする国立大学の高次思考問題を研究している。</p> <p>その日は、小論文の問題、英語エッセイの問題、数学的帰納法の問題などを扱っていた。各教科の教師がどこが生徒にとって肝かプレゼンしたあと、参加していた他教科担当のSGT(スーパーグローバルティーチャー)が、高1の場合だと、その因数分解は気づかないが、その仕掛けはどうするのか?中学と高校では要約のスキルはどう変わっているのか?演繹的にやったほうがスッキリするのでは?などとコメントがあり、講師役のSGTが応答する対話が溢れた。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06533_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>その後、チームに分かれ、このような問題では、生徒がどこに気づくと突破できるのか、そのためには、たとえば、高1の段階では、どの教科でもどんな創意工夫をして授業をしていくのか?議論してプレゼンしていった。もともと思考コードやコンピテンシー、思考のスキルなどについて議論をし、思考力セミナーでそのプロトタイプを作成していたから、工学院のSGTにとっては、当たり前のミーティングだった。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06540_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>しかし、山本氏には、新鮮だったようだ。日本の学校で、教科を超えて大学入試問題の背景にある根源的な問いについて探究していくシーンに出逢ったのは初めてだったという。数学の問題についてて、国語や社会など他教科の教師が、いっしょに解く過程をチェックし、そこから問いの本質を見出していく高次思考のリフレクションループがそこにあったからであり、それはミネルバ大学の学問のアリカタと同期するところがあったのだと思う。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06555_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>このqTeamのリーダーは、中学教務主任の太田先生と高校教務主任の奥津先生。お2人は、チームのプレゼンを聞いてはコメントを投げていくが、そのときどんなコメントを投げるかは、先生方の頭の中には、工学院の思考のエンパワーメント評価表である「思考コード」がある。生徒の最近接発達領域を発見しながら、次のステップにジャンプするきっかけになるトリガークエスチョンを投げかけるのと同じスタイル。</p> <p>幾重にもリフレクションループが循環しているミーティングで、このミーティング自身が工学院のPBL型授業のプロトタイプでもある。今回の工学院の教師の対話を通して、「SGTという教師は、かくもアクティブブレインを生み出すために、リフレクションループのデザインをするものなのか」と改めて気づいた。いわゆるプロデューサ―とは違う大胆で繊細な役割を果たしていると感じ入った。ミネルバ大学の山本氏はそこを見抜いたのであろう。</p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/c1%E8%8B%B1%E8%AA%9E" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">C1英語</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/ict" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">ICT</a></div></div></div> Sat, 17 Jun 2017 02:17:57 +0000 flloyd 700 at https://21kai.com 工学院 さらなる挑戦 https://21kai.com/ja/node/679 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 木, 2017/05/18 - 22:51</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、21世紀型教育を完成するべくさらなる挑戦に取り組んでいる。それは、2020年大学入試改革で予想される大学入試問題の研究を通して、そこから越境する知の領域に拡大する授業のGrowth Mindsetに取り組むという教育活動。</strong></p> <p><strong>21世紀型教育というと、巷では、多様な経験を積み上げ、創造的な活動をすることが第一の目的で、大学合格実績は二の次であるという間違ったイメージがある。それは全く違う。そのような考え方は学校や教師の立場の話であって、先鋭的な21世紀型教育はあくまで生徒の未来の生き方の可能性をいまここで共に考え、関門を乗り越えていくというところにある。その生きていく道に大学進学があれば、当然そこを突破する。</strong></p> <p><strong>ただし、そのとき、21世紀型教育は21世紀型教育、大学進学指導は大学進学指導と二項対立にはもっていかない。両方を融合するというのではなく、両者は1つのシステムに収まるのである。by 本間勇人 私立学校研究家</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/gong_xue_yuan_yuan_gao_yong__0.jpg" style="width: 750px; height: 335px;" /></p> <p><!--break--></p> <p>2020年大学入試改革で、今メディアで話題になっているのは、大学センター入試に替る新テスト「大学入学共通テスト(仮称)」(これまで「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」と呼ばれてきたテスト)。特に英語4技能教育と記述式問題。しかし、工学院では、この点に関してはすでにカバーしているから、やはり最終関門である各大学個別入試を素材にして研究に臨んでいる。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02160_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>とはいえ、2020年になっていないのであるから、各大学個別入試はまだない。しかし、従来の知識論理型思考をベースにした問題から論理創造型問題になるのはある程度想定済みであるから、現状すでに実験的に変わり始めている国立大学の問題をヒントにして研究していこうという試みである。</p> <p>たとえば、今年の東大の数学の問題を、その場で、数学科の主任が解きながら、生徒にとって何がハードルか分析していく。そして、プロジェクトチームのメンバーが、教科を超えて質問していく。この数学の問題のどこに新たな地平が開かれるヒントがあるのかと。</p> <p>すると、東大受験の生徒は体験してきただろうが、そうでない生徒はあまり体験しないで、大学に進んでいくということが判明していく。東大を受けるからそのような思考方法が必要で、そうでない生徒は不要というのが、20世紀型教育の効率重視の授業デザインだっただろう。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02206_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>ところが、数学は公式やパターンを当てはめながら解けばよいのではなく、ある程度与えられた条件を整理しながら、なぜこの条件なのか予想する目検討の構えが必要であるということは、実は数学に限らず必要なことだという議論がでてくる。奥津高校教務主任は、それはバックキャスティングという発想で、数学をはじめとする教科だけではなく、イベントの企画を創るときにも必要な力だと語る。</p> <p>その点に関しては、教科の違うメンバーで構成されたグループワークで議論しながら抽出していく。東大の数学の問題にフォーカスしながら、その背景にある思考スキルや発想という思考の領域に越境していく。</p> <p>数学の教師としては、そんなのは当たり前であると通過してしまうようなところで、他教科の教師が、今の代入はなぜ生徒はしようと思うのか?パターンを当てはめるだけではないという判断はなぜできるのか?結局数学の思考スキルは1つの種類のバリエーションということなのか?国語でもそのスキルは実は重要だが、もう少し種類はあるかななど、数学科の教師の暗黙知を引き出していく議論が白熱する。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02194_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>そして、東大の問題が解けるようになるにはというお題ではなく、素材として扱った東大の問題から見出した突破する思考スキルやコンピテンシー、発想法を身に着けるには、中1・中2のときに各教科でどんな授業をデザインしていくのか、中3・高1ではどうするのか、高2・高3ではどうするのかと6年間通じてのカリキュラムコンセプトのデザインをしていく。</p> <p>このプロジェクト名は「qチーム(クエストチーム)」。中学の教科主任、高校の教科主任、各教科のリーダーで構成されている。各教科に浸透させていくと同時に、高校では、ダイレクトにこのような入試問題をトリガーとして展開させていく授業の場面も増えていく。</p> <p>このqチームの探究活動で、素材としての大学入試問題を選択する太田中学教務主任、奥津高校教務主任、田中英語科主任は、「難度」で選択しているのではなく、「思考コード」に照らし合わせて「論理創造型思考を要する問題」、「ルビンの壺型問い」が埋め込まれている問題を探し出す。素材としての大学入試問題の選別眼は、実は問いを創るときの視点と重なる極めて重要な研究でもある。</p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/c1%E8%8B%B1%E8%AA%9E" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">C1英語</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/ict" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">ICT</a></div></div></div> Thu, 18 May 2017 13:51:33 +0000 flloyd 679 at https://21kai.com 工学院 いまなぜカリキィラムリフォメーションなのか? https://21kai.com/ja/node/667 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 金, 2017/04/21 - 17:02</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><div> <strong>今年4月、高1のオリエンーションから始まって、様々な新機軸の実行に専念している平方校長と、要所要所で、かなり対話する機会をいただいた。校長の想いをまとめてみたい。by 本間勇人 私立学校研究家</strong></div> <div>  </div> <div> <strong><img alt="" src="/sites/default/files/dsc09867_0.jpg" /></strong></div> <div>  </div> <div> <strong>(中2-Dのクラスで。哲学に!問いの探究に!カリキュラムマネジメントに!それぞれがぞれぞれのミッションを胸に)</strong></div> <div>  </div> <div> 2020年大学入試改革。これは日本だけの特別な話ではない。世界同時的に起きていることである。その改革の実行にどの国が速く着手できるかどうか。そして、その改革は雑駁に言えば、教育改革なのだが、正確には、カリキィラムそのものの改革なのだ。</div> <div>  </div> <div> 大学の学部や学科が、よしあしは別として、新しい科学や学問領域を開拓せざるを得ない。第4次産業革命に対応できる専門知としての科学や学問は、20世紀と同じであるはずがない。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc09891_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (中2-Dのクラスは四方の壁がホワイとボード。クラス目標「一人一人の個性を大切にして平和で明るいクラスをつくろう」が描かれている壁ボードにさりげなく、それを方程式に変換した痕跡があった!これも変化を生み出す創造的思考力。)</div> <div>  </div> <div> そうなると、そこに接続する高校の教育も変わる。英語を重視したり、理数系を重視したり、授業時間数を調整したり、経験主義的なカリキュラムにするのか系統主義的なカリキュラムにするのかということなども重要であるが、今までのカリキィラムのようにスキルと能力、まして既成の知識の習得や活用程度の改革では、いかにカリキュラムのフォームや時間数を変えたところで、第4次産業革命社会に対応する新しい科学技術や学問の領域を探究する活動に接続できないのだ。</div> <div>  </div> <div> 知識がいらないとか、スキルや能力を重視すればよいという程度では高校生はうまく大学に接続できない。それでできる大学は、第4次産業革命に対応できない。大学に合格しても、生徒の未来を先送りするだけなのだ。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc09850_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (2017年京都大学医学部特色入試の問いを探究。問いの作り方が、生徒の学力構造にどう関係するのか議論。)</div> <div>  </div> <div> 何が重要なのか?それは新たな知識を生み出すスキルや能力の習得であり、その大前提である、新しい知識を生み出すコンセプトメイクやグランドデザインを描くという意味での創造的思考力なのである。</div> <div>  </div> <div> しかしながら、この創造的思考力は、個性あふれる才能そのものがエンジンだから、スキルや能力のように誰もがある程度等しく習得できるシステムではうまくいかない。</div> <div>  </div> <div> 創造的思考力は、生徒一人ひとり違う才能から出発する。絵画や音楽、哲学、政治経済、ダンス、演劇、プログラミング、エンジニアリング、学問的探究などなど興味と関心が実はその生徒の才能の萌芽である。</div> <div>  </div> <div> そこから創造的思考を稼働させることによって、新しい絵画の手法が生まれたり、新しい響きが奏でられたり、新しい政治経済社会のコンセプトが生み出されたり・・・ということになる。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc00037_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (グローバル社会は、多言語社会。高1のハイブリッドインタナショナルクラスは、工学院大学新宿キャンパスで中国語を英語で学んでいる)</div> <div>  </div> <div> たしかに今はポストモダンイズムの時代であるが、まだまだパラダイムそのものがモダニズムにとって変わったわけではない。歴史が変わるというのは意匠が変わるだけではない。その背景にあるものの見方や価値観、つまりコンセプトやグランドデザインが変わるとき、はじめて変わったということになる。</div> <div>  </div> <div> そんなことが起こるのだろうか。可能なのだろうか。それは、一人ひとりが個性を創造物に変えようと集合天才の動きができてやっと変わる。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc00025_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (新宿キャンパスでは、哲学と数学の授業も。オールイングリッシュの授業。)</div> <div>  </div> <div> なぜ変わらなくてはいけないのか?グローバルゴールズの設定を何も感じない人はいないだろう。自分が20世紀型社会を安心安全な地帯だと思っているうちは、そのゴールは達成されない。あまりに多様で深い世界の痛みはおさまることがない。</div> <div>  </div> <div> それでよいのか?それでよいと思う人もいるだろう。しかし、なんとかしなくてはならないという人もいる。その数が多ければ多いほど、時代の変化を望む意識や声は大きくなるだろう。</div> <div>  </div> <div> しかし、そのとき、そう思っている人々の中のほんの一握りの天才が世界の痛みを解消する方法を編み出したところで、元の木阿弥なのだ。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc00030_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> そういう想いを持った人々が、みな個々の才能を創造的思考を通して、新しいものや価値観を生み出す必要があるのだ。そのウネリが臨界点に到達したとき、音を立てて時代は変わるのである。</div> <div>  </div> <div> だから、知識、スキル、能力を育成するカリキュラムだけではなく、才能を育成するカリキュラムが必要になる。才能までは、今までは考えられてこなかった。では、それはいかにして可能か?そこに挑もうとしているのが、校長平方先生をはじめとする工学院の先生方なのだ。</div> <div>  </div> <div> 工学院の先生方は、幾つもプロジェクトに分かれ、才能を生み出すカリキュラムを開発しているのだが、今までのように知識、スキル、能力をブラッシュアップするだけでは、新しいカリキュラムは生まれない。</div> <div>  </div> <div> したがって、コンセプトやグランドデザインを描く方法を学ぶプロジェクトが立ち上がっている。それは哲学や問いを探究することに等しい。だが、なぜこんなプロジェクトが必要なのだろう。</div> <div>  </div> <div> それは、今年の高1から新しいカリキュラムリフォメーションが起こっているからである。この改革によって、八王子キャンパスにおいても新宿キャンパスにおいても、大学の教員や外部講師とコラボするカリキュラムが驚くほど増える。</div> <div>  </div> <div> その場合、工学院大学や外部の講師と工学院中高の教師のチームティーチングになる。そのとき教師は講師とコンセプトやグランドデザインについて、いつも話し合い、共有し、振り返り、改善し、深めていく対話思考が必要だ。</div> <div>  </div> <div> それゆえ、知識、スキル、能力を伝授する教授方法以外に新たなコンセプトやグランドデザインの創り方を生みだそうとしている。</div> <div>  </div> <div> 人はとかくそんな迂遠な方法より目先のことにとらわれてしまう。工学院の先生方も例外ではないが、重要なことは、その状況から脱皮しようと、工学院の先生方は日々学んでいる。</div> <div>  </div> <div> コンセプトやグランドデザインの創り方のような果てしない物語に耐える段階から楽しみ、そしてそれを実践していくようになる学びを新しいカリキュラムの試行錯誤を通して生徒と共に学んでいる。</div> <div>  </div> <div> 学びは、外部世界と自分の精神と他者のつながりを好循環なものにしていくことだ。それには多様な才能の開花が必要となろう。既存の知識の体系だけでは、そのつながりは分断される。</div> <div>  </div> <div> 未来は、いまここでその分断をぶち破り、新しいつながりを生み出していく創造的思考にかかっている。平方校長をはじめとする工学院の教師に期待がかかるのは、こういうわけである。</div> <div>  </div> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/c1%E8%8B%B1%E8%AA%9E" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">C1英語</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/ict" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">ICT</a></div></div></div> Fri, 21 Apr 2017 08:02:27 +0000 flloyd 667 at https://21kai.com 工学院 前人未到の新教育イノベーション始まる https://21kai.com/ja/node/663 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 水, 2017/04/19 - 16:43</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p>工学院大学附属中学校・高等学校は、前人未到の新教育イノベーションを開始した。戦後の学習指導要領の歴史は、J.デューイの経験主義教育とJ.S.ブルーナーの系統主義教育の両極の間を振り子のように行ったり来たりした。その過程でデューイの考え方やブルーナーの考え方は形骸化して、問題解決能力か知識暗記力かという浅薄な二元論に陥った。</p> <p>21世紀型教育ビジョンを映し出している工学院は、どちらか一方を選択するのではなく、生徒の成長、生徒の生き方、生徒の変容、生徒の才能などに目配りした複合的な学びの理論やそれが育成される環境イノベーションを揃えてきた。by 本間勇人 私立学校研究家</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/k_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 449px;" /></p> <p>(左から、奥津先生、岡部先生、松山先生、平方校長、島田先生、株式会社メイツ副社長伊藤氏)</p> <!--break--><p>新高1は、4月1週目、2泊3日のオリエンテーションを行ったが、その際のリフレクションは、タブレットやラップトップで入力、チェックボタンの項目は、瞬時に、スプレッドシートに書き込まれ、個人別、クラス別、男女別などの集計もまとまる。その段階でGrowth Mindsetの状態が、どうだったか先生方は共有できる。生徒と共に手ごたえを感じ、新高1の学園生活が始まったのである。</p> <p>2週間後、上記写真のカリキュラムマネジメントチームが集まって、200字記述のデータ分析結果も掛け合わせて、生徒一人ひとりの状況やクラスの状況などをリフレクションをした。夏前にもう一度集計するから、生徒の変容など様々な特徴があらわれてくる。ふだん接している先生方のリアルな感覚と生徒が自己リフレクションしたときの感覚のマッチングを行うのだ。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc09827_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>このシステムは、今年一年行ってプロトタイプができるが、外部スタッフとのコラボレーションによってそれは可能になった。パッケージ商品を導入するのではなく、教師や生徒の実態に合わせて、リサーチ機能コンテンツをデザインし、分析システムをプログラミングしていく。教育コンテンツとエンジニアリングとデザイン思考。綿密かつ効率の良い会議システムの流れによって可能になる。</p> <p>リアルスペースにおける会議は1時間と決め、その前後で、共有ファイルや共有議事録に書き込みながら、課題意識をシェアして立ち臨む。議論は、何を解決し、次にどう生かすか。さらに何を行うか。</p> <p>カリキュラムマネジメントシステムとは、「思考コード」をベースに知のマネジメントをしていくことだが、その知を限りある時間の中で、生徒が最大限力を発揮できるようにする舞台裏の強力なサポートシステムこそが重要である。</p> <p>この領域は外からなかなか見えない。授業という領域で、21世紀型教育の教育イノベーションは華やかに見えるが、それは氷山の一角。水面下にあるサポートシステムは複雑複合的。学習理論とカウンセリングマインド。データサイエンティスト的視点、そしてエンジニアリング頭脳。これらが効率よく循環するシステムが欠かせない。言うまでもなく、この部分は、今までの学校になかった新教育イノベーションである。</p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/ict" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">ICT</a></div></div></div> Wed, 19 Apr 2017 07:43:09 +0000 flloyd 663 at https://21kai.com 工学院 高校1年 オリエンテーション合宿(3)ザ・リフレクション https://21kai.com/ja/node/659 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 土, 2017/04/08 - 13:06</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><div> <strong>オリエンテーション3日目最終日は、3つのリフレクションプログラムが実施された。1つ目は、校歌の練習を通して、伝統に流れる普遍的精神の響きを共感した。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>2つ目は、3日間のオリエンを通してのリフレクション。Growth Mindsetができたかどうか、自分軸を自己認識できたかどうか、iPadやノートパソコでWebベースの回答フォームにチェックボタンをクリックしたり、200字記述の回答を書き込んだりした。</strong></div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08537_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> <strong>(吹奏楽部などで活躍している内進生のクラスが、デモンストレーションを行って、そのあと全員で合唱。)</strong></div> <p><strong></strong></p> <!--break--><p></p> <div> <strong>3つ目は、一文字漢字に想いを込めた各クラスのアイデンティティを発表。</strong></div> <div>  </div> <div> 工学院の校歌の中には、「雨に嵐に、うち耐えて」という文言がでてくるが、合唱の響きの中に、オリエンのプログラムでも体験した「プラス思考」や「コラボレーション」というスキルの重要性を想起したに違いない。</div> <div>  </div> <div> 「学び舎」という文言には、まさに今回のワークショップ型合宿プログラムに映し出された工学院の学びの環境を想起しただろう。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08552_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> 「貫き徹おす 真心」には、メンタルモデルとしての「自分軸」を今後どのように徹底していくのか、「重き使命」には、自分と他者とが共生できる世界をいかに開いていくのかを想い描いてきたオリエンのプログラムをリフレクションすることにつながったと思う。</div> <div>  </div> <div> Web ベースで書き込むオリエン全体を通してのリフレクションは、多様なプログラムや授業をやりっ放しにせずに、生徒一人ひとり、それぞれのクラスの強み弱みをリフレクションして見出し、さらに学習方略のヴァージョンアップを工学院全体でシェアしてくカリキュラムマネジメントシステム創出の第一歩を歩み出したシーンである。</div> <div>  </div> <div> メンタルトレーニングでも、プラス思考はリフレクションによって生まれてくることを確認したし、実はそれぞれのプログラムが終わるたびに、リフレクションを繰り返し実施してきた。<プロトタイプ→実践→思考→アウトプット→リフレクション→リファイン→・・・>の連続が肝だったのである。これによって、はじめて学びのポートフォリオが蓄積していくわけだが、従来の教育では、アナログで行われてきたものだ。</div> <div>  </div> <div> しかし、これだと、物理的時間が膨大で、生徒が個々でやり、AO入試や東大推薦入試などに挑戦する一部の生徒にしか適応されてこなかった。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08576_0_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> メンタルケア、学習ケア、進路ケアは、従来の日本の教育では、どうしても生徒全体に行うことは難しかった。</div> <div>  </div> <div> 欧米の名門私立学校などでは、1クラス12名くらいのサイズであるし、学費も年間300万くらいするから、チュータリングシステムも充実している。</div> <div>  </div> <div> 日本の場合は、クラス担任のボランティア的行動に頼るしかなく、私立学校は日本全体の水準からみればはるかに面倒見がよいが、どうしても模擬試験の成績の集積で面談をしていくことが中心となり、1人ひとりの創造的才能発掘までには手が届かない。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08599_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> 新学習指導要領で、今回の同校のワークショップ型オリエンですでに行われている「主体的で対話的な深い学び(アクティブラーニング的視点で)」の活動が中心的柱とされているが、これを実行するために「カリキュラムマネジメント」をしなければならないことになっている。</div> <div>  </div> <div> しかしながら、日本全体の教育現場では、そもそも「主体的で対話的な深い学び」を実行できるかどうかもわからないし、「カリキュラムマネジメント」を行う指標すらない状態(工学院は思考コードという指標を独自に完成させている)である。そして、実はこのマネジメントは、2020年に生徒1人1台のタブレット型パソコンの活用という環境が前提になっている。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08566_2_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> この理想的な学びは、先進諸国ですでに進んでいる21世紀型スキルの学びをモデルにしているようであるが、21世紀型教育の基礎が何もないところでは、絵に描いた餅で終わるだろう。</div> <div>  </div> <div> そういう意味で、工学院大学附属高等学校の新高1のカリキュラムマネジメントシステムは、学内のプロトタイプの範囲を超えて、日本の教育のモデルになるだろう。同校の教育それ自体が、社会に貢献することになるだろう。このアクションもまた、「挑戦 創造 貢献」という同校の理念の体現でもある。</div> <div>  </div> <div> 300名弱の生徒が、カリキュラムマネジメントリーダーの岡部先生の説明と担任の先生方のファシリテーションによってサクサク入力していった。「自分軸」200字記述も3日間を振り返りながら、未来に想いを馳せた。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08586_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> 全員がフォームに入力するや、スプレッドシートに瞬時にデータが流れ込み、事前に行っていたサンプリングデータとの対比において、Growth Mindsetのスコアが119%という数値になった。学年主任の松山先生が、前日の夜の教師リフレクションミーティングで生徒の自己変革に大いに手ごたえを感じていると高校担当の先生方と共有していたが、それがスコアにも反映した。</div> <div>  </div> <div> カリキュラムマネジメントシステムの肝は、教師の豊かな感覚とデータの高感度な抽象性の重ね合わせである。両者が一致することは、もちろん重要であるが、ズレがあったとき、その理由を話し合うことによって、さらなる生徒の成長とそれをサポートする学びの環境を進化させることができる。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08580_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> それから、最も大事なことは、学年やクラスというマクロ的なデータと生徒1人ひとりのマイクロスコアのズレをきちんとリフレクションすることである。</div> <div>  </div> <div> 生徒の中には、「今回の合宿で、みんな話し合って、共感すべきところと違いを見出して尊重し合っている姿に感動した。でもまだそこに入っていけない自分がいることにも気づいた。今後の高校生活で、自分を変えていきたい」と率直に書き込んでいる生徒もいた。</div> <div>  </div> <div> 岡部先生は、そういう自己認知ができるオープンな環境であったことは確かだけれど、それと生徒1人ひとりの状況は違うから、全体の雰囲気がよかたったからそれでよいというわけにはいかない。ただ足並みをそろえるだけではなく、1人ひとりの想いや価値意識を尊重したサポート体制が肝であると。それには、今回のデータをクロス集計や多変量解析して、カリキュラムマネジメントミーティングでビジョンのヴァージョンアップをする学びの方略を練っていく予定であると語ってくれた。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08619_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> 今までのように競争社会のときには、足並みを揃えるリーダーが勝ち組だったのだが、21世紀というハイブリッド化したグローバリゼーションの光と影が交錯するダイナミズムの中では、そのようなFixed Mindsetでは未来を創ることはできない。日本の教育を変えなければ、生徒たちの未来に備えられないという平方校長の意志は現場の先生方にも浸透している。</div> <div>  </div> <div> 3つ目のプログラムは、オリエンのハイライト。各クラスの代表が、自分のクラスのアイデンティティを漢字一文字で表現し、その理由をプレゼンする。まさにGrowth Mindsetが大きく膨らんだ瞬間だった。</div> <div>  </div> <div> 同校サイトによると、たとえば、こんなプレゼンとなった。</div> <div>  </div> <div> 「3年間を自分の目標に懸けていきたいという思いでクラス目標は「懸」に決定。不安が期待へ変わり、絆を深めるいい経験になった。自分の主張の仕方を理解したりポジティブな考え方について学んだりする機会となった。」</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08657_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> 「みな知り合いのクラスで2度目のオリエンでした。高校から入ってきた人たちとの新しいコミュニケーションが始まり新鮮でした。MoGの報告会があり、刺激を受けた。新しいことや新しい人に触れるチャンスはとても大切だと実感した3日間だった。」</div> <div>  </div> <div> なるほど、Fixed Mindsetが Growth Mindsetに開かれたオリエンテーション合宿だったのである。</div> <div>  </div> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div></div></div> Sat, 08 Apr 2017 04:06:17 +0000 flloyd 659 at https://21kai.com 工学院 高校1年 オリエンテーション合宿(2)自分の殻を破る信頼関係 https://21kai.com/ja/node/658 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 金, 2017/04/07 - 07:18</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><div> <strong>工学院大学附属高等学校の高1オリエンテーション2日目は、3つのプログラムが行われた。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>1つは、International Language Houseのスタッフと協働してパフォーミングアーツを実施。英語イマージョンで、しなやかにエッジの効いたダンスとのびやかに歌う2つのミュージカルを全員で演じ切るプログラム。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong><img alt="" src="/sites/default/files/dsc07029_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></strong></div> <div>  </div> <div> <b>(オリエン合宿の朝。ここから工学院の高校生活が始まる。)</b></div> <div>  </div> <!--break--><div>  </div> <div> <strong>2つ目は、交流分析手法で、自分のコミュニケーションが、相手に合わせてしまうものなのか、抑圧的だったり攻撃的だったりするのか、共感的なコミュニケーションを行うタイプなのか、自分のコミュニケーションを仲間と話し合いながらモニタリングしていくワークショップ。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>3つ目は、「メンタルトレーニング講習」。東海大学の宍戸渉先生を招き、モチベーションを高める「目標設定」の方法や「プラス思考」が身体の表現にどう表れるのか、ペアワークしながら、互いにモニタリングしていくワークショップ。</strong></div> <div>  </div> <div> パフォーミングアートでは、ブロードウェイで行われているミュージカルのダンスの振り付けをそのまま行うため、決してやさしくないが、大切なのは、まずやってみるという挑戦するマインドをかきたてること。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08312_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> 英語で歌いながら、しなやかにクールに踊ることに対し、恥ずかしがる自分の殻をいかにぶち破るのか。それは、生徒1人ひとりの中で衝撃的だった。</div> <div>  </div> <div> しかし、やりきる心根は、大切な体験だったし、才能あふれる生徒が、本番で演じる直前に、スタッフにスカウトされてソロを踊るというシーンも感動的だった。1人ひとりが、いまここで変わること、挑戦すること、協力すること、それぞれの才能を称えること、それを演じりきること。高1生それぞれが自分の殻の破れる音を、今回のミュージカルの響きに聞いたに違いない。</div> <div>  </div> <div> 交流分析では、他者に合わせてしまう自分、攻撃的な自分が、ときどき顔を出すことを仲間との対話の中で再認識したり、ずばり指摘されたりして、いかに自分のポジティブな気持ちやネガティブな気持ちを伝えあえる信頼関係が大事なのか、これもまた衝撃的だったに違いない。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08332_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> 信頼関係は、自分が他者を受容し、一歩自分が踏み込むことで生まれる。つまり、小さな自己変容が創り出すことなのだ。自己変容は、他者との信頼関係を生み出し、結局新しい自分の可能性に気づく創造的なアクション。</div> <div>  </div> <div> メンタルトレーニングでは、自分の何気ない言動に、表情に、志の高い憧れの目標をつかめるかどうかヒントが隠れていることを体験。ペアワークによるモニタリングを通して気づいていくワークショップ。本気ジャンケンを行うたびに、互いに問いを投げかけ、応えていく。</div> <div>  </div> <div> そのときの言動や表情の反応の分析をし、「プラス思考」がどうやったら心に宿るのかワークショップが行われていった。パフォーミングアートで破れた殻をさらに脱ぎ捨てる。Fixed MindsetからGrowth Mindsetへの広がり。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc08430_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> しかしながら、このしなやかな精神は、メンテナンスが必要。放置しておくとすぐに逆戻りしてしまう。持続可能にする。それは、いかにしたら可能か?</div> <div>  </div> <div> その答えは、今回のオリエンテーションの一人ひとりにとっての衝撃的な体験の中にある。言いたいことが言える仲間。それでいて、互いに尊重できる関係。葛藤のない関係はいまも、これからもない。しかし、その葛藤をプラス思考に変えるも、マイナス思考に変えるも、仲間に支えられ仲間を支える自分次第。</div> <div>  </div> <div> そんな自分を常にリフレクション出来る仲間との関係、教師との関係を見つけ、築いていくこと。今回のオリエンテーションの目標の共有は達成されただろう。</div> <div>  </div> <div> <a href="http://kogakuin-jsh.blog.jp/archives/20265080.html" target="_blank">その高1生の未来は、中学からの内進生のアクティブな言動に顕れた。同校サイトには、こうある。</a></div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/k_0.jpg" style="width: 750px; height: 288px;" /></div> <div>  </div> <div> 「夕食後のホームルームで1・2・3・8組は春休み中にフィリピンとベトナムのMoGに参加した生徒たちの報告会を行いました。</div> <div> それぞれの国がどんな問題を抱えているのか、現地の起業家がどのような狙いでビジネスに取り組んでいるのか、自分たちが悪戦苦闘を繰り返しながらどのように活動してきたのかを報告し、まだ活動は終わりでなくこれから先にも続いていくことなので、ぜひ多くの人に協力をしてほしいと訴えていました。</div> <div> 仲間が経験した貴重な体験を共有し、より多くの生徒の刺激になったように思います。」</div> <div>  </div> <div> このプログラムは、もともとはなかった。生徒が、自分たちのクラスのビジョンを共有するホームルームの対話の中で、企画が生まれ、先生方を説得して行われることになった。まさに起業家精神!このようなGrowth Mindsetが、高校から入学してきた生徒と共に大きくしていく3年間が、これから始まるのである。</div> <div>  </div> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div></div></div> Thu, 06 Apr 2017 22:18:27 +0000 flloyd 658 at https://21kai.com 工学院 高校1年 オリエンテーション合宿(1)自分を表現し、自分というキャラクターを形成する5つの要素の関係に気づくワークショップ https://21kai.com/ja/node/657 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 木, 2017/04/06 - 06:23</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><div> <strong>2017年4月、再び「高校1年」の季節が巡ってきた。しかし、今年の高1は、特別な意味を時代が付与している。すでに21世紀にはいって17年も経とうとしているにもかかわらず、まだ20世紀近代社会の光と影のうちその影の部分を払拭できないどころか、ますます混迷をきたしている時代であるため、いよいよ持続可能な社会の形成に挑む最終目標グローバルゴールズに向けて新しい知を身につけざるを得ないプレ学年という歴史的位置づけを背負わされている。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06823_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></strong></div> <div>  </div> <!--break--><div> <strong>2020年大学入試改革とは、たんに大学制度や入試問題の表層的な変更を意味するわけではない。高大接続が、その新しい知を生み出す契機となる「事」を意味している。同時に、その新しい知がいかなるものであるか、実際には予測不能なぐらい産業構造や科学技術、脳科学、ICT技術などが急速に進化し、日常生活の制度設計の変化の速度を超えてしまっている局面に衝突している時代でもある。2020年の前夜、その最も不安定な時代にタイムスリップしたかのような15歳が、今年の「高1生」なのである。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>この近代社会の前代未聞の歴史的ウネリの響きを感じて、社会の制度設計の意志判断にいよいよ参画する直前に立つことになる高1という年齢は、いまここで特別な意味を持った高1として迎えられているわけである。しかし、その特別な意味が、自分事として受け入れられる準備ができずに、その自己決着を先送りされたまま、高校に進学するのが、今に到る日本の教育制度の常だった。それゆえ、先進諸国の中でも未来に不安を抱き自己肯定感を抱けない高1生が多いという結果になっているのではないだろうか。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06767_0.jpg" /></strong></div> <div>  </div> <div> <strong>だからこそ、工学院大学附属高等学校は、平方校長、高1学年主任の松山先生を中心に先生方一丸となって、この歴史的なウネリの響きを感じつつ、いまここで自己を見つめ、自己の可能性に気づき、その可能性が他者にどのような影響を与えるのかを、仲間と共に語り共感しながら、未来のビジョンを開くオリエンテーションを開始した。by 本間勇人 私立学校研究家</strong></div> <div>  </div> <div> 工学院の高1のオリエンテーションは、ヒルトン小田原リゾートで行われる。まるまる3日間、生活を共にして語り合い、議論し、自己を見つめ、他者を想い、未来の社会と自分をイメージしていく。</div> <div>  </div> <div> 初日は、自分という人間を表現する漢字一文字を選択する意志決定をするところから始まった。漢字の意味と自分の想いや考え方、価値観、生き方などの背景文脈をつなげていく。自分のメンタルモデルを内側から明らかにしていくワークショップ。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc06834_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> しかし、この段階では、まだ自分自身が気づいていない自分を表現するには到らない。あくまで、自分の見える部分を見渡しながら、自分の目標を決め、そこからバックキャストしながら自己表現をしていく。</div> <div>  </div> <div> 次のワークショップは、自分というキャラクターを分析して、チームでその結果をどう考えるか対話していく。いろいろな人間関係の問題に直面したときに自分の選択判断に迫られる。自分は躊躇して行動できないとちょっと気持ちが苦しくなる。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc06969_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> そのとき仲間が躊躇しているのではなくて、まずはまわりの状況や他者の状況をしっかり知ってから、次に進もうとしているのではないのかと助言する。躊躇している自分というネガティブなお思い込みを払拭して、先に進めるわけだが、このような対話の千行は、なかなかキツイ。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc06989_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (ハイブリッドインターナショナルクラスのホームルームでは、クラスのビジョンを英語で共有)</div> <div>  </div> <div> しかしながら「知る」ということが、見える物だけを組み合わせて成り立つわけではないことに気づくセンシティブな過程は、仲間がいるから不安や恐怖から逃げないで立ち臨めるという大切な経験を積み重ねてける学校だということが了解できるようになっていく。</div> <div>  </div> <div> そして、なんといっても、今回は高1担当の先生方だけではなく、高校2年、3年の担当の先生方も全員がファシリテーターとして参加している。ふだん授業でPBL(プロジェクトベーストラーニング)を行っているので、チーム学習がベースのワークショップ型オリエンテーションは先生方全員による内製的なプログラムとして実行できてしまっている。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc06858_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (熱く語る学年主任松山先生)</div> <div>  </div> <div> もちろん、このようなオリエンテーションのPBLは、パッションベーストラーニングという性格が前面にでてきているのではあるが。そのため、ワークショップとワークショップの間の時間や就寝前のホームルームでは、生徒のンマインドはオープンになりクリエイティブな精神が膨らむ。明日のプログラムの一部を隣のクラスと合同でできないかと、先生に交渉しにやってくるメンバーがはやくも立ち現れるシーンも生まれた。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc07006_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (プログラムのヴァージョンアップの交渉にやってきている生徒)</div> <div>  </div> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div></div></div> Wed, 05 Apr 2017 21:23:19 +0000 flloyd 657 at https://21kai.com 工学院 13歳から世界跳躍へ https://21kai.com/ja/node/649 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 金, 2017/03/03 - 12:10</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>2017年3月1日、工学院大学附属中学高等学校は、公開セミナー「世界で活躍できる13歳からの学び」を開催。東京都私学財団助成金研究報告「iPadマイクロスコープを活用した生物実験による学習コミュニティの創出」の中間報告。しかも、この研究が可能となる前提の21世紀型教育改革の理念や実践授業も見学できる充実した内容だった。</strong></p> <p><strong>ワークショップがあるため、参加者の人数が40名限定ということもあり、意識の高い参加者が集った。すなわち、自分たちも教育改革をやりたい、PBLのようなアクティブラーニングを実践したいから学びに来たという高感度で高い意識を抱いて、参加者は、大坂や静岡など遠方からもやってきていた。by 本間勇人 私立学校研究家</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04539_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p><!--break--></p> <p>平方校長の「本校の教育改革」からスタートした。2020年大学入試改革が進もうが遅れようが、世界が大きく動いている時代である。子どもたちの未来に備える21世紀型教育を学校全体で取り組む覚悟で実践してきた4年間のロードマップを語った。そして、その改革のコアが、授業改革であり、改革を進めるに当たり世界標準のモノサシである「思考コード」を議論して創り、現在検証中であることを披露した。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/img374_0.jpg" style="width: 750px; height: 353px;" /></p> <p>シラバスは、「授業×テスト×評価」がセットになっていて、それが「思考コード」というモノサシに基づいて、デザインされている。この話に参加者は驚いていたが、セミナー終了時に、セミナーという活動全体のデザインそのものが、一貫して「思考コード」に基づいていたことに気づいて、感動した参加者もいた。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04491_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>高橋一也教頭の講演「世界で活躍できる13歳からの学び」は、教科書、クラス、学校の枠をはみ出す新しい教育を語った。偏差値やブランド大学に縛られるのではなく、世界を見よう、そしてそのステージで何ができ、どのように貢献できるのか、そのための新しい学習スタイル、学習空間、多様なプログラムなどが必要であると。</p> <p>実際に、中学棟で高橋先生は授業を実施したが、それを見学しに行った参加者は、たしかに掲示板や全面ホワイトボードの廊下の創意工夫が、なるほど学習空間とはこういうものかと感銘をうけていた。「授業外での学び」の重要性に心揺さぶられ、魅了され、しかし、自分の学校でやろうとしたとき、どうすべきなのか刺激をうけていた先生もいた。</p> <p>しかし、何より、授業がすごかった。ある先生は、渋谷のスクランブル交差点でゲリラ豪雨が降ってきたときの混乱状況を、即興劇でしかも英語で演じることができるのだけでも驚いたが、そのとき、そこに居合わせた人々の性格特徴をつかまえながら感情を音声、表情、しぐさに表現していく授業の柔らかさに感動したと。</p> <p>一見アドリブで行われているようだし、ロールプレイに到るまでの時間も短い。しかし、これは、もしここが世界というステージだったらとトランスフォームした時、周りの動きは自分を待ってくれない。まさに小さな世界のステージだったのだと思い知ったとき、「授業外の学び」の本当の意味が分かったような気がすると私にそっと語ってくれた。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04471_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>有山先生の「デザイン思考」の授業も、SNSやタブレットを活用した授業がこんなにも有効であるのかと実感できたと語る先生もいた。しかし、実はこのデザイン思考は、授業前の仕込みがすごい。もし参加者が、バックヤードの話を聞いたら、21世紀型教育というのは、まさに舞台芸術さながらであることに気づいただろう。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04510_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>福田先生の国語の授業は、小説の名言の自由なそれでいて哲学的な解釈の授業。画像と文章の中の言葉を結合することは一見自由だが、ただ自由では、カテゴリーミステイクを生み出してしまうので、そこをどのようにクリティカルシンキングで乗り越えるか、なかなかスリリングなプレゼンになる。</p> <p>論理的な展開をたどっていくだけではなく、このカテゴリーミステイクを解決するという集合論的論理を考える学びは、実は創造性の翼を広げる跳躍台にいきつくことになる。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04544_0.jpg" style="width: 750px; height: 1126px;" /></p> <p>工学院の中学入試では、思考力入試を実施している。その対策講座として、説明会で「思考力セミナー」を行っているが、この体験ワークショップがファイナルアクティビティとなった。入試問題は学校の顔(アドミッションポリシー)であるから、この体験を通して、工学院の21世紀型教育改革のエッセンスを実感してもらう意図があったのだろう。</p> <p>プログラムのテーマは「簡易顕微鏡NURUGOを使ったマイクロフォトグラファーになろう」。iPadにNURUGOを装着して、まずは写真を撮っていく。なかなかうまくいかない、どうしたらよいのか?そこでスタンフォード流儀のデザイン思考の創造力を刺激するインプロを挿入するなど、随所にリフレクションのループが仕掛けられている。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/img376_0.jpg" style="width: 750px; height: 361px;" /></p> <p>6つのステップをクリアしていく授業になっているが、各ステップでは、こまめにリフレクションされていて、全体を通してリニアではなく、ループ型のフローチャートになっている。ここにクリエイティビティが刺激される秘密がある。しかも、ワークショップ終了後にスーパーバイザーを務めた教務主任の太田先生によって、このステップがすべて「思考コード」に紐づいていることが明かされた。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04592_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>今回公開された授業もすべて「思考コード」でシラバスが作成され公開されていた。ここにきて、参加者は、ようやく今回のセミナーがハウツーセミナーではなく、完全にビジョン型セミナーであることに気づいた。平方校長、高橋教頭の世界の変化という未来からバックキャスティングして、いまここで子どもたちが未来を手中にするための具体的な教育デザインがなされているのだ。「思考コード」という工学院軸が一気通貫している。ビジョンをシェアし、システマティックにそれでいて共感的なコミュニケーションがある学校。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04622_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>アクティビティ進行中の合間に、すれ違う瞬間的な時間で対話がなされる学校。刹那の時間に、高校の改革のアイデアがブレストされるシーンもあった。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04715_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>実に密なるコミュニティ、あるいは共同体的な絆が随所に感じられるシーンがいっぱいあった。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04677_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>しかしながら、ただの仲良し集団ではない。今回のプログラムの一部始終を記録に残し、サイトや動画をつくって、発信しつつ、リフレクションができるように仕掛けるスーパーモニターである加藤先生の存在が大きい。学習する組織が進化するには、モニタリングシステムが極めて重要だ。このカリキュラムマネジメントシステムは、今回披露されなかった。もちろん、今のところ企業秘密なのだろう。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04699_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></p> <p>平方校長自身、生物の教師であり、美術の教師であり、技術の教師であり、彫刻家として群馬の名だたるアーティストである。そしてなんといっても、一般財団法人東京私立中学高等学校協会副会長、21世紀型教育機構副理事長として、日本の教育行政を動かす聡明な発言力・影響力を発揮している。</p> <p>工学院が、ハウツー近視眼型改革ではなく、ビジョン実現型改革ができる「学習する組織」を形成できるのは、ミクロもマクロも統合できる聡明な校長のリーダーシップが極まりなくポイントであることが証明されたセミナーであった。</p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div></div></div> Fri, 03 Mar 2017 03:10:24 +0000 flloyd 649 at https://21kai.com 工学院 21世紀型教育改革の基盤できる https://21kai.com/ja/node/643 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 木, 2017/01/19 - 00:03</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><div> <strong>2013年4月、平方先生は、工学院大学附属中学校・高等学校の校長に就任するや、21世紀型教育改革にとりかかった。IBやSGH、ブルームのタキソノミー、CEFRなどのリサーチやフィールドワークに教員を巻き込みながら、PIL×PBL型の授業改革を断行。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong><img alt="" src="/sites/default/files/dsc09798_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></strong></div> <div>  </div> <div> (工学院の教育改革の歴史と未来を語る平方校長)</div> <div>  </div> <!--break--><div>  </div> <div> 2014年度にはいるや、教員全体でPBL研修を行い、そのためのプロジェクトも立ち上がった。そして、まずはじめに「思考コード」という基準作りを行った。このコードに従って、PBL型授業の見学をし、思考コードの軌道修正もした。この年の中1は、2017年に高1になるときに大きく改革ができるように準備がスタートした。この準備が、次の年のハイブリッド構想の設計図となった。高1の3ヶ月留学も開始した。このプログラムが在校生全体の意識を高める力にもなった。</div> <div>  </div> <div> 2015年には、プロジェクトチームはiTeamというイノベーションチームに進化し、思考コードで定期テスト分析をするまでに進化。S-P表も活用し、授業改善、生徒の弱み強みの共有、問いの質のアップなど、データサイエンス的な議論が学内でできるようになった。</div> <div>  </div> <div> 同時に英語教育もC1英語を目標に、ケンブリッジ出版のCLIL手法が埋め込まれているテキストを活用。中1のハイブリッドインターナショナルクラスが立ち上がった。帰国生や英語体験者が多く、英語ばかりでなく、数学、理科、社会もオールイングリッシュで展開することになった。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc09823_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (思考コードベースの授業×テスト×評価の三位一体改革について語る太田教務主任)</div> <div>  </div> <div> 2014年にスタートした「思考力テスト」のもとになったデザイン思考の新しい授業もパワフルになった。中学生全員iPadをもち、one to oneの授業展開も繰り広げられた。</div> <div>  </div> <div> 何より、高橋一也先生(現教頭)がグローバルティーチャー賞トップ10入りして、学内全体の21世紀型教育改革は拍車がかかった。</div> <div>  </div> <div> 2016年には、ハイブリッドインターは中1、中2にしか設置されていなかったが、その先駆けとなった中3の生徒も全員iPadを授業で活用するようになり、思考コードに基づくC1英語×PIL×PBL×ICT教育×リベラルアーツの現代化という21世紀型教育改革の方程式が完成した。</div> <div>  </div> <div> 特に2016年は、iTeamを高橋一也教頭を中心に、TOK(田中英語科主任、太田教務主任、加藤学年主任兼eTeamリーダー)という3人の先生がリーダーシップを発揮し、学内全体にコーチングシステムを浸透させ、21世紀型教育改革を推進する「学習する組織」を持続可能なものにしている。その一環として、太田先生をリーダーとした若手教員のiTeamキャッチアップ研修も立ち上がって、日々研鑽自己マスタリーに励んでいる。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc09845_1_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (英語教育について語る田中英語科主任)</div> <div>  </div> <div> 2017年は、中学全体の21世紀型教育改革の基盤はかなり盤石になったので、いよいよ高校1年を手始めに21世紀型教育改革を本格的にスタートする。もちろん、忘れてはならないことは、この過渡期にあって、大学進路指導の改革も同時進行で行われていることである。高2、高3は改革の完成を待つことはできない。いまここでが最重要である。進路指導主任の新井先生が指導に集中し尽力し、21世紀型教育改革を未来につなぐ力技を遂行している。</div> <div>  </div> <div> 2017年1月14日、2017年度中学入試のファイナル説明会が行われた。いつもの会場では収まりきれないほど多くの受験生親子が参加したので、急遽隣接の工学院大学の大講義室を活用。</div> <div>  </div> <div> この21世紀型教育改革の歴史を、平方校長が語り、次に教務主任の太田先生が、授業改革について具体的に語り、さらに英語科主任の田中先生が、英語教育改革の実際的な効果を生徒の活動の動画を使いながらスピーチした。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc09854_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (思考力セミナーを主宰している高橋一也教頭)</div> <div>  </div> <div> 同時に中高校舎の図書館では、PBLスタイルの「思考力セミナー」を高橋一也教頭をスーパーバイザーに思考力入試チームが実施していた。ある都市の気候現象のデータをもとに、都市の在り様を洞察していき、最終的には自分の考案するドリーム都市をレゴで作り上げるところまでいく。リサーチには、参加者はiPadも活用。</div> <div>  </div> <div> データリサーチから始まり、分析をしていき、発見した構成要素を論理的につないでいく過程を、個人ワークとグループワークを組み合わせながら歩んでいく。そして最後は自分の考えるドリーム都市をレゴでプロダクトするのだが、現実の都市とドリーム都市のギャップをクリティカルに考える過程も埋め込まれている。</div> <div>  </div> <div> このプロセスの中で際立っておもしろかったのは、分析段階で、クリエイティブシンキングを活用しているところ。分析だから論理的ではあるのだが、おもいきり仮説を挿入するから、そこはクリエイティビティが必要となる。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc09856_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> つまり、これはどういうことかというと、情報→理解→応用→論理→批判→創造という思考の次元をリニアー(直線的)に進むのではなく、クリエイティブシンキングを挿入して、ループあるいは螺旋を描きながら考えていくプログラムになっている。そう「プログラム」。コンピュータのプログラミングにも相当するフローチャートループが埋め込まれている。</div> <div>  </div> <div> 2017年、思考コードにプログラミング思考が新たに加わる。STEAM教育やCLILもスタートする。隣接する大学のいわばSTEAM研究棟も新設され、そこを中高も共有できる。高1でもハイブリッドインターナショナルクラスが開設され、帰国生も入学してくる。新宿キャンパスの活用も検討されている。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc09889_0.jpg" style="width: 750px; height: 500px;" /></div> <div>  </div> <div> (最終保護者会では、「英語入試」の傾向と対策について田中先生が説明。英語入試の受験予定者のために別室で行われた。)</div> <div>  </div> <div> そして、まだ企業秘密ではあるが、平方校長によると、日本初のプランが予定されているという。工学院の21世紀型教育改革はさらに進化する。なにゆえにこうなのか?教員のありたき「学習する組織」を協働して創るモチベーションや情熱が大きくなっているからだ。Growth Mindsetされた教師が外からもどんどん参画したいと応募してくる。もちろん、その魅力はTOKを中心とするITeamによる涙ぐましい創意工夫とプロデュースによるのである。(by 本間勇人 私立学校研究家)</div> <div>  </div> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/ict" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">ICT</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/c1%E8%8B%B1%E8%AA%9E" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">C1英語</a></div></div></div> Wed, 18 Jan 2017 15:03:36 +0000 flloyd 643 at https://21kai.com 工学院 リーダーシップ研修 タブレット使って https://21kai.com/ja/node/616 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 金, 2016/07/15 - 17:20</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、多様な研修を内製化/内省化しています。もちろん、先生方自身、外部の研修でも自己陶冶していますし、NPOなどとの連携プログラムもコーディネートしています。しかし、最終的には、自分たちの力で学校をパワフルにしていく必要性を感じています。</strong></p> <p><strong>ですから、自分たちでコーチングシステムを生み出し、学んでいこうとしています。授業・テスト・評価の流れをPIL・PBLに転換し、自らつくった思考コードというメタルーブリックでプログラムをつくり、データによって検証していくシステムはかなり進んでいます。プロジェクトチーム→教科チーム→全体研修と浸透を広めています。</strong></p> <p><strong>しかしながら、最終的にはどんな局面でも、メンバーと協力し、乗り越えていくリーダーシップを発揮しなければなりません。そのため、リーダーシップ研修の内製化も開始したのです。 本間勇人:私立学校研究家</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02993_3_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p><!--break--></p> <p>平方校長は、C1英語、PIL・PBL、ICT、思考力テスト、リベラルアーツなど、まずは中学から大改革を進めています。試行錯誤、紆余曲折はあるかもしれませんが、改革項目は中学校全体に広がりました。</p> <p>したがって、来年から高校にまで広げていきます。しかし、高校は中学の3倍の生徒の数になりますから、たんに教育方法論を改革したからといって、入魂改革は容易ではありません。やはり、最終的には人材です。教師のモチベーションと生徒の未来を拓くリーダーシップこそ重要です。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03013_1_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>だからといって、リーダーシップを発揮せよと号令をかけて動くものでもありません。改革のパラドクスは、改革の号令をかけると動かない人材がでてくるというものです。したがって、平方校長は、リーダーシップが教師1人ひとりの心に火がつくような学びのチームを形成しています。</p> <p>中高から主任クラスを集めて、自分たちでリーダーとは何か?リーダーシップとは何か?どう語るのか?どう動くのか?メンバー一人ひとりの特性をどのように理解していくのか研修しています。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03026_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>(左から太田先生、田中先生、岡部先生)</p> <p>プロジェクトチームのリーダーである太田先生、田中先生、加藤先生(加藤先生は、今回は生徒のために海外研修にいって不在でした)が、リーダーシップ研修については、人生の先輩である岡部先生にプログラムを作成してもらい、指導を仰ぐという形式でスタートしました。</p> <p>岡部先生は、その道の名ファシリテーターで、「映画」を使ったり、Web上のゲームを使ったり、要するにICTを自在に操りながら、何が一体乗り越える壁なのか、明らかにしていく機会(オポチュニティー)を創っていきます。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03030_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>素材がわかりやすいものなので、互いにストレスなくオープンマインドで議論していく環境が整います。もちろん、参加した先生方は、この研修がリーダーシップ研修であると同時に、自分たちの授業でも活用できるサイトやアプリ、流れなどメタ的に理解しますから、一石二鳥なわけです。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03060_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>リーダーシップ研修の内製化の何より重要なのは、映画やストーリーのケースを、最終的には自分たち学校の具体的なケースメソッドに落として議論していけることです。外部の研修ではこうはいきません。ですから、プレゼンにも責任を引き受けた真剣なものになります。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03038_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>edModeを活用して、行うので、アンケートもとりながら、メッセージも共有しながら研修は進みます。簡易エゴグラムの結果も互いに一気に共有しますから、個人のリーダーシップの特徴を理解し合います。そして、とそれがチームになったときの組織的動きにどうつながらぬかも見えてきます。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03122_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>事実確認をしながら、根本にある問題を共有し、それをどう解決していくのか。創造的問題解決型リーダーシップをトレーニングしているのです。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03072_0_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>もちろん、この創造的問題解決型リーダーシップは、生徒も身に着ける大切な使命です。予想がなかなかできない未来にあって、生徒はこのリーダーシップを自分軸として持っていれば、なんとか突破口を見いだせるのではないでしょうか。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03116_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>それにしても、少年少女のように学ぶ先生方。研修はいつもPIL・PBL型で行われるのですが、この姿はそのままふだんの授業の生徒の姿や表情に重なります。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03045_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>教師も生徒も共に学ぶ組織が着々と形成されているシーンを見学することができました。</p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/ict" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">ICT</a></div></div></div> Fri, 15 Jul 2016 08:20:12 +0000 flloyd 616 at https://21kai.com 工学院の深いアクティブラーニング “think, make, share” https://21kai.com/ja/node/615 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 土, 2016/07/02 - 12:45</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><div> <strong>2016年7月2日(土)、工学院の実施した第1回中学校説明会の会場は補助椅子を追加するほどになった。新聞、雑誌、テレビなどの各種メディアの取材が殺到している学校だけでのことはある。馳文科大臣まで訪れたのだから、参加者が集まるのは当然かもしれない。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>しかし、なぜメディアが殺到するのか。ディズニーランドやレゴランドのようなエンターテイメントを行っているわけではない。にもかかわらず興味と関心が伝播している。</strong></div> <div>  </div> <div> <strong>それは、他の学校では、まだ行っていないモチベーションがアップするイノベーティブな授業が、学校全体で行われているからだ。by 本間勇人 私立学校研究家</strong></div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc02848_1_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></div> <div>  </div> <div> <!--break--></div> <div>  </div> <div> 教育界のノーベル賞グローバルティーチャーTOP10入りした高橋一也教頭を中心に、昨年から本格的に教育改革に着手した中1・中2の学年の教師は、全員PIL・PBLという深いアクティブラーニングを展開している。</div> <div>  </div> <div> もちろん、教師は、中学だけの授業を持っているわけではなく、高3の授業などももつことがあるから、当然その教育改革は、他学年にも波及している。教育改革は3年前から徐々に始まっているから、学内全体の浸透度は、年々速まり深まっている。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc02906_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></div> <div>  </div> <div> (思考力セミナーの直前まで高3の英語の大学入学準備授業をグループワークで行っている高橋一也教頭)</div> <div>  </div> <div> 学校説明会では、そのような教育改革の授業のエッセンスを「思考力セミナー」という形式で、受験生が体験できる機会を作り、保護者も見学して共有している。</div> <div>  </div> <div> はじめに、レゴで組み立てられた立体図形が2次元で描かれている図形を、側面、正面、真上などから見て、投影図を描いた。</div> <div>  </div> <div> 次にレゴを実際に使って、組み立ててみた。そして高橋先生は、頭の中で復元した体験と実際に創る体験とでは、どちらがおもしろかったか、考えやすかったかを問いかけた。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc02925_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></div> <div>  </div> <div> 当然、ものを創る体験が圧倒的多数だった。この実感が、工学院の授業の肝だというのは、理屈ではなく、体感ですっと呑み込めたようだった。</div> <div>  </div> <div> 考えるには柔軟性が大切だが、その柔軟性は言うは易く行うは難しである。そういうときは論より証拠、実際に体験してみる。“think, make, share”のスパイラルが工学院のアクティブラーニングのプロトタイプというのを、理屈で知るのは、学校に入学してからだろうが、受験生はたしかに納得したのだった。</div> <div>  </div> <div> さて、頭が柔らかくなったところで、4コマまんがの分析。オチというおもしろさを発見できるかどうかを、3セットを使って体感する。もちろん、アクティブラーニングだからグループワーク。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc02939_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></div> <div>  </div> <div> しかし、分析して終わらない。最終的には新しい4コマまんがのオチを自ら創る体験。そして“think, make, share”のスパイラルだから、最後はそのみんなで考えたオチをレゴで創り、しっかりプレゼンテーション。各チームのプレゼンはオチを表現しているわけだから、当然会場は笑いの渦になった。</div> <div>  </div> <div> 最初の一見頭の体操問題も、授業全体を通してみれば伏線になっていた。4コマまんがの理解・分析・創造という深いアクティブラーニングをわずか45分で体験し、知的興奮にわくわくした受験生。その姿をみた保護者も、子どもたちの主体的で能動的な姿に感動していた。</div> <div>  </div> <div> <img alt="" src="/sites/default/files/dsc02948_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></div> <div>  </div> <div> (高橋先生は、各チームの作品をタブレットでそのまま写真を撮り、プロジェyクターで投影。各チームの代表が順々に見事にプレゼン。この段階ではやくも思考力や表現力を発揮。今後が大いに楽しみである。)</div> <div>  </div> <div> ある保護者にたずねたところ「目からウロコです。物を作るは、発言もわいているはで、なるほど考えるというのはこういう感じかと納得しました。自分たちの授業はこうでなかったし、子どもも初めての体験だったと思います」と。</div> <div>  </div> <div>  </div> <div>  </div> <div>  </div> <div>  </div> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/pbl" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">PBL</a></div></div></div> Sat, 02 Jul 2016 03:45:52 +0000 flloyd 615 at https://21kai.com 工学院 高橋一也先生 教育界ノーベル賞目前 https://21kai.com/ja/node/610 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 土, 2016/03/05 - 07:51</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><h2> <strong style="font-size: 12px;">英国の国際教育団体「バーキー財団」が創設した「グローバル・ティーチャー賞」の最終候補者10人の中に、工学院大付属中・高校の高橋一也先生が選ばれたは、すでに21会では共有されていますが、いよいよ13日にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、この10人によるパネルディスカッションが行われ、受賞者が決定する日がやってきました。by 本間勇人 私立学校研究家</strong></h2> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06045_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p><a href="https://www.youtube.com/watch?v=57TQMKncWZw" target="_blank">(バーキー財団は、すでに2月9日の段階で取材にきて、動画を作成。それは世界に発信されています。)</a></p> <!--break--><p>高橋先生のプロフィールや受賞理由については、<a href="http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyotama/news/20160303-OYTNT50281.html" target="_blank">読売新聞</a>をはじめ多くのメディアが取り上げているのでそちらをぜひご覧いただきたいですが、読売新聞が触れている重要なことについてコメントしておきます。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/gao_qiao_yi_ye__0.jpg" style="width: 650px; height: 582px;" /></p> <p><a href="http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyotama/news/20160303-OYTNT50281.html" target="_blank">(2016年3月4日「読売新聞」)</a></p> <p>読売新聞によると、高橋先生は、「慶応大大学院で英文学を学び、英国の大英図書館、ケンブリッジ大で研究を重ね、米ジョージア大で教育理論を学んだ」。教育理論というか学習理論はかなり網羅的で、深く研究されました。MITメディアラボの、learning by makingの流れにあるレゴベースの学びもその1つで、高橋先生のユニークな授業の1つになっています。</p> <p>さらに、同紙の取材でキャッチされた次の一文は、最も重要。「実社会と連動して学ぶことが必要。世界や社会とつながる拡張性を授業内容に盛り込みたい」。実際に、昨年高校生とインドネシアに同行し、アントレプレノイアーシップを創発するプログラムを実施しています。しかも企業連携というまさに拡張的学習だったのです。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/img973_1_0.jpg" style="width: 650px; height: 940px;" /></p> <p>エンゲストロームの理論は、フィンランド、ヨーロッパ、アメリカ、そして世界へと広がり、政治経済、文化、歴史的パースペクティブなどが複合した学習理論で、世界標準になっています。ところが、アクティブラーニングを提唱する我が国の教育行政では、まだまだ浸透していません。</p> <p>それゆえ、高橋先生の今回のTOP10入りは、日本の教育と世界の教育の違いをはっきりrと映し出した形になります。世界中で「教育ノーベル賞」の話題は盛りあがっているのに、日本では様子をみながら報道されています。なぜ様子をみなければならないのか?それは、日本の教育において、エンゲストローム理論が抜け落ちているからです。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/wen_ke_da_chen__0.jpg" style="width: 650px; height: 447px;" /></p> <p>そのような日本の教育の状況の中、2月24日、馳 浩文部科学大臣は「グローバル・ティーチャー賞」の最終候補者10人に選出されたことを極めて重視し、高橋先生と教育について対話したようです。これを機に、日本の教育が、高橋先生のように、幅広い視野で学問的「学びの理論」を研究し、それを実践していけるシステムに再構築されることを期待したいと思います。学問と実践の両立ができる学校システム。最も大きな教育改革となるでしょう!</p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80%E9%AB%98%E6%A9%8B%E4%B8%80%E4%B9%9F%E5%85%88%E7%94%9F" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> 高橋一也先生</a></div></div></div> Fri, 04 Mar 2016 22:51:26 +0000 flloyd 610 at https://21kai.com 工学院 非日常の日常で成長 https://21kai.com/ja/node/602 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 水, 2016/02/10 - 09:20</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>2016日2月12日(金)、工学院大学附属中学校が、新しい中学入試を実施すると聞き及んだので、取材に立ち寄りました。「新しい」とはどうことなのか?2月1日から5日くらいまでで、東京の中学入試は概ね終了するのに、これから第5回目の入試を設定するというのはどういうことなのか?平方校長に尋ねてみました。</strong></p> <p><strong>すると、21世紀型教育の必要性を感じている受験生に、今の中学入試市場は機会を全開しているわけではないというのに気づいたというのです。今年の受験生には我慢をしてもらい、来年からという考えもあるけれど、2月いっぱい中学入試の機会を設けられるのでるから、隗より始めよと思い立ち、未来を創る意欲のある受験生に「難関思考力入試」を新たに開設する決断をしたと平方校長の強い意志を聴くことができました。by 本間 勇人 私立学校研究家</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06177_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>(高校1年のダンス部の生徒といっしょに。中央 校長平方先生)</p> <p><!--break--></p> <p>校長室で、インタビューしていたのですが、ちょうど公立中高一貫校の合格発表の日で、同校は、そのタイミングで中学入試の手続きを終了していましたから、広報部長や事務章がひっきりなしに、校長室を訪れて、手続き者の情況報告がされていたようでした。</p> <p>やはり、定員は確保されているのです。にもかかわらず、なぜ?と問うと、平方校長は、こう語りました。</p> <p><strong>「今年は激動の入試を中学受験生は通過したと思う。おそらく各学校の入試問題が、思考力型問題を織り込んでいたのだと思います。やはり考えるコトが大切だと受験生は身をもって感じたでしょう。そんなとき、2020年の大学入試問題のサンプル問題が文科省から提示され、メディアは一斉に中学入試問題の中の「思考力問題」に注目しました。中学受験しているときに、「思考力入試」の大切な情報が飛び交いました。そのため、自分の受験が終わっても、我が校の「思考力入試」を受けに来てくれた受験生が、結構多いのです。そして、これではないのかと生徒自身が感じたというのです。この情報をもっと先に知っていたらという感想を聞いて、今からでも、このような受験生のために門を開こうと決断しました」と。</strong></p> <p>この時期、定員確保のために追加入試を行うという常識を、まったくひっくり返した発想の新しい入試を実施するのだということわかり、これは素晴らしいことだと確信しました。選抜入試からいっしょに探究の道を歩こうという機会をシェアするためのいわば「オポチュニティー入試」へのパラダイムチェンジが起きているのです。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/gong_xue_yuan_3_0.jpg" style="width: 650px; height: 391px;" /></p> <p>取材しながら、そのようなことを考えていると、社会科主任松山先生が訪れ、東京新聞を校長に手渡していました。なんと「東京新聞第13回新聞切抜き作品コンクール」で、同校高校1年生田島くんが最優秀賞を獲得したというのです。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06043_0.jpg" style="width: 650px; height: 976px;" /></p> <p>すると、校長が同校サイトを開いて、ブログを見せてくれました。毎日のように、オーストラリアに3ヶ月留学した生徒12人から、順次レポートが送られてきています。この留学制度は、もう3年目で、これで高校生は30人以上が3ヶ月留学を体験し、グローバルな視野の中での「自分軸」を見つめるようになってきているということです。この「自分軸」という言葉を聞いて、なるほど同校では、毎日、生徒一人ひとりが「自分軸」を見つめられる時間を過ごしているのだとピンときました。田島くんもその一人で、見事に成果を出しました。</p> <p>ブログを見ていると、どうたら今年の3ヶ月留学は、今まさに始まったばかりで、オールイングリッシュの現地の授業についていくたいへんさと挑戦する意識の高揚の葛藤が起きている局面であることが手に取るように伝わってきます。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/gong_xue_yuan_2_0.jpg" style="width: 650px; height: 725px;" /></p> <p> </p> <p>地球の反対側でも、工学院生は、「自分とは何者か?」を発見するために挑戦せいているわけです。そんなことを思っていると、校長が、グローバルティーチャーTOP50に選ばれた高橋一也先生の授業などの取材に、バーキー財団から取材陣がきているから、取材の様子を見に行こうということになりました。</p> <p>取材スペースに行く途中、帰りの時間だったのか、多くの生徒が校長に挨拶をしていましたが、その中でダンス部の生徒が校長先生と叫びながら、やってきました。そこで、すぐに写真を撮りましたが、このフラットでなおかつ校長をリスペクトする雰囲気に、教える教わるの関係ではなく、共に学ぶ教育へという平方校長の改革の意志が広がっている証拠であると感じ入りました。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/gong_xue_yuan_1_0_0.jpg" style="width: 650px; height: 646px;" /></p> <p>(同校サイトには、私が帰途についた時には、はやくもブログで記事があがっていました。なんて快速俊敏な広報部!)</p> <p>ダンス部と言えば、それこそ「自分軸」が徹底的に求められるます。表現のメンバーそれぞれの自己一貫性がないと、協働美が映えないからです。チームワークと自分軸のパラドクスを乗り越えたときに美と感動が生まれます。</p> <p>そんなことに思いを馳せながら、歩いていくと、中1のハイブリッドインターナショナルクラスで取材が行われていました。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06139_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>就職試験で、面接をしているシチュエーションで、自分とは何者かを表現し、それに対して、面接官よろしく、質問シャワーが浴びせられていました。もちろん、オールイングリッシュです。ここでも「自分軸」というキーワードがあてはまります。</p> <p>やはり、工学院の日常の学園生活は、たしかに日常であり、日常でありません。非日常の日常です。「自分軸」とは何か?こんなことを意識するのは、日常生活に埋没していたのではできません。いかに非日常の日常の時空を学外・学内にデザインできるのか?これが21世紀型教育の本来性なのかもしれません。生徒1人ひとりの成長には、「自分軸」を見つけることができる非日常の日常時空が必要なのです。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06192_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>工学院の「思考力入試」は、もちろん選抜機能も備えていますが、同時に思考を巡らしながら「自分軸」に気づく学びの脳内空間でもあります。選抜されるストレスよりも思考を経巡って「自分とは何か?」に没入していくことの楽しさに受験生は気づくでしょう。ここから工学院の非日常の日常の時空はマインドセットされているのです。だから、受験生は「思考力入試」で、新たな魅力を発見することになるのです。</p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80%E6%88%90%E9%95%B7" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> 成長</a></div><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> </a></div></div></div> Wed, 10 Feb 2016 00:20:37 +0000 flloyd 602 at https://21kai.com 工学院 トビタテ!留学JAPAN参加を支援 https://21kai.com/ja/school_info_%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2%E3%80%80%E3%83%88%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%86%EF%BC%81%E7%95%99%E5%AD%A6japan%E5%8F%82%E5%8A%A0%E3%82%92%E6%94%AF%E6%8F%B4 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 日, 2015/11/08 - 12:49</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、21世紀型教育を推進し、C1英語やPIL×PBL型アクティブラーニング、ICT教育、海外大学入学準備教育など教育改革を強力に進めています。21世紀型教育を押し進めるということは、あらゆる領域でまだまだ残っている20世紀型ものの見方や考え方の壁を打ち砕くという構えです。</strong></p> <p><strong>今回国家プロジェクトである「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」も、20世紀型留学から21世紀型留学に大きく舵を切った試みです。当然、21世紀型教育を促進している工学院は、生徒の未来を創るためにも、ダイバーシティの環境を整えていますから、このプログラムに参加したいという生徒のサポートをします。</strong></p> <p><strong>今回、同学院高校2年生の岩本ゆりなさんが、挑戦し帰国。第2回朝日教育講座(朝日新聞社主催、協力AERA)で、留学体験報告を果たしました。by 本間勇人 私立学校研究家</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc09358_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <!--break--><p>11月7日(土)、浜離宮朝日ホールで、「第2回朝日教育講座~グローバル時代の学びとは」が開催。登壇された方やパネラー、コーディネータの顔ぶれは、グローバル教育コンサルティング会社のIGS社長福原正大さん、文部科学官民協働海外留学創出プロジェクトのディレクター船橋力さん、大手企業の人事部の方、メディアからは朝日新聞社執行役員、AERA編集長、そして俳優の別所哲也さんなど多角的なアプローチで物語る豪華メンバーでした。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/img872_0.jpg" style="width: 557px; height: 800px;" /></p> <p>多角的なアプローチというのは、福原さんは、欧州系のリベラルアーツをきちんとベースにした教養を身につけるグローバルリーダー論を語っていました。船橋さんは、本質は行動によって正当化されるという、本質主義とはまた違うプラグマティックな考え方で新しい留学の在り方を創出する論を展開していました。</p> <p>大企業の人事部関連の方々は、すでにいまここでグローバルなネットワークをつなぎながら仕事を構築していかなければならないグローバルマーケットの現状の中で必要なグローバル人材について企業の論理を展開していました。</p> <p>俳優の別所さんは、エンターテイメントもグローバルな仲間からアーティスティックなアイデアをシェアできるなどと、目からウロコの話で会場を沸かせていました。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/aera_1_0.jpg" style="width: 650px; height: 891px;" /></p> <p>AERA編集長の浜田敬子さんは、バズワード化した「グローバル」という言葉を、各界の見識者に対するインタビューや取材を重ねて再編集し、そこで見えてきた幾つかの重要な視点をパネラーに投げかけていました。</p> <p>多様性とは、人種や民族の問題もありますが、1つの「言葉」をめぐりこんなにも広く深い話ができるということを指し示しているということが了解できました。いずれの論者にも共通していたのは、他者から与えられた基準ではなく、“Who are you ?”を問い続け、「自分軸」を強力に立ち上げ、しかも多様な仲間との対話やつながりの中で、独りよがりではないお互いに受け入れられるような「「軸」を創り上げていくことができる人材がグローバル人材の共通の考え方であったということです。</p> <p>当日の模様は、いずれ朝日新聞で記事として紹介されるそうですから、そちらを楽しみにしていてください。</p> <p>さて、そのような万華鏡のようなインパクトあるグローバル人材の物語の渦の中で、岩本さんはしっかりと「自分軸」を見出してきたことを報告しました。一度目は工学院の3ヶ月留学プログラムでオーストラリアに挑戦し、そのとき発見したグローバルな世界で活躍できる自分を、さらに確かなものにしようと、「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」にチャレンジしました。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc09339_1_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>3ヶ月留学の時に、オーストラリアの航空博物館や大学を見学しているうちに「航空工学」を学び、世界の人々の安心安全な空の交流を促進したいという夢を持ったのです。その夢をかなえるために、再びオーストラリアの現地校で物理や数学を学んだり、リサーチプロジェクト(日本でいうアクティブラーニング)、宗教(学んだ先がカトリック学校)を学びました。</p> <p>そのとき、英語で学ぶことで、今学んでいる知識やスキルが英語を活用している50億人とつながっているということを感じ、ワクワクしたといいます。そして、トビタテ!留学JAPANのミッションでもある、日本のプレゼンスを高めるアンバサダーの役目も果たしました。自身が通う工学院の様子や居住地である八王子、東京、そして日本の文化などについて現地校の友人と語り合いました。</p> <p>そのような幅広い学びや経験を通して、航空エンジニアとしての自分以外にも日本の文化や言葉を広める役割も果たせるという新しい自分の可能性も見いだせました。いずれにしても、支援してもらうばかりでなく、仲間ととともに世界に貢献していける自分軸を見出したのでしょう。</p> <p>そのことの重要性を身に染みて感じたからこそ、今度はまだまだ留学ができない環境やそれがゆえに留学への意欲がわかない日本の状況を変えるエバンジェリストの役割も買って出ようとしているのです。今回の朝日教育講座に参加した生徒、学生、保護者、教師の方々はいずれも留学に高い関心を持っている方々でしたから、岩本さんの語りによって、勇気に奮い立ったことでしょう。岩本さんは、帰国後すぐにエバンジェリストの役割を果たしたことになったと思います。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc09449_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>生徒のユニバーサルな「自分軸」を創ることを応援している工学院校長平方邦行先生もかけつけていました。同学院は、岩本さんのエバンジェリストととしての役割を応援するために、留学中の報告の場として学校のサイトのブログ枠を提供しました。これだけの報告書を読むことができる機会も少ないので、ぜひご覧ください。</p> <p><a href="http://kogakuinhigh.doorblog.jp/archives/68389680.html" target="_blank">トビタテ!留学JAPAN</a></p> <p><a href="http://kogakuinhigh.doorblog.jp/archives/68414736.html" target="_blank">トビタテ!留学JAPAN オーストラリア留学日記①</a></p> <p><a href="http://kogakuinhigh.doorblog.jp/archives/68417644.html" target="_blank">トビタテ!留学JAPAN オーストラリア留学日記②</a></p> <p><a href="http://kogakuinhigh.doorblog.jp/archives/68421065.html" target="_blank">トビタテ!留学JAPAN オーストラリア留学日記③</a></p> <p><a href="http://kogakuinhigh.doorblog.jp/archives/68427343.html" target="_blank">トビタテ!留学JAPAN オーストラリア留学日記④</a></p> <p><a href="http://kogakuinhigh.doorblog.jp/archives/68427348.html" target="_blank">トビタテ!留学JAPAN オーストラリア留学日記⑤</a></p> <p><a href="http://kogakuinhigh.doorblog.jp/archives/68429810.html" target="_blank">トビタテ!留学JAPAN オーストラリア留学日記⑥</a></p> <p><a href="http://kogakuinhigh.doorblog.jp/archives/68433528.html" target="_blank">トビタテ!留学JAPAN オーストラリア留学日記⑦</a></p> <p><a href="http://kogakuinhigh.doorblog.jp/archives/68439907.html" target="_blank">トビタテ!留学JAPAN オーストラリア留学日記⑧</a></p> <div> <a href="http://kogakuinhigh.doorblog.jp/archives/68444366.html" target="_blank">トビタテ!留学JAPAN オーストラリア留学日記⑨</a></div> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80%E7%95%99%E5%AD%A6" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> 留学</a></div></div></div> Sun, 08 Nov 2015 03:49:03 +0000 flloyd 577 at https://21kai.com 工学院 中1から高3から大改革(2) https://21kai.com/ja/node/537 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 火, 2015/06/16 - 14:14</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>2020年大学入試改革の影響を直接被るのは、中1であるから、中1の新しい3つのハイブリッドクラスの改革がダイナミックに行われていることは納得がいくが、当面現行の大学受験システムがあるわけだから、他の学年はどうするのだろうと疑問がわいたが、それは全くの杞憂だった。</strong></p> <p><strong>それに大学側も少しずつ変われるところから変わっている。だから、やはり中1以外は今まで通りでよいというわけにもいかない。そこで工学院は高3の大学受験指導も強化する改革を行っている。中1からも高3からもサンドウィッチ型大改革を行っているのである。</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc07860_0_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p><!--break--></p> <p>高3の化学を担当している新井先生は、東大の大学院で研究し、東大合格者も多数輩出する有名男子校で教鞭をとっていたが、平方校長のビジョンに深く共鳴して、今年から工学院で教えることに決めた。もともと社会構成主義的学習理論を批判的に研究してきたし、21会公認のSGT(スーパーグローバルティーチャー)でもありるから、トップダウン型アクティブラーニングの学習理論を受験指導に応用している。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc07946_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>受験指導であるからトップダウン型になるのは当然であるが、それは受験勉強だからそうなるわけではない。基礎的な概念を対比構造と結合の因果関係で丁寧に構築し、それを解体したり結合したりする化学的なシステムを生徒と問答しながら、あとは生徒自らが、多様な化学反応のシステムを広げていくというアクティブラーニングになる。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc07879_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>基礎的な概念を理解しを得たら、たとえば、ベンゼンという物質が、さまざまな試薬によってどのように化学変化を起こしていくか、可能な限りフローチャートを創っていく作業をPIL(ピアインストラクションレクチャー)という教え合うアクティブラーニングを何度も繰り返す。</p> <p>最終的には、白紙を渡し、フローチャートの枠をとっぱらって、自在にどこまでも関係図を書いていく個人ワークが行われる。新井先生は、「要するに概念マップが自分で書けるようになると、生徒は受験勉強は決して記憶ではなく、考える過程であることに気づくんですよ」と語る。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc07865_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>さらに、こう続ける。「アクティブラーニングは社会的構成主義的学習観が前面に出すぎます。最終的には学び方ではなく考えるコトそのものが生徒の脳に埋め込まれなければなりません。</p> <p>構成主義的学習観はどうも道具立てで終わり、考えるコトそのものにメスをいれません。どうやったら考えるコトができるようになるのか、そこにダイレクトに切り込まないと、生徒は自分で自由な発想で考えるという状態にならないですね。</p> <p>考えるというコトは概念を創る過程そのものですよ。体系構築とも言いますが。構成主義的学習観は、道具を使って楽しむことはできる。しかしほとんどがすでにあるものの配列を置きかえるだけで、次元をシフトすることができない。それは概念を創ることができないからなんですね」と。</p> <p>科学的パラダイム論を受験指導に結び付けて実践し、しかも実績もあげてきたことに改めて感服した。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc07813_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>生徒は、こういう「新井先生の授業は本当にわかりやすい。それにクラスの雰囲気が本当にいいですよ。考えるコトは楽しいっていうのが、高3になってわかりました」と新井先生を信頼している素直な様子を見せてくれた。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc07799_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>化学は、ある意味存在の元素を遠くギリシャ時代から哲学してきた領域ゆえに、概念の重要性を語る新井先生の話は本質的である。受験勉強をしながら、しかも理系のクラスでありながら存在の本質に迫る議論を教師と目を輝かして楽しめる生徒たち。</p> <p>教育の大改革の肝はここにある。</p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80%E5%A4%A7%E6%94%B9%E9%9D%A9" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> 大改革</a></div></div></div> Tue, 16 Jun 2015 05:14:46 +0000 flloyd 537 at https://21kai.com 工学院 中1から高3から大改革(1) https://21kai.com/ja/node/536 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 火, 2015/06/16 - 13:31</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong><a href="http://www.js.kogakuin.ac.jp/junior/characteristic/gil.html" target="_blank">6月4日、工学院は中1の3つのハイブリッドクラスの授業公開を実施。3つのクラスとは、ハイブリッドインタークラス、ハイブリッド特進クラス、ハイブリッド特進理数クラス。</a></strong></p> <p><strong>今後グローバル大学入学準備教育が日本の教育においても必要とされる。実際、2020年大学入試改革は、イギリスの大学入学準備教育のシステムを範としているから、国内外問わず、クリティカル/クリエイティブシンキングを養成することは大切になるる。</strong></p> <p><strong>また、そのための授業としてディスカッション型授業(PIL×PBL)の確立が喫緊の課題となる。それに今年の4月から取り組んでいるのが工学院であり、その授業の成果をはやくも2か月しかたっていない今披露することになった。by 本間勇人 私立学校研究家(開智国際大学客員教授)</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06950_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p><!--break--></p> <p>3つのクラスの違いは、ハイブリッドクラスは、中1の段階から海外大学も射程に入れて英語以外の教科である理科と数学もオールイングリッシュで行うということ。そして、どの教科も「概念」の理解からはじまり、それを具体的に適応していく演繹的な方向で学んでいくことが中心になる。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc07988_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>だから、中1のインタークラスの理科の授業では、まずはじめに、実験とは何か、データの取り扱い方とはどうするのか、近似値の意義とは何か、仮説を検証するデータの信頼性・妥当性をいかに知り得るかなど、科学的なもの見方をみっちり身につけるところからはじまる。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc07993_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>ところがハイブリッド特進クラスやハイブリッド特進理数クラスは、問題を解きながら具体的に問題どうしの解き方の違いなどを共有していきながら、気づきを大切に展開していく。どちらかというとボトムアップ型のアクティブラーニング。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06980_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>しかし、おもしろいのは、高橋先生とキング先生のティームティーチングのオールイングリッシュの授業は、トップダウン×ボトムアップ型のアクティブラーニングになっている。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc07057_0_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>はじめ昆虫などの生態系につて書いてある英文を読んで、iPadで調べながら、理解していくように学びの方向性をトップダウン型で指示される。そして、その調べたことをストーリーにしてプレゼンするように指示される。</p> <p>しかし、そこからは、彼らは自由に聞き手を驚愕の世界に導くストーリーテラーになるべく物語を組み立て、画像を配列し、動画を駆使し、BGMを貼り付けながら、物語のプロトタイプを創ってはリファインしていく。</p> <p>この過程はまさにボトムアップ型アクティブラーニング。いずれにしても「概念」と「創作デザイン」はいったりきたりであり、思考や発想を限りなく柔軟かつ豊かにするプログラムである。</p> <p>おそらく、21会公認SGTマスターでもある高橋一也先生中心に、プログラムの多様な理論が3つのハイブリッドクラスに応用されていくのだと思う。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06968_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>中1のどのクラスを覗いても、休み時間の様子を覗いても、生き生きしている生徒の探求の姿に、日本の教育改革の希望がここにあると確信を抱くことができた。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc06919_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80%E6%94%B9%E9%9D%A9" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> 改革</a></div></div></div> Tue, 16 Jun 2015 04:31:16 +0000 flloyd 536 at https://21kai.com 工学院 カリキュラムイノベーション始まる https://21kai.com/ja/node/524 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 水, 2015/04/29 - 14:46</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、今年の中1から、ハイブリッドインタークラス、ハイブリッド特進クラス、ハイブリッド特進理数クラスの3クラス制を実施。授業の改革が生徒の才能を拓く教育をつくることになるという信念を先生方が共有し、昨年からハイレベル英語、PIL・PBL型のアクティブラーニング、ICTの導入、思考コードの創出などの準備をしてきた。</strong></p> <p><strong>もちろん、これらはたんなる21世紀型スキルではない。同校の校訓である「挑戦・創造・貢献」という信念を生徒がグローバルな状況でより有効に発揮できるための学びそのものなのである。by 本間勇人 私立学校研究家</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02486_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p><!--break--></p> <p>中1の3クラスの1時間目の授業を横断していくと、日本の教育のシーンは完全に転換したのかと驚くほどの変わりようだった。今までは、どこの学校でも知識の理解→知識の演習→知識の定着という授業だった。</p> <p>しかし、工学院の21世紀型教育は、知識の理解と知識の活用は、最初の段階では、自分の体験に照らし合わせて、イメージを拡散する。チームで議論することで、互いの体験の中でシェアする。このプロセスが、多様な問いを生み出し、TOKでいうところの、ナレッジクレイムやナレッジクウェスチョンを生み出す。</p> <p>自ら問いを発見することで、あまり気が進まなかった領域の問題にも興味と関心を抱きはじめる。そこから、一気呵成に問題解決への議論となり、自分たちなりのプロトタイプを編集する。そのプロトタイプと先生の専門知をかけ合わせる時、あっ!とジャンプする。</p> <p>この知の飛躍は、大人から見れば当たり前だったりする。しかし、その気づいた生徒にとっては、大飛躍なのだ。驚きなのだ。ここを無視しないでできたことを承認するところから、生徒1人ひとりが才能を拓く道へと、それぞれのゲートをくぐりぬけるようになる。</p> <p>この拡散→収束→拡散→収束→・・・の単純な思考のプロセスが、しかし、進むにつれて、指数関数的に思考の次元を飛躍させていくのである。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02116_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>(ゲームをやるところから授業がスタート。フロー状態をつくるために心を開放する。と同時にインスピレーションを放つ体験を積み上げていく。クリエイティビティを育成する際に、必要な通過儀礼)</p> <p>今までは、さあこの問題をやるよと教師が問題を提示してきた。しかし、21世紀型教育は、自分の体験を大切にするから、問いに気づくところから出発する。そんなことはわかりきっているという抑圧的な言葉は、最近接発達領域を潰してしまう。つまり、才能の開花の道を破壊してしまう。</p> <p>そこを丁寧に学び合い、中3の後半には、そのまどろっこしさがなくなるように学びの発達を促していくのがアクティブラーニングの特色。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02173_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>そして、今回中1は全員がiPadを携帯。授業中に使うのは当たり前の世界になった。これにロイロノートスクールのアプリケーションがインストールされているからたいへんな革命が起きているのだ。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/img629_0.jpg" style="width: 650px; height: 635px;" /></p> <p>工学院は、司書教諭有山先生の活躍が他校にない特色の1つでもある。週に1度、中1は全員図書館で「デザイン思考」という授業を受ける。iPad、ワークシート、図書、付箋紙などを使いながら、論理的に思考するだけでなく、直感的なインスピレーションも活用する。いわば、システム思考とデザイン思考をマネジメントしながら、考えるコンピテンスを身につけていく新しい教科である。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02431_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>iPadは調べる道具でもあるが、ロイロスクールノートが埋め込まれていることによって、</p> <blockquote><p>ブレインストーミング</p> <p>親和図法</p> <p>シナリオグラフ</p> <p>座標系図</p> <p>バリューグラフ</p> <p>イネーブラー・フレームワーク</p> <p>因果関係ループ図</p> <p>プロトタイピング</p> <p>ストーリテリング</p> <p>即興</p> </blockquote> <p>などの創造の翼を広げる手法を自在に使える。生徒はこれに画像や動画もどんどん貼りつけ、発想を拡散する。</p> <p>しかし、そこから折り返し、今度は「編集」という収束に向かう。どこのプロセス段階でもチームで「議論」するから、視点は多角的になるし、コラボとは何か実感できる。</p> <p>もちろん、最後は自分1人で編集。手法はエッセイライティングやパラグラフライティングなどの手法。しかし、ロイロスクールノートは情報の収集分析のポートフォリオいやそれ以上のプロセスフォリオをコンパクトに収納できるから、紙ベースのノートであれば膨大な冊数が必要になるところ、iPad1つで、記憶を引き出し、編集しながらリフレクションすることができる。</p> <p>これを便利というのだろうが、実は同じ時間でも情報処理速度が加速するから、実は思考の密度も上がっていることになる。便利さ以上に思考の機能の有益性があるのだと思う。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc01946_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>外国人教師が英語以外の教科でも存在し、インタークラスでは数学や理科のイマージョン教育も展開。もちろん、たとえば数学の場合、ベテラン教師三浦先生とコラボするから、英語だからわからないという心配はまったくない。</p> <p>「ハイレベル英語×PIL・PBL型アクティブラーニング×ICT」という21世紀型教育がパーフェクトにスタートした工学院。中学の授業はエンリッチメントな創造的才能開発をする。そして高校からはIB型のディープでハイレベルの思考ベースの学びの展開にアクセルを踏む。もちろん、その結果、大学入試の結果は大いに期待できるだろう。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02080_2_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>2020年大学入試改革における新テストの準備は万全だ。しかし、工学院の本当の目標は世界大学ランキング100位の大学にまで射程は広がっている。米国の名門プレップスクールであるケイトスクールやチャドウィックスクールがもし東京に舞い降りてきたら、いわゆる御三家とか呼ばれている学校はすぐに色あせる。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02515_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p>工学院は桜蔭や開成のような学力エリートスクールを目標になどしていない。ケイトスクールやチャドウィックスクールのような学校と学問レベルで(=リベラルアーツレベルで)交流ができるような知のエクセレントスクールになろうとしているのであろう。</p> <p>かくして、「デザイン思考」の新教科を編集している有山先生は、こう語る。</p> <p><strong>「とにかく、興味と関心が大切。これはもう信念。ここからしかクリエイティビティは生まれないと思います。だから、デザイン思考では、この興味と関心から生まれ出ずる創造性を阻む4つの壁を徹底して取り除きます。」</strong></p> <p>4つの壁とは、</p> <blockquote><p>・正解を一発で出すそうとする気分</p> <p>・失敗=悪いという気分。</p> <p>・「まじめ」や「客観的」が正しいという気分。</p> <p>・範囲・枠にこだわる気分</p> </blockquote> <p>簡単にいうとプレイフルを大切にしているということである。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc02490_2_0.jpg" style="width: 650px; height: 433px;" /></p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> カリキュラムイノベーション</a></div></div></div> Wed, 29 Apr 2015 05:46:40 +0000 flloyd 524 at https://21kai.com 工学院 IB型考える授業公開(5) https://21kai.com/ja/node/489 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 火, 2014/11/18 - 17:55</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>今回の公開授業は、フィールドワーク、個人ワーク、PIL、PBLという一連のアクティブラーニングの手法を一望できたと同時に、中1から高3までの発達段階に応じて、そのようなアクティブラーニングの構成要素の組合わせによる≪衡平≫の創意工夫も感じられた。</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03790_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p><strong>中1のアクティブラーニングの創意工夫;講義→個人ワーク→PBL→プレゼン</strong></p> <p>中1の地理では、いきなり個人ワークを行うのではなく、ICTと黒板の両方を活用して講義をして知識の整理をしてから、それらの知識を活用して、ある程度見通しがつく、それでいて正解は一つでないフロークエスチョンを投じていた。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03851_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>また、PBLも情報交換というレベルで、チームワークというよりグループワークの感覚で進めたので、グループに分かれる時に葛藤は起きなかった。もしも中1の段階で高い問題意識を要する問いを投げていたら、価値意識が情緒優先で進から、葛藤が起きかねなかっただろう。</p> <p>生徒たちの発達段階に応じて、グループワークは教師主導で明らかにコントロール。それが明らかな方が、生徒はやりやすいのが中学1年生。これが高1までに、教師のコントロールではなく、自分たちでチームを作りたいという欲求がでてくるようになる。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04531_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>中1の英語では、1つの文章を4つばらばらにした紙を1人1枚ずつ配布し、文章をつなげるグループをつくる。これもだれとグループをつくるか生徒は問題にしない。ゆるやかにグループ作りをコントロールする方法が工夫されていた。</p> <p><strong>アクティブラーニングと発達段階</strong></p> <p>このような創意工夫が必要なのは、たとえば、中1・中2では、自らルールをマネジメントするのではなく、教師などの外部の権威によって強制されなければまだ自律できない状況にあるからである。徐々に協調やコラボレーションが重要であるという自覚が、中3・高1で様々な葛藤を乗り越える段階で気づいていいく。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04043_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>だから、高1になると、PBLでは、教師のチームに訪れる回数が多くなる。中学段階では、グループであるが、高1になるとグループではなくチームとメンバーという意識が芽生える。そこで葛藤も生まれる。中学段階では、教師はどちらかというとコーチや監督の役割を果たすのだが、中3から高1にかけては、カウンセラーとしての役割を演じるように変化している。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04074_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>高3の数学授業では、生徒が教え合うPIL・PBLの最中に、教師は背後からそっと見守るファシリテーターの役を果たすように変化している。中1・中2の段階ではコントロールされているが、中3・高1では、自分のアイデンティティとルールの葛藤を自分の中で解決しようとする。しかしながら、結局は仲間によって救われるという得難い体験をする。</p> <p>そして高2・高3になると自律しつつルールを相対化し、クリティカルシンキングを発動しながら協力もしていくという自律分散協調系のシステムがインサイドに形成される。内面の自問自答の大きく深く循環するシステムが出来上がる。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04239_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>この自律分散協調系ベースの自問自答が形成されたとき、高い問題意識をもち探求へ没入するフロー状態が教室中にあふれていく。6年間あらゆる場面でハラハラドキドキしながら見守ってきた教師が、手をはなして、飛びたつ生徒たちの姿を見送る日がやってくるのである。</p> <p>従来の一方通行型講義では、この内面の自問自答、つまり自律分散協調系のシステムの質を評価できないまま、生徒1人ひとりが気づくのに任せられていた。出来る生徒と出来ないままの生徒はそのままで卒業した。</p> <p>しかし、工学院のPIL×PBL×ICTを中心とするアクティブラーニングの挑戦によって、工学院のすべての生徒が自律分散協調系の内的自問自答システムを形成し、未知の世界を自分の力と仲間と協力しながら乗り越えていくソリューションを創り出す力(フォース)を発揮していけるようになるだろう。</p> <p>高度なIB型思考力と発達段階を見守りながらの新しい学びが始まったのである。</p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80ib%E5%9E%8B%E6%80%9D%E8%80%83" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> IB型思考</a></div></div></div> Tue, 18 Nov 2014 08:55:14 +0000 flloyd 489 at https://21kai.com 工学院 IB型考える授業公開(4) https://21kai.com/ja/node/488 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 火, 2014/11/18 - 13:59</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>PBLを授業で行うことはいかにして可能か?本来、1つのテーマについて数か月、1年、あるいは3年間ぐらい探求を深めていく学び合いの体験がPBL( Project Based Learning)と呼ばれている。それだけに、このPBLは生徒1人ひとりの世界観を広げ深めていくし、チームワークやリーダーシップ、メンターなどのコミュニケーション行為も育てていく。</strong></p> <p><strong>しかし、21世紀型教育では、授業は知識を教えるのではなく、知識を活用する方法や好奇心を公共的な関心に広げていく学び方を学ぶことが目的になっている。というのであれば、PBL的な学び方、学ぶ意欲を授業で学ぶことは可能なはずである。</strong></p> <p><strong>実際IB(国際バカロレア)のプログラムはそのようになっているわけだから、大学や企業における研究や開発のためのPBLではなく、学び方、学ぶ意欲、多角的な考え方、多様な発想法を学ぶ場として授業を捉え返そうとしているのが工学院の教師なのである。</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04700_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p><!--break--></p> <p><strong>アクティブラーニング:PBLの前提はフィールドワーク</strong></p> <p>アクティブラーニングは、まず個人ワークから始まると述べた。その際、その問題に直面(フェイス)して、逃げ出さ(フライト)ず、学ぶ意欲を燃やせるのは、ワークシートで発せられた問いがそもそもフロー状態(没入状態)になれる質であるからであるとも述べた。</p> <p>では、その問いがフロー状態になれる何かをいかにして内包できるのだろうか?それこそ中高時代の「体験」に横たわっているのである。工学院には、沖縄修学旅行やオーストラリア研修、10000人規模の科学教室など豊かな「体験」のチャンスが多い。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04821_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>(フィールドワークの体験は編集してプレゼンする)</p> <p>その「体験」はしかし、リサーチであり、実験であり、フィールドワークである。体験してああおもしおかったで終わることなく、そこに探究活動がはじまる契機がある。したがって、フロークエスチョンは、その強烈な体験を再び喚起するものである。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04768_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>だからこそ、「人口爆発と貧困の解決」「南北問題の解決への提言」「フィリピンFWを通して」「ストリートチュルドレン」などの問題意識が生まれる。プレゼンテーションそのものは、アウトサイドのアウトプットであるが、そこに到るまでのインサイドにおける自問自答は深く広くなっていく。</p> <p>最終的には、国際機関をどのように機能させていくかまで提言するほどになっているが、そこは主観的なアイデアや客観的なデータを示すだけではなく、サンデル教授の正義問題としての判断力まで、思考力を高めていく。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04707_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>しかも、この過程における自問自答のリフレクションは、上記のような思考コードによる「ルーブリック」が教師と生徒間でシェアされていて、エンパワーメント評価ができるようになっているのだ。</p> <p><strong>アクティブラーニング:PBLの基礎「新聞切抜き作品」の作成</strong></p> <p>フィールドワークなどの体験から気づいた問題意識を、ではどうやって探求していくのだろうか?それがPBLなのであるが、すでに工学院では、全学年、すたわち学校全体で「新聞切抜き作品」作成をPBLのスタイルで長年やってきた。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04833_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>毎年優秀賞を受賞しているほど活発に挑戦してきたのである。したがって、社会科の授業が中心となって行われてきたわけだが、全ての生徒がPBLとは何か体験していたわけである。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03959_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>新聞切抜き作品の編集は、新聞記事で新聞を再構成するわけだが、その過程は、個人的な関心を公共的な関心に高める学び合い、つまりインサイドでの自問自答を深め広げる基礎を築いてきたのである。</p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80ib%E5%9E%8B%E6%80%9D%E8%80%83" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> IB型思考</a></div></div></div> Tue, 18 Nov 2014 04:59:02 +0000 flloyd 488 at https://21kai.com 工学院 IB型考える授業公開(3) https://21kai.com/ja/node/487 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 火, 2014/11/18 - 12:30</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>大学入試改革一体型の新学習指導要領に向けて改定作業がスタートしている。新学習指導要領の眼目は脱知識偏重教育。それを実現するために思考の過程を重視するアクティブラーニングが注目を浴びている。時同じくして、東大や京大の教授陣中心に、「聞くだけの授業は終わりにしよう」というインタラクティブティーチングの講義が、オンラインで行われる。大学の教員、中高の教員が主な対象者。</strong></p> <p><strong>子どもたちの未来が開かれる期待が大きいが、残念ながら、すぐにアクティブラーニングの理論が教育現場の実践に結びつかない。というのも実践の経験値をくみ上げることが、現状では難しいからだ。なぜなら、今まで一方通行型講義形式でやってきたのだから、広くアクティブラーニングのサンプリングやプロトタイプがないのは当然だ。</strong></p> <p><strong>そんな中、工学院は挑戦者として、手探りではあろうが、アクティブラーニングに学校全体で取り組み、自らプロトタイプを模索している。</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc03831_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>(まずは、自分なりの考えをワークシートに整理していく)</p> <p><!--break--></p> <p><strong>アクティブラーニング:個人ワーク</strong></p> <p>アクティブラーニングとはいろいろな手法がある。工学院では、PIL×PBL×ICTの均衡を、学年、単元、教科によって変える。この「均衡」をどうするかという視点が、先に紹介した文科省も東大や京大の試みでは不足している。しかし、現場ではそこが最重要である。アクティブラーニングのポイントは、まずはアクティブ、インタラクティブ、クリエイティブということだろうが、中1でいきなり最初からできるわけではない。</p> <p>オープンマインドや他者受容、小学校まで行われてきた知識偏重志向性からの解放などが、まずは行われなければアクティブラーニングは生徒とともに動くことはない。結局無理やり教師が先導するから、形はアクティヴラーニングでも、生徒にとってはやらされ感満載となる。</p> <p>たしかにアクティブラーニングは、ブレイクスルーの手法として大学や企業で認められてきた。しかし、それは選ばれし人材の集団であることが大前提。中高段階では、そのような人材に成長する過程である。だから、大学や企業で行っているものをダイレクトにおろすことはできない。</p> <p>そのような人材の知的活動では、実はアウトサイドのインプットとアウトサイドのアウトプットだけ行われているわけではない。アクティブラーニングは、情報やデータのインプットと、プレゼンというアウトプットが見える形で展開するから、どうしてもその様子だけが注目を浴びる。</p> <p>しかし、実際にはインサイドのアウトプットとインサイドのアウトプットという自問自答がどれだけ広く深く内面で展開しているかが重要なのである。アウトサイドのインプットとアウトサイドのアウトプットは、その内的自問自答の質が投影されるだけだ。</p> <p>大学や企業では、アウトサイドの結果を見て、その質の良しあしを評価すればよい。内的自問自答の質をどのように成長させるかは、本人の問題であって、あとは競争原理が切磋琢磨するだけである。</p> <p>しかし、教育においては、その内的自問自答の質をどのように高められるか、その発達を支援することが重要である。しかし、アウトサイドはしょせん結果に過ぎない。その内的な自問自答の質をいかにして見える化できるのか。</p> <p>そこに工学院は挑戦している。アクティブラーニングは、個人ワークから始まる。この個人ワークは、終わったらすぐに答え合わせをするためのものではない。まずは自分の自問自答はどこまで広げ深められるのか現段階の体験値を確認することがポイント。だから世にいう反転学習を、教科の授業ではすぐに取り入れない。大事な個人ワークの機会を逸することになるからだ。もちろん、特別講座の場合は別であるが。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04619_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p><strong>アクティブラーニング:PIL(Peer Instruction Lecture)</strong></p> <p>個人ワークのあとは、ペアもしくはグループになる。そして、個人ワークでそれぞれ考えたことをすり合わせ、考え方の違いや解き方の違いを教え合う。この段階では、教師が生徒に教えるのではなく、生徒どうしが教え合う。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04377_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>その上で、教師は講義をする。はじめから全部教師が教えるのではなく、いったん教え合う機会をつくって、そのあとに解題するのである。ここに、内的自問自答の質が向上する契機が存在する。</p> <p>なぜなら、生徒は自分の自問自答、生徒どうしの教え合い、教師の解題という3つの契機で、自分の考え方や友人や教師の違う発想に気づく。この気づきが内的自問自答の質を向上させる。つまり、PILは、こまめにリフレクションをしながら学びが同時進行しているのである。</p> <p>1つの知識に対し先入観というフリーズ状態におちいっていた自分に自ら直面(フェイス)し、問題解決にフォーカスし、解決(ソリューション)する。心理学的な発達段階によっては、直面してフォーカスせずに、逃げ出して(フライト)しまう場合もある。フライトせずにフォーカスするためには、個人ワークで没入する(フロー)状態をつくるワークシートの問いの立て方が重要になる。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04014_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>正解はない。自分の考えがまず優先するのだという問いかけが重要になってくる。このフロークエスチョンが小刻みに生まれてくる仕掛けがPBL(プロジェクトベースド学習)なのである。</p> <p> </p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80ib%E5%9E%8B%E6%80%9D%E8%80%83" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> IB型思考</a></div></div></div> Tue, 18 Nov 2014 03:30:38 +0000 flloyd 487 at https://21kai.com 工学院 IB型考える授業公開(2) https://21kai.com/ja/node/486 <span class="submitted-by">Submitted by flloyd on 月, 2014/11/17 - 07:15</span><div class="field field-name-body field-type-text-with-summary field-label-hidden"><div class="field-items"><div class="field-item even" property="content:encoded"><p><strong>今週から、文科省はいよいよ学習指導要領改定の作業に入る。2019年から2021年にかけて段階的に実施する予定の大学入試改革一体型の学習指導要領改定の作業である。</strong></p> <p><strong>大学入試が従来型の一点刻みの知識定着度を評価する試験から、学びの体験や高度な思考力など人間力全体を評価する入試にシフトするのに伴い、小中高の学習指導要領も「思考力・判断力・主体性」を重視し、脱知識偏重というカリキュラムイノベーションを開始する。そして、そのためには授業も一方通行的講義形式からインタラクティブティーチングやアクティブラーニングに転換する予定。</strong></p> <p><strong>工学院は、このような動きを、先行して動いていた世界全体のグローバルラーニングの潮流から読み解き、すでに先駆けてカリキュラムイノベーションに挑んでいる。今回の公開授業は、その準備段階の様子をありのままに公開した。</strong></p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04782_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p><strong>問答法</strong></p> <p>21世紀型教育あるいはグローバル教育などと呼ばれている学びの方法は、CEFRレベルでC1の英語力、PIL(ピアインストラクション:生徒どうしの教え合い)やPBL(プロジェクトベースドラーニング:探求・議論・編集・発表の学びのサイクル)のアクティブラーニング、電子ボードやタブレッドなどを組み合わせたICT活用力によって構成されている。</p> <p>そして、その方法論のαでありωである(はじめでありおわりである)のは「問答法」。はじめであるαでは、教師と生徒の対話が行われるが、やがてそれは生徒どうしの対話になり、おわりであるωでは、自問自答ができ自律分散協調系のIB型思考力が身についている。</p> <p><img alt="" src="/sites/default/files/dsc04789_0.jpg" style="height:433px; width:650px" /></p> <p>高3の物理の授業では、電気の領域を力学の領域で考えることは可能なのかについて問答が行われていた。電気の現象と力学の現象。目に見える部分は、全く違う現象であるが、電気も力学も、物質の運動という観点から見れば、一気呵成に分野横断的な発想が生まれる。</p> <p>各分野の知識を活用しだすと、知識の背景にある本質的な運動の法則が現れる。そこに気づく問答の段階は、たんに知識の確認をするのではなく、現象から本質を見抜くクリティカルシンキングが働く。</p> <p>この問答法のメタモルフォーゼが、PILであり、PBLである。教師と生徒の対話→生徒と生徒の対話→自分自身との対話という思考力の進化の過程を授業のシステムで形成していくのが21世紀型教育。</p> <p>最終的には自律分散型の思考と、そこに到るまでに身につけた協調を組み立てるスキルが、生徒1人ひとりの内面で自問自答のシステムとしてできあがるのである。</p> </div></div></div><div class="field field-name-field-tags field-type-taxonomy-term-reference field-label-above"><div class="field-label">Tags:&nbsp;</div><div class="field-items"><div class="field-item even"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E9%99%A2" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype="">工学院</a></div><div class="field-item odd"><a href="/ja/%E3%82%BF%E3%82%B0/%E3%80%80ib%E5%9E%8B%E6%80%9D%E8%80%83" typeof="skos:Concept" property="rdfs:label skos:prefLabel" datatype=""> IB型思考</a></div></div></div> Sun, 16 Nov 2014 22:15:28 +0000 flloyd 486 at https://21kai.com