良い弁護士の選び方、第2回。 今回は、弁護士の得意分野について解説していきます。 弁護士にも得意分野がある 日本の法令の数は極めて多いです。 総務省行政管理局が提供しているデータによると、平成26年8月1日現在で、8027もの法令が存在します(これに加えて、地方公共団体が制定する条例もあり)。 弁護士といえど、これらの法の全てを把握しているわけではありません。 むしろ、知らない法律、見たこともない法律のほうが多いというのが現...]]>

By: Tony Smith
良い弁護士の選び方、第2回。
今回は、弁護士の得意分野について解説していきます。
弁護士にも得意分野がある
日本の法令の数は極めて多いです。
総務省行政管理局が提供しているデータによると、平成26年8月1日現在で、8027もの法令が存在します(これに加えて、地方公共団体が制定する条例もあり)。
弁護士といえど、これらの法の全てを把握しているわけではありません。
むしろ、知らない法律、見たこともない法律のほうが多いというのが現状ではないでしょうか。
もちろん、弁護士である以上、今まで見たことがない法律でも、ある程度の対処はできます。
司法試験やロースクールで、法律に関する基本的な考え方を弁護士は叩き込まれていますので、基本を応用しての対処は可能です。
とはいっても、その分野を数多くこなしたか、どれだけ詳しいかによって、提供できるリーガルサービスにも差が出てくるのは否定できないところです。
たとえば、私は交通事故が得意な弁護士を自負していますが、交通事故分野では、以下のような違いが出てくるのではないかと考えています。
交通事故分野を例にみてみよう
交通事故の被害にあって、ケガをした場合、まずは病院に通院します。
治療を受けて、残念ながら、後遺症が残ってしまった場合には、後遺症の認定へとうつります。
後遺症の認定が終わったら、その後、示談となります。
流れとすると、ざっくりとこんな感じです。
交通事故の被害にあったから、訴訟を起こしてくれと依頼を受けて、それができない弁護士(訴訟提起ができない弁護士)はいないでしょう。
ただ、交通事故の事案では、訴訟を起こす前の段階も、非常に重要です。
後遺障害等級として認定されるか否か、認定されたとしても、何級と認定されるかで、賠償金額に大きな違いが生じうるからです。
後遺障害の等級認定にあたっては、医学的な知識も必要と考えられます。
こういった後遺症が残ってますよ、ということを、後遺症について認定する機関に対して立証していく必要がありますが、お医者さんは治療のプロであっても、立証のプロではありません。
そこで、弁護士のほうで、「こういった検査をしたらどうでしょうか」などと提案していき、立証資料をつくっていくことも重要ではないかと考えられます。
このような提案は、司法試験で試されることのない、医学的な知識や後遺障害の等級申請を通じた経験によって差がついてくるところではないかと自負しています。
また、示談をするにあたっても、リスクを踏まえて、そもそも訴訟をすべきかどうか、訴訟をすることによるリターンの見込みやデメリットなども、経験の有無で差がつくのではないでしょうか。
全ての分野に強い弁護士
人生は有限です。
学べる量にも限界があります。
すべての分野について、トップクラスの実力を誇る弁護士なんてのは、存在しないでしょう。
たとえば、離婚問題が得意な弁護士がいたとします。
その人が英文契約書のチェックも得意かというと、そうとは限りません。
弁護士が取り扱う分野は、突き詰めていけば、その一つ一つが非常に奥深いものであります。
「自分は、すべての分野でトップクラスの最強の弁護士だ」と自称する方がいたとすれば、それは、単にそれぞれの分野の奥深さを見誤っているだけではないかとの疑念を抱かざるを得ません。
少なくとも、私は、そういう弁護士には依頼したくはありません。
専門弁護士について
時折、「●●専門弁護士」などと広告されるかたがいらっしゃるようです。
これには、ちょっと注意が必要です。
現在、日弁連のほうでは専門認定制度は設けていませんので、客観的に能力等が担保されているわけではありません(もしかしたら、どこぞの民間団体がそのような制度をつくっているかもしれませんが)。
たいてい、『自称』専門弁護士でしょう。
日弁連の、弁護士の広告に関するガイドラインでも、客観的な専門性が担保されないまま専門表示を許すことには疑問があり、日弁連の専門認定制度を待って表示するのが望ましいとされています。
過去記事
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By: fsecart
交通事故の被害者の方は、加害者に対して、損害賠償請求をできます。
そのうち、交通事故の慰謝料について、ざっくりと解説していきます。
慰謝料にも種類があることを知ろう
一言に慰謝料といっても、交通事故の慰謝料は大きく分けて3種類あります。
それは、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料です。
交通事故の被害者の方は、慰謝料というと、これらの慰謝料を全部ひっくるめて考えがちですが、それぞれ分けて計算する必要があることに注意が必要です。
入通院慰謝料(傷害慰謝料)
入通院慰謝料とは、交通事故のために入院した日数や、通院した日数に応じて計算される慰謝料です。
保険会社からは、1日4200円という数字が提示されるでしょうが、これは自賠責保険の数字です。
いわゆる裁判基準はこのように計算しないので注意が必要です。
よくあるケースとしては、交通事故のため、むち打ちとなり、入院なし、通院6か月というケース(他覚所見)です。
この場合の裁判基準(赤い本基準)の慰謝料は、89万円となります。
後遺障害慰謝料(後遺症慰謝料)
交通事故のため、後遺症が残ってしまった場合に請求できる慰謝料です。
後遺症慰謝料は、入通院慰謝料とは別に請求できるので注意が必要です。
たとえば、むち打ちのため、後遺障害等級14級が認定されたとします。
この場合の裁判基準の後遺障害慰謝料は、110万円ですが、これは、入通院慰謝料とは別に請求可能です。
入通院慰謝料とあわせて110万円ではないので、注意が必要です。
死亡慰謝料
交通事故のため、被害者の方が不幸にも死亡してしまった場合に、遺族が請求できる慰謝料です。
死亡慰謝料は、入通院慰謝料や後遺障害慰謝料の計算式とは、異なった計算をするので注意が必要です。

By: Daniel Lobo
今回から、弁護士に依頼しようか迷ってる人が気になる、良い弁護士の選び方について解説していきます。
ただし、ここで注意していただきたいのは、私は弁護士として仕事をお受けする立場ではあるが、弁護士に何か依頼したことはないということです。
私は、弁護士に依頼するプロではありませんので、多少ずれているかもしれませんので、ご注意ください。
必ず勝てる弁護士はいない
弁護士に事件を依頼する人は、絶対に負けたくない、という人が多いでしょう。
絶対に負けたくないからこそ、腕の良い弁護士を探すのでしょうが、そもそも、どんな事件でも絶対に勝てる弁護士なんていません。
どんな優秀な弁護士でも負ける時は負けます。
小説やドラマに出てくるような、絶対に勝つ弁護士は存在しないことをまずは理解しておくべきです。
これを理解していないと、後になって後悔する可能性があります。
やたら強気な見解を伝える弁護士に注意
弁護士を探している時にありがちと思われるのが、なぜか、やたらと強気な見解を伝える弁護士を良い弁護士だと思ってしまうことです。
もちろん、根拠のある強気であれば問題ありません。
しかしながら、根拠のない強気は要注意といえます。
「私は裁判で負けたことがないから、今回も負けるはずがない」
などというのは、根拠0です。
強気なのであれば、具体的な事件に即して、どうしてそんなに強気になって良いのか、きちんと理由をきいておいたほうがよろしいでしょう。
引き際を誤らないように注意
根拠もなしに強気で訴訟を進めていってしまった場合に危ないのは、引き際を誤ってしまうことです。
訴訟はみずものです。
残念ながら、訴訟というのは、正しい側が勝つとは限りません。嘘をついている側が勝ってしまうこともあります。
訴訟というのは、証拠と主張をもって、裁判官を説得する作業であり、証拠がなければ、真実を言っている側も負けてしまうリスクがあるのです。
最初は勝てると思っていた訴訟も、相手の思わぬ隠し球で窮地に陥ることがあります。
そのようなときには、敗訴判決という形で完全敗北する前に、和解という形で負けを最小限に抑えておくことも必要です。
訴訟経過をきちんと分析せず、強気のまま進めていってしまった結果、敗訴判決をもらって驚くリスクがあります。
こんなときに、依頼した弁護士をせめても無駄です。
「こんな判決を書く裁判官がおかしい」
などと言って、ごまかされてしまうだけでしょう。
このように、和解をすることで、負けを最小限に抑えるという選択肢を失ってしまうおそれがありますので、根拠もないのに強気で訴訟を進めるのは危険といえます。
強気は慢心につながる
これはどちらかというと、私の仕事のスタイルなのですが、行き過ぎた強気は慢心につながると考えています。
慢心はミスにつながります。
こんな訴訟は勝ったも同然だと思っていると、致命的な見逃しをするおそれがあります。
このように、私は、訴訟をするにあたっては、臆病なくらいでちょうど良いと考えています。
強気な弁護士というのは、依頼者としては、非常に安心できます。
この弁護士に任せていれば問題ない、と安心できるでしょう。
しかしながら、勝てるものだと思い込んでしまって、または、強気が過ぎるゆえに慢心して、冷静な判断を失わないよう注意が必要です。
顧問弁護士の選び方
なお、上記の記事は、訴訟を弁護士に依頼する場合の解説記事です。
顧問弁護士の選び方については、以前に記事にしましたので、以下の記事をご参照ください。
・顧問弁護士の選び方(基本)
・弁護士と顧問契約をする際は、どういった仕事をしてほしいかを考えよう
・顧問弁護士の仕事が、本当に自社にあったものなのかを見極めよう
・弁護士と顧問契約をしたら、仕事の早さに注意しよう
・顧問料の相場はいくら?
・顧問弁護士はちゃんと活用しよう(弁護士への相談しやすさ)
・顧問弁護士のメリット・デメリット
・顧問弁護士の探し方(見つけ方)
・顧問弁護士に不満があるときにはどうすれば良いか
2014年7月20日~7月26日までの気になった弁護士・法律関連ニュースのまとめです。 ・弁護士資格なしで過払い金返還訴訟、3人逮捕(読売新聞) 非弁行為は犯罪です。 しかも、報酬が過払金の30%ということなので、弁護士に依頼するより高いですね。 弁護士の場合、訴訟をしても、過払金の成功報酬は25%以下とされています。 ・弁護士は不起訴処分、懲戒を請求 札幌地検 被害届取り下げ威迫事件で(北海道新聞) 被疑者が被害者宛に書いた...]]>

By: Jon S
2014年7月20日~7月26日までの気になった弁護士・法律関連ニュースのまとめです。
非弁行為は犯罪です。
しかも、報酬が過払金の30%ということなので、弁護士に依頼するより高いですね。
弁護士の場合、訴訟をしても、過払金の成功報酬は25%以下とされています。
・弁護士は不起訴処分、懲戒を請求 札幌地検 被害届取り下げ威迫事件で(北海道新聞)
被疑者が被害者宛に書いた手紙を、弁護人が内容確認しないで、投函した件についての記事です。
こういった証人威迫や証拠隠滅のおそれがあり得るので、手紙内容はよく確認しないと。
弁護人は被疑者・被告人の味方ではありますが、一心同体ではないので、何でもかんでも言うことをきかず、職業倫理をもって対応しないと。
・業務停止:接見禁止被告の手紙を送る仲介 弁護士を3カ月 /岡山(毎日新聞)
・カッターで応戦「正当防衛」 米国人被告に無罪判決(Yahooニュース)
凶器の有無は、防衛行為の相当性を判断する上で、重要な要素になりますが、それだけで決まるものではありません。
諸般の事情から総合的に判断しなくてはいけません。
ロースクールや法学部の刑法の試験の題材に使われそうな事件ですね。
2014年7月13日~7月19日までの気になった弁護士・法律関連ニュースのまとめです。 ・親子関係の安定を優先 父子関係 最高裁判決(日経新聞) 判決文をまだ読んでいないので詳しいことは把握してませんが、これは影響が大きいでしょうね。 意見にもあるように、立法的な解決がはかられますかね。 ・国内の組織内弁護士数が急増、人数の多い2位はヤフー(ASCII) 最近、組織内弁護士が増えてます。 「弁護士を雇っても、どう使えば良いのか...]]>

By: Jon S
2014年7月13日~7月19日までの気になった弁護士・法律関連ニュースのまとめです。
判決文をまだ読んでいないので詳しいことは把握してませんが、これは影響が大きいでしょうね。
意見にもあるように、立法的な解決がはかられますかね。
・国内の組織内弁護士数が急増、人数の多い2位はヤフー(ASCII)
最近、組織内弁護士が増えてます。
「弁護士を雇っても、どう使えば良いのかわからない」という企業も多いでしょうから、組織内弁護士の活用方法の確立と共有が望まれますね。
・女性器のデータ配布“ろくでなし子”を逮捕(日テレニュース)
・局部のデータ配布で逮捕の女性芸術家が釈放(テレ朝ニュース)
自白偏重主義は冤罪の温床となりかねない(事実、数多くの冤罪がうまれました)のですから、ただのポーズではなく、組織全体として調書偏重からの脱却を目指して欲しいですね。
具体的に何をやったのかはわかりませんが、
>「酔っていて覚えていない」
この言い訳はなぁ。
そう言った多くの被疑者を逮捕・勾留して、きつい取調べにかけて、「反省してない」として、有罪にもっていったんじゃないんですかね。
アウル東京法律事務所では、この度、交通事故被害者のための専門サイトを立ち上げました。 当事務所のサービス内容(交通事故被害に関する相談は無料。着手金無料ありなど)はもちろん、交通事故に関する損害賠償の知識、後遺障害の知識についてもふれています。 今後も、サイトの一層の充実に努めてまいりますので、皆様、よろしくお願い申し上げます。]]>
アウル東京法律事務所では、この度、交通事故被害者のための専門サイトを立ち上げました。
当事務所のサービス内容(交通事故被害に関する相談は無料。着手金無料ありなど)はもちろん、交通事故に関する損害賠償の知識、後遺障害の知識についてもふれています。
今後も、サイトの一層の充実に努めてまいりますので、皆様、よろしくお願い申し上げます。
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2014年7月6日~7月12日までの気になった弁護士・法律関連ニュースのまとめです。 ・過払い金 債務者あっせんか 弁護士ら起訴(NHK) 弁護士激増にともなって、法律事務所全体の経営状況も変わりましたらからね。 弁護士は法律の専門家ではあっても、経営には疎い方もいます。 売上げが厳しいところに、非弁提携のお話がきてしまうと、ついついそれにのってしまいたくなるかもしれませんが、そこは一歩踏みとどまらないと。 ・奈良地裁:弁護士に...]]>

By: Jon S
2014年7月6日~7月12日までの気になった弁護士・法律関連ニュースのまとめです。
弁護士激増にともなって、法律事務所全体の経営状況も変わりましたらからね。
弁護士は法律の専門家ではあっても、経営には疎い方もいます。
売上げが厳しいところに、非弁提携のお話がきてしまうと、ついついそれにのってしまいたくなるかもしれませんが、そこは一歩踏みとどまらないと。
・奈良地裁:弁護士に賠償命令 説明義務違反認める(毎日新聞)
事例判決でしょうね。
弁護士職務基本規定29条1項で、弁護士は事件の見通しの説明義務がありますが、説明した見通しと違う結果になったら損害賠償義務を負うという話ではないです。
弁護士として勝ち目が薄くとも、やらなきゃいけない、そんな事件はあるものです。
・捜査手法に司法が疑義 京都・舞鶴高1殺害(Yahooニュース)
取調べが可視化されていればこういうのも防げるのではないでしょうか。
・勾留10カ月のち無罪「警察・検察は謝って」 男性訴え(朝日新聞)
検察側が証拠隠しを行った疑いがあるとのこと。
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2014年6月29日~7月5日までの気になった弁護士・法律関連ニュースのまとめです。 ・社説:司法取引の導入 調べの可視化が必要だ(毎日新聞) 取調べの可視化はおいといて、とりあえず、捜査権の拡大だけが着々と進行。 ・弁護士通じ「被害届取り下げろ」…加害者が脅す(読売新聞) 捜査段階なんでなんともいえないところはありますが、弁護人は被告人の奴隷ではないので、ダメなことはきちんと「ダメ」と言わないといけません。 ・弁護士法人フォーリ...]]>

By: Jon S
2014年6月29日~7月5日までの気になった弁護士・法律関連ニュースのまとめです。
取調べの可視化はおいといて、とりあえず、捜査権の拡大だけが着々と進行。
捜査段階なんでなんともいえないところはありますが、弁護人は被告人の奴隷ではないので、ダメなことはきちんと「ダメ」と言わないといけません。
・弁護士法人フォーリーフ法律事務所が破産開始決定 債権者の多くが相談者(ライブドアニュース)
採用した組織内弁護士の名義で行っているとのこと。
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2014年6月22日~6月28日までの気になった弁護士・法律関連ニュースのまとめです。 ・取り調べ可視化、検察独自捜査も 法務省が試案改訂版(msn産経ニュース) 検察側の裁量が大きくなればなるほど、録音・録画は無意味になるおそれがあります(都合の良い部分だけ録音・録画のおそれ)。 やはり、裁判所が「全面的に録音・録画されていない供述は信用性がない」と認定してくれないと、いつまでたっても、取調べの可視化は実現されないのではないかと...]]>

By: Jon S
2014年6月22日~6月28日までの気になった弁護士・法律関連ニュースのまとめです。
・取り調べ可視化、検察独自捜査も 法務省が試案改訂版(msn産経ニュース)
検察側の裁量が大きくなればなるほど、録音・録画は無意味になるおそれがあります(都合の良い部分だけ録音・録画のおそれ)。
やはり、裁判所が「全面的に録音・録画されていない供述は信用性がない」と認定してくれないと、いつまでたっても、取調べの可視化は実現されないのではないかと思われます。
>捜査機関側の委員からは「被告らの供述の信用性が争われる可能性がある事件は録音・録画していく。検察官の自由裁量ではない。対象範囲拡大は慎重であるべきだ」
これは理解しがたいですね。
供述の信用性を争うか否かは、出来上がった調書を見て、弁護側がはじめて判断するものです。
それに対して、取調べは捜査段階です。
供述の信用性が争われるかなんて分からない捜査段階で適切な振分けはできないのではないでしょうか。
その一方で、検察側の武器だけは拡大されていく。
記事にもあるように、司法取引は、自分の罪を軽くしようと嘘の供述をして、他人を犯罪者に仕立て上げる、新たな冤罪の火種になりかねない制度ですので、導入には慎重な姿勢が必要なのではないでしょうか。
・裁判員5年:量刑議論もっと深く 裁判官が勉強会(毎日新聞)
・消費者金融の規制緩和=「認可業者」に上限金利29.2%―自民党が貸金業法改正案(yahooニュース)
>自民党が貸金業法の再改正を検討するのは、銀行融資を受けにくい中小零細企業や個人事業主が一時的な資金を消費者金融から借りにくくなっているとの判断がある。
という建前ではありますが、借主を中小零細企業や個人事業主に限定しないんでしょうね。
そんな小さな市場に限定してしまっては、貸金業者にうまみがありませんし。
・白鴎大:法科大学院の学生募集停止「志願者数減少で」(毎日新聞)
そしてまた法科大学院が一校募集停止に。
・弁護士、「整理屋」から仕事あっせん 東京地検が捜査(朝日新聞)
弁護士が独立開業すると、非弁提携っぽい話とか来るんですよね。
収益状況が厳しいと、食うに困って、提携してしまう弁護士が出てきてしまう。
非弁提携をするくらいなら、他にまだやれることはないかと自問してみることのほうが大切なのではないでしょうか。
・家裁跡地に新会館 金沢弁護士会、16年6月開館(富山新聞)
裁判所も新しくなって、弁護士会館も新しく。
イメージ図はかなりきれいですね。
増加の一途をたどる弁護士数にも対応できるよう、かなり大きな施設になりそうですね。
東京都心 東京郊外 地方中核都市 と解説してきましたが、最後に、地方中小都市やいわゆる弁護士過疎地での独立開業について書いていきます。 例によって、私は新宿で独立開業してますので、この記事は的外れな内容かもしれません。ご容赦ください。 日弁連の援助 いわゆる弁護士過疎地で独立開業する場合には、日弁連が手厚い資金援助を行ってくれることがあります。 基本的に無利息の貸付なので、返済義務はあるが、公益活動を積極的にする等の条件を満...]]>

By: IAN Chen
東京都心
東京郊外
地方中核都市
と解説してきましたが、最後に、地方中小都市やいわゆる弁護士過疎地での独立開業について書いていきます。
例によって、私は新宿で独立開業してますので、この記事は的外れな内容かもしれません。ご容赦ください。
日弁連の援助
いわゆる弁護士過疎地で独立開業する場合には、日弁連が手厚い資金援助を行ってくれることがあります。
基本的に無利息の貸付なので、返済義務はあるが、公益活動を積極的にする等の条件を満たせば、返還義務が免除される。
弁護士過疎地で独立開業しようとする人にとっては、いわば常識ともいえる援助でしょうから、ここではあまり詳しい解説はしません。
詳しく調べたい方は、日弁連のサイト等をご覧ください。
このような資金援助は、独立資金に不安がある若手弁護士にとっては、非常にありがたいものです。
ひまわり基金法律事務所という手段
いきなり、地方で独立開業するのには不安がある、という場合には、いったんひまわり基金法律事務所に赴任して、そこでやっていけそうなら、定住するという方法があるでしょう。
ひまわり基金法律事務所は、年間所得額が720万円未満の場合には、不足分を給付されるなど、これまた日弁連の手厚い援助があります。
例によって、弁護士過疎地での独立開業を考えている方には常識でしょうから、詳細な解説はしません。
詳しく調べたい方は、日弁連のサイト等をご覧ください。
コストの低さは魅力
地方中小都市は、事務所の賃料だけでなく、生活費も抑えられるでしょうから、とにかくコスト面での魅力が大きいです。
コストの低さというのは、経営の安定性と精神の安定性に繋がります。
たとえば、手持ち資金が500万円あったとすると、ランニングコストが月60万円であれば、わずか8か月強で資金は枯渇します。その間に、きちんと集客できなければ、経営破たんをきたします。
これに対して、手持ち資金が500万円であっても、ランニングコストが月30万円程度に抑えられれば、16か月強もちます。
弁護士の収入というのは、着手金である程度まかなえる場合もありますが、成功報酬に依存する面も大きいです。
なんとか事件を受任できても、事件が長引けば長引くほど資金ショートの危険が高まります。
そのため、独立したての弁護士は、その大半が、電話が鳴らない日々に戦々恐々とします。
この精神的脅威はすさまじいものです。手持ち資金が尽きるまでの期間なんて簡単に計算できますので、タイムリミットが近づけば近づくほど、眠れぬ夜を過ごすことになります。
事務所があるというだけで宣伝になる
地方中小都市では、弁護士というのは非常に珍しい存在です。
都内では、そこかしこに法律事務所があるので、法律事務所なんて目立つ存在ではありません。
これに対して、地方中小都市では、法律事務所は非常に目立つ存在になるので、開業して、看板を掲げておくだけで立派な宣伝になるのです。
広告費も安い
電話帳は、地方中小都市では非常に有効な広告手段のようですが、電話帳の広告料金は、人口規模によって異なってきます。
地方中小都市では、ターゲットとなる客層は、開業している市町村とせいぜいその周辺に限られてくるでしょうから、電話帳への掲載料(広告費)も安くなるでしょう。
ほかに、地域で出されている新聞があれば、新聞折込広告や新聞広告(紙面での広告です)も同様でしょう。
このほか、そこまでする必要があるか疑問はありますが、googleやyahooのリスティング広告も、ライバルが少ないので安く済むでしょう。
ただし、人口が少なくなるほど、逆に高くなると思われる広告手段もあると思われますので、その点は注意が必要です(大量配布でコストを抑えているような広告手段)。
保守性に注意
地方中小都市では、都心部に比べ、保守性が高いものと思われます。
ネットで調べて相談に来る、という層は、都心に比べると多くないと思われますので、ネットでの広告に過度な期待はすべきではないでしょう(だからといって、ホームページを設けないのも、また、どうかと思われます。若い客層を逃がすおそれがあります)。ネットへの投資は、そこそこにされておいたほうが無難ではないかと思われます。
また、保守性が高い、ということは新しく来た人間に対する警戒心もある程度あるということになるでしょう(これは地域にもよりますが)。
どこの馬の骨ともわからない弁護士に、自分の人生がかかっているような問題を任せたいかというと、疑問があります。
地方中小都市では、あせらず、地域に溶け込んでいくことがより重要と思われます。
誰ともコミュニケーションをとらずに孤立していると、いつまでたっても、異質な存在にしか思われないおそれがありますので、自分から地域の行事や会合に参加する等して、地域の一員になっていくことが重要なのではないでしょうか。
国選・当番弁護
これは地域によっても変わってきますが、その地域の国選や当番弁護が頻繁に回ってくるという地域が多いのではないでしょうか。
刑事事件は日々発生しますが、こういった地方中小都市は、そもそも刑事弁護の担い手が不足している場合が多いと思われるためです(従前は、本庁所在地に事務所を構える弁護士が、持ち回りでなんとか担当していたものを、一手に任せてもらえる可能性がありますから)。
そのため、刑事弁護だけで、ある程度収益を維持することが可能、というのは大きな魅力になるでしょう。
ちなみに、東京の当番弁護・国選は、現在、かなり競争が激しいようです。
7~8件しか事件がない日に、倍以上の弁護士が事件をとりにくる、というのもざらのようです(ちなみに、私は、登録替えの時期の関係で、2014年前期の当番・国選名簿から外れましたので、まだ行ったことがないので、人からきいた話です)。
刑事弁護メーリングリストというものがあり、当番などを変わってほしい人が、交代者を募集する掲示板があるのですが、ここで募集をかけると、一分もたたないうちに、交代者が決まるというのも珍しくないようです(それほど、みんなが狙っているのでしょう)。
私の知り合い
私の知人の弁護士には、地方中小都市で独立開業された方もいますが、皆さん、羨ましいほどにうまくやっていらっしゃいます。
チャンスというと、東京ばかりを見がちですが、地方にも大きなチャンスは眠っている、というのは重要な視点でしょう。