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]]>本稿では、この2つの見解の概要を紹介する。なお、重要なフレーズはゴシックで示している。
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]]>1、操業停止等の関連規定
1.1 『深セン市従業員賃金支払条例』第28条 従業員の原因によらず使用者が操業停止・生産停止した場合、使用者の操業停止・生産停止の日から起算して、1賃金支払周期(最長30日)を超えない期間については、使用者は通常の労働時間の賃金を支払わなければならない。1賃金支払周期(最長30日)を超える場合には、従業員が提供した労働に応じて、双方が新たに合意した基準に基づき賃金を支払うことができる。使用者が従業員に業務を割り当てなかった場合には、本市最低賃金の80%を下回らない生活費を支払わなければならず、当該生活費は企業の操業再開・生産再開又は労働関係の解除まで支払いを継続する。
1.2 『広東省賃金支払条例』第39条 労働者の原因によらず使用者が操業停止・生産停止した場合、1賃金支払周期(最長30日)を超えない期間については、使用者は通常の労働時間の賃金を支払わなければならない。1賃金支払周期を超える場合には、労働者が提供した労働に応じて、双方が新たに合意した基準に基づき賃金を支払うことができる。使用者が労働者に業務を割り当てなかった場合には、現地最低賃金の80%を下回らない生活費を支払わなければならず、当該生活費は企業の事業再開・生産再開又は労働関係の解除まで支払いを継続する。
1.3 『広東省高級人民法院・広東省労働人事紛争仲裁委員会による労働人事紛争の仲裁と訴訟の連携に関する若干の意見』(広東省高級人民法院・広東省労働人事紛争仲裁委員会発表)5、労働者の原因によらず使用者の生産経営が深刻な困難に陥り、債務弁済能力を喪失する可能性があり、そのために使用者が生産停止・操業制限を行う場合、使用者は『労働契約法』第40条第3項の規定に基づき労働契約を解除し、経済補償を支払うことができる。また、労働者と協議の上、操業制限・生産停止の期間を約定することもできる。操業制限・生産停止が1賃金支払周期を超えない場合、使用者は通常の労働時間の賃金を支払う。1賃金支払周期を超える場合、使用者は『広東省賃金支払条例』第39条の規定に基づき労働者に賃金又は生活費を支払う。生産停止・操業制限が合理的な期間又は約定した期間を超えた場合、労働者が『労働契約法』第38条第1項第1号の規定に基づき労働契約の解除を申し出て経済補償を請求するときは、これを認めるものとする。
1.4 『中華人民共和国労働契約法』第38条 使用者に次の各号のいずれかに該当する事由がある場合、労働者は労働契約を解除することができる。(1)労働契約の約定に従い労働保護又は労働条件を提供しない場合。
2、操業停止等に関する規定の解説
2.1 操業停止等を実施するための前提要件
関連規定及び司法実務によれば、従業員の原因によらない操業停止等については、企業は経営難・市場変動・政策調整等の客観的な理由に基づくものであることを立証しなければなりません。特定の従業員のみを対象に自宅待機とし、会社自体は通常通り運営し、さらには同一職種の従業員を新たに募集しているような場合、「偽装した操業停止であり、実際には特定の従業員のみを対象とした措置」であると認定される可能性が極めて高く、違法な配置転換・減給又は違法な解雇とみなされるリスクがあります。
以上の点を踏まえ、企業に対し、財務諸表、受注減少の記録、市場環境の変化を示す資料等を保管し、操業停止等が客観的な経営難に起因することを証明できるようにしておくことを推奨いたします。また、操業停止等を実施する際は、可能な限り部門単位・生産ライン単位・会社全体を対象とし、特定の従業員のみを対象とすることを避けるべきです。やむを得ず個別対応が必要な場合は、十分に正当な理由を確保し、関連する書面によるやり取りの記録を全て保存しておく必要があります。また、操業停止等の期間中は、停止対象と同一又は類似する職種の従業員を募集することを避けます。募集した場合、「偽装した操業停止」との疑いを招く恐れがあります。
2.2 操業停止期間中の賃金・生活費の基準
従業員の原因によらない操業停止等における賃金については、「1賃金支払周期」を基準として以下のとおり処理されます。
1賃金支払周期内(最長30日):通常の労働時間の賃金を全額支払います。減額はできません。
1賃金支払周期を超え、従業員に業務を割り当てる場合:双方が新たに合意した基準で賃金を支払います。
1賃金支払周期を超え、従業員に業務を割り当てない場合:現地最低賃金の80%を下回らない生活費を支払います。(深センの最低賃金は月額2520元であり、生活費の最低額は月額2016元となります)
3、司法実務における核心的見解
3.1 見解①:操業停止等は「本物の操業停止」でなければならず、特定の従業員のみを対象としてはなりません
司法機関は、操業停止等が形式上ではなく実質的に行われているかを厳格に審査します。企業が特定の従業員のみに操業停止等を通知したにもかかわらず、同時期に同一職種の従業員を募集していたり、会社全体が通常通り運営していたりする場合、裁判所は当該「操業停止等」に事実上の根拠と公平・合理性が欠けると判断する傾向があります。この場合、企業が操業停止等の基準に従って生活費を支払っていたとしても、違法な賃金引下げと認定され、不足分の賃金を追加で支払う義務が生じます。
3.2 見解②:操業停止等の通知は適正に送達し、停止期間は合理的かつ明確でなければなりません
多くの判例が示すとおり、操業停止等の通知は「通知方法のコンプライアンス遵守」 も同様に重要です。企業は以下の2点に留意する必要があります。
送達記録を残すこと:掲示板への掲示や社内システムへの掲載のみでは、従業員が通知を受領したことを証明するには不十分です。書面による受領確認のサイン、電子メールの開封確認等の方法で、従業員が操業停止等の内容を実際に認識していることを証明できるようにしておくことを推奨します。実際の裁判例でも、企業が従業員への通知到達を証明できなかったため、賃金全額の支払いを命じられたケースがあります。
停止期間を明確に定めること:操業停止等通知には、予定される停止期間を明記することを推奨します。「具体的な再開時期は別途通知する」といった期間を限定しない表現は、期間の定めがないものと解釈され、操業停止等が合理的な期間を超えた場合、従業員はやむを得ず労働契約を解除する権利を有し、企業は経済補償金を支払う義務を負うリスクが生じます。
3.3 見解③:「グループチャットからの削除+入退室権限の剥奪」は違法解雇となり得ます
多くの判例が明確に示しているとおり、操業停止等の期間中に企業が従業員を日常業務用のグループチャットから削除したり、オフィスへの入退室や勤怠管理のための打刻権限を抹消したりするような措置を講じた場合、裁判所はこれらの行為を「実際の行為によって一方的に労働契約を解除する明確な意思表示をした」ものと解釈する傾向があります。一度このように認定された場合、これらの行為は単なる社内管理上の調整ではなく、違法な労働契約解除に該当し、企業は従業員に対し違法解雇に伴う賠償金(いわゆる「2N」) を支払う義務を負います。したがって、企業は操業停止等の期間中のあらゆる管理措置について、慎重かつコンプライアンスを意識した対応を徹底し、不適切な管理対応によって不測の法的リスクや経済的損失を招くことのないよう、細心の注意を払う必要があります。
3.4 見解④:生活費を支給せず、「他の仕事を探してもよい」と示唆した場合、違法な解雇と認定される可能性があります
裁判例によれば、企業が操業停止等の期間中に生活費を支払わず、かつ従業員に対して「別の仕事を探しても構わない」等と退職をほのめかす言動を取った場合、裁判所は当該行為を違法解雇と認定しています。その理由は、企業が支払義務を履行しない一方で、言葉を通じて従業員に「自主的な」離職を促すことにより、実質的には労働関係を解除しようとしているものと判断されるためです。上記見解③と同様に、企業はコンプライアンス意識を高め、不適切な管理対応によって不測の法的リスクや経済的損失を被ることのないよう、細心の注意を払う必要があります。
3.5 見解⑤:操業停止が合理的期間を超えた場合、従業員には「やむを得ない事由による契約解除権」が認められます
操業停止等について明確な期限が定められておらず、かつ実際の停止期間が合理的な範囲を超えて長期化した場合、従業員は「使用者が労働条件を提供していない」 ことを理由に労働関係を合意解除し、経済補償金(いわゆる「N」) を請求する権利を有します。したがって、企業は従業員と協議の上で、操業停止等の期間について合意することを推奨します。合意が得られない場合には、操業停止等の継続が必要かつ合理的であることを示す十分な証拠を保存し、従業員による労働契約解除申出のリスクを回避する必要があります。
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]]>The post 「出入国管理に関する国務院の規定」新規定の解説及び日系企業への実務上の提言 appeared first on Chase Next.
]]>Q1. 「規定」制定の背景は何か?
「中華人民共和国出境入境管理法」(以下「出入国管理法」という)は、2013年の施行以来重要な役割を果たしてきたが、高水準の対外開放が進む中で、実務上新たな課題が生じている。今回の「規定」の制定は、主に以下の3つの観点に基づくものである。
● 中国国民の出国時の安全リスクの防止:海外における戦争、武力衝突、治安悪化、自然災害、感染症の流行等の突発事態に対応するため、リスク防止制度を整備する。
● 外国人の入国管理の規律:入国申請時に虚偽の資料を提出し、出入国証明書を不正に取得する等の一部の事例に対応するため、入国審査及び入国不許可措置を整備する。
● 仲介サービスの規律:2018年に私用出入国仲介サービス機関の参入許可が廃止されて以降、機関数が急増した一方、実態が把握されていないことや、一部の機関による違法・違反業務、出入国者の合法的権益の侵害等の問題が生じており、管理制度の整備が求められていた。
Q2. 「規定」は、中国国民の出国時の安全リスクをどのように防止するのか?
「規定」は、予防を主とし、総合的な施策を講じるという方針を堅持している。
● 域外の安全リスクに関する注意喚起の適時発信:国務院の外交主管部門、文化・観光主管部門及び在外公館は、関連する安全情勢に応じて、海外安全情報及び旅行先の安全リスク情報を適時に公表する。
● 出国段階における安全リスク防止制度の整備:移民管理機関は、出入国証明書の申請の受理・審査及び出国時の国境検査の実施に際し、高リスク国・地域への渡航を慎重に検討するよう国民に注意を促す。渡航がやむを得ない者に対しては、現地の安全情勢に留意し安全対策を強化するよう促し、必要に応じて、リスクレベルが最高度の国・地域、又は人身の安全を著しく脅かす事件が突発・多発している国・地域への渡航を思いとどまるよう説得する。
Q3. 中国国民の出国管理には、どのような厳格化の傾向が見られるか?
核心は「真実性・合法性」の厳格な審査にあり、その対象は不法に越境する者であって、合法的な出国ニーズを有する一般市民ではない。「規定」の主な内容は以下のとおりである。
● 出国者に対し、出国申請の事由が真実かつ合法であること、及び移民管理機関による身元・申請事由の確認に協力することを求める。招へい状を発行する単位及び個人は、招へい内容の真実性について責任を負う。
● 虚偽の資料を提出し、又は虚偽の陳述をした者に対し、移民管理機関は、出入国証明書の不発給又は出国不許可を決定することができる。
● 出国不許可事由の整備:
(1) 出入国証明書の不正取得又は不法出入国により行政拘留処分を受けた者について、移民管理機関は、処分の執行完了日から6か月以上3年以内の出国不許可を決定することができる。
(2) 域外で違法犯罪活動に従事し、国家の安全及び利益に危害を及ぼした者については、帰国日から6か月以上3年以内の出国不許可を決定することができる。
(3) 輸出管理、技術輸出入管理等に関する規定に違反し、国家の産業安全・技術安全に危害を及ぼすおそれがある者については、国務院の商務主管部門等の関係主管部門が出国不許可を決定することができる。
Q4. 外国人の入国管理には、どのような変化があるか?
主な内容は以下のとおりである。
● 入国管理の強化:入国者に対し、入国、停留及び居留の申請事由が真実かつ合法であること、並びに移民管理機関・査証機関による身元・申請事由の確認に協力することを求める。招へい状を発行する単位及び個人は、招へい内容の真実性について責任を負う。
● 入国不許可事由の整備:外国人が域外で中国査証を申請し、又は出入国港で入国を申請する際に虚偽の資料を提出し若しくは虚偽の陳述をした場合、国(辺)境管理妨害により刑事処罰を受けた場合、又は出入国証明書の不正取得若しくは不法出入国により行政処罰を受けた場合には、法に基づき入国を許可しない。
● 反制裁対抗措置の実施強化:外国人が対抗措置リスト、信頼できないエンティティ・リスト若しくは悪意あるエンティティ・リストに掲載され、又は対抗・制限措置の対象とされたこと等により、法に基づき出入国証明書の不発給、入国不許可等の措置を講じる必要がある場合には、移民管理機関及び査証機関がその職責に従い実施する。
Q5. 仲介サービス機関の届出制度は、どのように運用されるのか?
「規定」は、届出管理制度を創設し、その内容を具体化している。
● 届出要件:出入国者の委託を受けて出入国政策に関する相談、証明書の代理申請、手続代行等の仲介サービスに従事する機関及び人員について、届出管理を実施する。仲介サービス機関は、設立日から15日以内に所在地の移民管理機関に届け出なければならない。「規定」の施行前から仲介サービスに従事している機関は、「規定」の施行日から90日以内に届出手続を行わなければならない。
● 機関の要件:関連する専門知識を有する職員、仲介サービス活動に見合った場所及び資金面の保障等の条件を備えることが求められる。
外資及び域外機関に対する制限:域外の企業・機関は、中国域内で出入国仲介サービスを提供してはならない。他方、中国域内で法に基づき設立された外資系企業及び香港・マカオ・台湾資本の企業・機関は、法に基づき当該サービスに従事することができる。
● サービス行為の規律:虚偽情報の発信、誇大広告・誤解を招く宣伝等の方法により顧客を勧誘してはならず、また、虚偽の資料の提供若しくはその提供への協力、又は他人による査証、停留・居留証明書、旅券等の出入国証明書若しくは手続の不正な取得への協力をしてはならない。
Q6. 出入国者の合法的権益は、どのように保障されるのか?
「規定」は、出国者の身体の安全保護を強化した上で、以下の保障措置を設けている。
● プライバシー保護:関係主管部門及びその職員は、職務遂行の過程で知り得た営業秘密、個人のプライバシー及び個人情報について、法に基づき秘密を保持しなければならない。仲介サービス機関は、営業秘密、個人のプライバシー又は個人情報を漏えいし、販売し、又は違法に提供してはならない。
● 手続保障:出国不許可を決定した機関は、法に基づき、当事者に対し出国不許可の事実、理由、根拠及び救済手段を書面で告知しなければならない。移民管理機関は、出国不許可決定を執行する際、決定機関の通知に従い当事者に告知しなければならない。
Q7. 日系企業が中国籍従業員を日本へ派遣する際、法務部門はどのような点に留意すべきか?
「虚偽資料」リスクの防止が最も重要である。
● 発行する招へい状その他の証明資料は、完全に真実であることを確保しなければならない。出入国者のために招へい状その他の申請資料を発行する単位又は個人は、招へい内容及び証明事項の真実性について責任を負う。
● 社内審査体制を構築し、派遣事由(研修、出張、駐在等)の真実性・一貫性を確認することで、従業員が「事由の虚偽」を理由に出国段階で出国を制限される事態を回避する。
● 輸出管理、技術輸出入管理等の規定が関係する場合には、国家の産業安全・技術安全に危害を及ぼすおそれがないかを事前に評価し、出国不許可リスクを防止する。
Q8. 日系企業は、取引先の出入国仲介機関をどのように点検・管理すべきか?
以下の措置を講じることが推奨される。
● 届出の確認:取引先機関が公安機関の出入国管理機関への届出を完了し、証憑を取得していることを確認し、「届出証明」をサプライヤーの選定及び年次監査における必須項目とする。なお、「規定」の施行前から仲介サービスに従事している機関は、原則として2026年12月14日までに届出を完了する必要がある点に留意されたい。
● 資格の確認:域外の企業・機関が中国域内に違法に拠点を設けたもの(重点取締りの対象)でないかを重点的に確認する。なお、中国域内で法に基づき設立された外資系企業は、法に基づき当該サービスに従事することができる。
● 経営行為の確認:虚偽情報の発信、誇大広告、虚偽資料の提供への協力等の禁止行為の有無に留意し、必要に応じて委託契約にコンプライアンス誓約条項及び違約責任条項を追加する。
Q9. 日本人従業員の中国入国に関して、新たにどのようなリスクがあるか?
主な留意点は次の2点である。
● 資料の真実性:査証申請及び出入国港での入国申請に際しては、資料の真実性を必ず確保する必要がある。外国人が域外で中国査証を申請し、又は出入国港で入国を申請する際に虚偽の資料を提出し若しくは虚偽の陳述をした場合、国(辺)境管理妨害により刑事処罰を受けた場合、又は出入国証明書の不正取得若しくは不法出入国により行政処罰を受けた場合には、法に基づき入国が許可されない。
● 反制裁対抗措置関連リスク:企業又はその関連事業体が対抗措置リスト、信頼できないエンティティ・リスト、悪意あるエンティティ・リスト等に掲載されるといったセンシティブな事情に関わる場合には、役員及び従業員が直面し得る入国制限を事前に評価し、緊急時対応計画を策定しておく必要がある。
Q10. 従業員の個人情報の越境移転について、どのようにコンプライアンスを確保すべきか?
以下の措置を講じることが推奨される。
● 仲介機関又は日本本社等の域外拠点との間で、従業員の旅券、経歴等のセンシティブな情報をやり取りする際には、仲介機関が厳格なデータ安全管理制度を構築していることを確認する。
● 委託サービス契約において、個人情報保護に関する責任及び違約時の罰則を明確に定める。
● 「規定」上、仲介機関が営業秘密、個人のプライバシー又は個人情報を漏えい・販売・違法提供した場合の法的責任リスクに留意し、取引先のコンプライアンス状況を定期的に確認する。
実務への影響についてのコメント:新規定において「真実性・合法性」の審査は出入国の全過程に及ぶが、その対象は不法に越境する者であり、合法的な出国ニーズを有する一般市民ではない。日系企業の法務部門としては、出入国コンプライアンスを海外派遣の承認手続、サプライヤー管理及び日本本社への報告に係る標準プロセスに組み込み、厳格化する国境管理の法執行環境に備えることが求められる。
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]]>The post 「動物用医薬品のオンライン経営及び購入に関するコンプライアンスガイドライン」の実務解説 appeared first on Chase Next.
]]>2026年9月8日、中国獣薬協会は、「兽药网络经营与购买合规指引」(動物用医薬品のオンライン経営及び購入に関するコンプライアンスガイドライン。以下「本ガイドライン」という)を公表した。本ガイドラインは、「中華人民共和国電子商取引法」、「中華人民共和国個人情報保護法」、「動物用医薬品管理条例」(兽药管理条例)、「麻酔薬品及び向精神薬品管理条例」(麻醉药品和精神药品管理条例)、「動物用医薬品経営品質管理規範」(兽药经营质量管理规范)、「動物用処方薬及び非処方薬管理弁法」(兽用处方药和非处方药管理办法)、「インターネット広告管理弁法」(互联网广告管理办法)等の現行法令及び規範性文書に基づき制定されたものであり、その性質は業界の自主規制としての指導文書である。
本ガイドラインの実務上の意義は、動物用医薬品のオンライン経営の各段階に係る現行のコンプライアンス要件を体系的に整理するとともに、よく見られる違法・違反行為の類型を比較的具体的に列挙した点にある。動物用医薬品の製造・経営及び関連するEC事業に携わる企業にとって、本ガイドラインは、そのまま照合に用いることができる自主点検チェックリストとしての役割を果たすものといえる。本稿では、企業実務において関心の高い論点を中心に、本ガイドラインの内容を解説する。
本文
Q1:本ガイドラインは業界の自主規制としての指導文書であるが、企業に対する拘束力はあるか。
A1:法的性質の観点からは、本ガイドラインは法律、行政法規又は部門規則のいずれにも該当せず、新たな法定の処罰根拠を創設するものではない。もっとも、本ガイドラインは独自に新たな規律を設けたものではなく、「動物用医薬品管理条例」、「動物用医薬品経営品質管理規範」、「動物用処方薬及び非処方薬管理弁法」等の現行法令のうち、オンライン販売段階に関わる具体的な要件を体系的に整理したものである。したがって、本ガイドラインに列挙された具体的な行為に違反した場合、多くは同時にその根拠となる上位法令にも違反することとなり、依然として行政処罰の対象となり得る。
Q2:当社は動物用医薬品の製造企業であり、経営許可証を別途取得していないが、動物用医薬品をオンラインで販売することはできるか。
A2:販売は可能であるが、一定の制限がある。製造企業と経営企業(販売業者)とでは、オンライン販売が認められる範囲が異なる。
●「動物用医薬品製造許可証」(兽药生产许可证)を有する企業は、自社が製造し、かつ適法な承認番号を取得した製品に限りオンライン販売することができ、他社の製品を販売してはならない。
●「動物用医薬品経営許可証」(兽药经营许可证)を有する企業は、許可証に記載された範囲を超えてオンライン販売を行ってはならない。また、他社製品を販売する場合には、製造企業からオンライン販売に係る授権を受け、かつプラットフォームに授権資料を提出する必要がある。
なお、本ガイドラインは、事業者に対し、店舗トップページの目立つ位置に許可証及びその記載事項の全部を継続的に公示することを求めており、資格に変更が生じた場合には、速やかに更新資料を提出しなければならないとしている。
Q3:動物用処方薬をオンラインで販売することはできるか。追加的なコンプライアンス要件はあるか。
A3:オンライン販売は可能であるが、非処方薬と比べてより厳格なコンプライアンス要件が適用される。
動物用処方薬のオンライン販売に係る中核的な要件としては①販売ページにおいて「動物用処方薬は獣医師の処方箋に基づき購入しなければならない」旨を目立つように表示すること。②注文を受けた後、獣医師の処方箋の提出を自ら求めて厳格に審査し、審査を通過した場合に限り販売すること。③販売完了後は所定の要件に従い処方箋を保存することが挙げられる。原則として、処方箋がない場合には販売してはならず、要件を満たさない処方箋に基づいて販売することも認められない。
企業においては、処方箋の審査を「形式的に画像を1枚アップロードさせる」レベルにとどめるのではなく、追跡・再検証が可能な審査記録を整備することが求められる。本ガイドラインは、事業者が情報システムを通じて、処方箋の欠如又は不備がある場合にリスク警告、取引の遮断又は人による再審査への移行を行うことを奨励するとともに、処方箋の審査、品質判定等の専門的判断を要する工程については、人による再審査、承認権限の設定及び緊急時に人が対応を引き継ぐ仕組みを設けることを推奨している。
Q4:ECプラットフォームは、事業者の出店、日常的なモニタリング及び違反への対応について、どのような具体的責任を負うか。
A4:本ガイドラインは、プラットフォームの責任を概ね次の3つの段階に区分している。
●出店審査:出店に関する専門の審査体制を構築し、事業者の法定資格を確認するとともに、事業者に対して資格の公示を促す。無許可、許可範囲外、資格失効、名義貸し・許可証の借用に該当する事業者の出店は認めず、年次の動的な再審査体制を構築する。
●日常監視:商品情報、ライブ配信及びショート動画の内容について検査・監視制度を構築し、「オンライン監視+オフライン実地確認」の方式を推進する。無資格販売、偽造・粗悪な動物用医薬品、処方薬の違法販売、虚偽宣伝等の問題を重点的に調査し、問題の端緒を発見した場合には、速やかに商品の掲載停止、ライブ配信の停止又は店舗の閉鎖を行い、監督管理部門に報告する。
●緊急対応:事業者による無資格販売、国が特別管理する動物用医薬品の販売、販売停止命令又は許可取消し等の重大な違法行為を発見した場合、プラットフォームは直ちに関連情報の表示を停止しなければならず、情状が重い場合には、取引プラットフォームサービスの提供を停止しなければならない。
自社ECチャネルを運営し、又はこれと併せて第三者プラットフォームを通じてオンライン販売を行う企業においては、「事業者」と「プラットフォーム運営者」の双方の立場から、自社の義務を検討することが望ましい。
Q5:動物用医薬品のオンライン経営において、違法・違反と認定されやすい一般的な行為にはどのようなものがあるか。
A5:本ガイドラインの付録は、問題となりやすい製品及び違法・違反行為として22類型を列挙している。具体的には、承認番号の不一致、包装表示の虚偽、対象動物又は適応症に関する範囲外の宣伝、飼料を動物用医薬品と偽って販売する行為、中国語ラベルのない「輸入」製品、ラベル表示のない「白ボトル」の自社開発製品、ショート動画・ライブ配信を通じた個人名義での販売、処方箋なしでの処方薬の販売、発送元住所と許可証上の登録住所との不一致等が挙げられている。
企業においては、本ガイドラインに列挙された上記の類型を参考に、自社の具体的なビジネスモデルと照らし合わせて逐一自主点検を行い、潜在的な違法・違反リスクを洗い出すことが望まれる。
おわりに
「農業農村部等7部門による農薬・動物用医薬品の生産・経営・使用の更なる規範化に向けた総合是正行動の共同展開」(农业农村部等七部门联合部署进一步规范农药兽药生产经营使用综合整治行动)によれば、農薬及び動物用医薬品の生産・経営・使用に関する総合是正行動は、2026年7月に開始され、2027年3月末まで実施される予定であり、動物用医薬品に関連するオンライン上の違法行為も重点的な取締対象の一つとされている。動物用医薬品のオンライン販売事業に携わる企業においては、これを機に、資格管理、処方箋審査、宣伝・販促等の各段階における既存の社内制度に不備がないかを体系的に点検し、規制面でのコンプライアンスリスクの低減を図ることが望まれる。
(執筆者:北京市中倫(上海)法律事務所 邱靖弁護士、張イ民弁護士)
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]]>The post 上海市における病気休暇期間中の賃金政策の変更 appeared first on Chase Next.
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]]>The post 15次5ヵ年計画財政部記者会見 appeared first on Chase Next.
]]>財政部は8月21日、第15次5ヵ年計画期間における財政政策について、記者会見を開催した。以下は、その概要である[1]。なお、重要なフレーズはゴシックで示している。
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]]>The post 「中華人民共和国生態環境法典」に関する新規定の考察 appeared first on Chase Next.
]]>「中華人民共和国生態環境法典」(以下、「法典」という)は、2026年8月15日から施行される予定である。当該法典は、中国において「民法典」に次いで「法典」と名付けられた2番目の法律であり、その重要性は言うまでもない。また、世界初の「生態環境法典」と名付けられた統一法典でもあり、中国の生態環境に関する法治が「要素ごとの分割管理」から「体系的な法典化によるガバナンス」へと全面的に移行する新たな段階に入ったことを示している。
本文
法典は全5編1242条からなり、中国の生態環境分野における30余りの個別法を体系的に統合したものであり、環境法治が分散型から統一型へと移行したことを示している。本稿では、法典の全体的な枠組み及び企業の経営生産に密接に関係する要点について紹介する。
一、法典の全体的な枠組み
これまで、中国の生態環境に関する個別法は基準が統一されておらず、同種の違法行為に対する処罰の基準や法執行における裁量も一貫していなかった。法典は、30余りの生態環境法律及び100余りの行政法規を統合し、5編1242条で構成されている。法典が正式に施行された後、「環境保護法」、「環境影響評価法」等10の法律はそれに伴い廃止される。[1]
5編の具体的な構成は以下の通りである。
1.総則編:「保護を優先し、予防を主とする」という原則を確立し、生態保護レッドライン、環境の質の最低基準、資源利用の上限、及び生態環境参入リスト等の制度を明確にした。
2.汚染防止編:大気、水、土壌、固形廃棄物、騒音、放射性物質及び新たな汚染物質を対象とし、光害や電磁波汚染の防止について初めて特別規定を設けた。
3.生態保護編:生物多様性の保護、重要な地理的単位の保護、及び生態修復体制を強化する。
4.グリーン・低炭素発展編:カーボンピークアウト・カーボンニュートラル、炭素排出権取引、製品のカーボンフットプリント管理等の制度を法治の枠組みに組み込む。
5.法的責任及び附則編:厳格な処罰基準と公益訴訟の根拠を明確にし、責任追及のメカニズムを整備する。
以下では、企業の生産経営と密接に関連する汚染防止、グリーン発展、及び環境上の法的責任について、簡潔に紹介する。
二、汚染防止対策の強化
汚染防止編において、法典は大気、水、土壌、固形廃棄物といった従来の分野における管理要求を統合しただけでなく、新化学物質、電磁波、光害といった新型の汚染に対する規制条項を初めて体系的に新設した。また、飲料水水源の保護、固形廃棄物の省をまたぐ移動、土壌修復等といった重点分野について、より厳格な制度的措置を講じている。
1.飲料水水源の保護
法典は、飲料水水源保護区内への排水口の設置を明確に禁止している。第一級保護区内では、給水に関係のない建設プロジェクトの新設、改築、拡張を厳禁し、水質汚染を引き起こすおそれのある観光、水泳、釣り等の行為を禁止している。関連企業は、工場敷地と水源保護区との位置関係を厳格に確認し、レッドラインに抵触しないよう注意しなければならない。
2.固形廃棄物と土壌修復
法典は、省をまたぐ固形廃棄物の不法投棄に対する厳しい姿勢を継続・強化しており、汚染者は生態環境損害賠償、修復、機能損失等、あらゆる面での責任を負わなければならない。司法実務においては、違法行為者は刑事責任を負うほか、環境機能損失額を基準として算定される懲罰的損害賠償も科されることになる。企業は、固形廃棄物の全プロセスにわたるコンプライアンス管理制度を確立し、とりわけ第三者への処理委託に伴う連帯責任のリスクを重点的に防止する必要がある。
3.新たな汚染物質の管理
法典は、新化学物質による汚染リスクの管理を明確化し、これまでの法の空白を埋めた。医薬品、農薬、染料、塗料、触媒、助剤等の精密化学工業の企業、及び新化学物質の環境管理登記の手続きが必要な輸入・製造企業は、新化学物質の環境管理登記規定を遵守し、法に依拠し許可を取得するとともに、許可の要求に従って新化学物質の製造・輸入を行うよう留意する必要がある。
4.電磁波放射の管理
法典は、電磁波放射施設の類別に応じて、状況に応じた義務を定めている。排出許可管理の対象となっている企業については、電磁波放射施設の具体的な状況を排出許可証に正確に記載しなければならない。排出許可管理の対象となっていない企業については、法典は、電磁波放射の排出基準を遵守し、法に依拠し汚染防止措置を講じることを求めている。さらに、電磁波の許容限度値を超えるコンプライアンス違反の製品については、法典は監督管理責任を製造、輸入、販売の全プロセスに拡大しており、関連企業は入荷検査及び出荷検査の制度を確立しなければならない。
5.光害の規制
主に屋外広告運営企業、都市照明管理組織、建設施工企業、大型商業施設の運営者、及びスポーツ施設の運営者等が対象となる。広告スクリーン、看板、ライトボックス、メディアファサードの設置、又は道路照明、スポーツ施設の照明、夜間工事照明を行う事業者に対し、法典は光害を防止・軽減するための有効な措置を講じることを求めている。
三、グリーン・低炭素発展編における制度の格上げ
法典のグリーン・低炭素発展編では、グリーン電力証書制度を明確化し、炭素排出権取引、製品のカーボンフットプリント管理、クリーン生産監査、及び生産者責任を制度化した。同時に、動力電池、太陽光発電モジュール等の新たな廃棄物のリサイクル責任を強化し、過剰包装と使い捨てプラスチック製品についても制限を設けた。
その中でも、特に重要な意味を持つ炭素排出に関しては、法典は、国が炭素排出権取引市場を確立し整備することを明確に規定している。以前の暫定条例と比べ、重点排出事業者の主な義務は、データ品質管理計画の策定や年間排出報告書の作成等の手続き上の業務に限定されなくなり、規定に従って炭素排出枠を精算しなければならない。排出枠を期限内に精算しなかった違法行為に対し、法典は従来の罰則を維持しつつ、100万元から500万元まで高額な罰金を新たに設定した。罰則の法的効力の強化と監督管理の継続的な強化に伴い、鉄鋼、セメント、電解アルミニウム、化学工業等の高エネルギー消費型基幹産業企業の環境コンプライアンスコストは著しく上昇することになる。
また、企業は以下の点にも留意する必要がある。カーボンフットプリント管理制度は、輸出企業のサプライチェーンにおけるコンプライアンスコスト及び製品の国際競争力に直接的な影響を与えるため、早期にカーボン資産管理体制の構築を進めることが望ましい。それとともに、廃棄物のリサイクル、過剰包装の制限といった新たな規定も、日常の経営活動に実質的な影響を及ぼすことになるため、企業は早急に各プロセスのコンプライアンス状況を整理しておくことが推奨される。
四、環境法的責任の整備と強化
注意すべきこととしては、今回の法典において生態環境損害賠償制度がさらに明確化された点である。生態環境損害賠償とは、環境汚染又は生態の破壊により、人の生命・健康又は私有財産ではなく、生態環境そのものに損害が生じた場合に、法に依拠し負う修復及び賠償責任を指す。従来の民事不法行為とは異なり、その請求主体は被害を受けた個人ではなく、区を設置する市レベル以上の政府又はその指定部門であり、検察機関も法に依拠し監督又は訴訟を提起することができる。今回の法典は、賠償責任の構成条件を「法律規定の違反」に限定している。すなわち、合法的な排水による影響は一般的に当該責任を生じさせないため、企業のコンプライアンス経営において明確な見通しができるようになる。同時に、法典には事前協議手続きが設けられており、企業は正式な訴訟に先立ち政府部門と協議を行い、自主的な修復又は賠償交渉を通じて損失の軽減を図ることができる。
さらに、法典の法的責任編では、環境法違反に対する罰金の上限が引き上げられ(例えば、放射性廃ガス・廃液の排出に対する罰金の上限は200万元に引き上げられた)、責任追及の対象となる事由が多数追加され、「日割連続罰金」の適用が常態化された。生態環境権利侵害訴訟においては、企業が汚染物質の排出情報、防止施設の稼働記録等の環境情報について、法定の開示義務及び立証責任を負うことが明確にされた。企業が証拠の提供に協力しない場合、裁判所は申請者の主張が成立するのだと推定することができる。これは公益訴訟だけでなく、あらゆる種類の生態環境権利侵害紛争にも適用される。企業の日常運営におけるデータの記録と文書管理は、コンプライアンス上の要求から訴訟防御の鍵へと重要性を高めている。さらに、法典では生態環境権利侵害訴訟の時効が5年に延長されたため、企業は過去の環境問題に関する潜在的な遡及リスクを再評価する必要がある。
企業にとっては、法典施行前の移行期間中に、環境上の法的リスクを体系的に未然に防ぐために、コンプライアンス自己検点検、排出許可への移行、カーボンアセットマネジメント、及び第三者サービス管理等を完了させなければならない。
(作者:里兆法律事務所 董紅軍、山月)
[1] 「中華人民共和国生態環境法典」は、2026年8月15日から施行される。「中華人民共和国環境保護法」、「中華人民共和国環境影響評価法」、「中華人民共和国海洋環境保護法」、「中華人民共和国大気汚染防止法」、「中華人民共和国水質汚染防止法」、「中華人民共和国土壌汚染防止法」、「中華人民共和国固形廃棄物による環境汚染防止法」、「中華人民共和国騒音汚染防止法」、「中華人民共和国放射性汚染防止法」、「中華人民共和国クリーン生産促進法」は同時に廃止される。
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