ここ数日、秋雨が続いていることもあってか、夜風は半袖のTシャツ一枚ではすでに肌寒さを感じるほど。
日中に聞こえていた蝉の声はすっかり聞こえなくなり、陽が落ちるとどこからか、虫の音が響いてきます。
きっと九州はまだまだ暑くて、秋のお洋服の出番はもう少し後になるのかと思うのだけど、東京は秋のお洒落をめいっぱい楽しみたくなる季節になりつつあります。
日中のお出かけも、日焼け止めを塗りたくらなくても良いと思うと、空き時間に気軽にふらりとお散歩に出かけて、このあたりを探検するのがより楽しい。
これまでに、あらゆるメーカーの、あらゆるテクスチャーの日焼け止めを試してきましたが、日焼け止めを塗った時の肌の違和感が、どうも気になってしまう私は、できるだけ日焼けしたくないけれど、できれば日焼け止めは塗りたくないというジレンマに、毎年苦しんで一夏を過ごすのです。
さて、東新宿は、自分の足でちょっと歩くだけで、江戸の名残を感じる場所をそこここに見つけることができる街です。
例えば「山吹坂」。
おそらくかつてはくの字に曲がって作られた、とても急で小さな坂だったはず。
ここはなんだか、時間の流れがふっと変わるような不思議な場所です。
不動明王を祀る大聖院の境内に上がる、なだらかな坂に寄り添うような小さな小さなこの坂は、コンクリート造りの階段坂でありながら、室町時代の武将の太田道灌と、ひとりの聡明な女性の物語を、静かに今に伝えています。
太田道灌は、私の好きな武将の中の一人です。 江戸城を築いたことで有名ですが、彼を語るうえで欠かせないのが「山吹」の伝説です。
あるとき、鷹狩りの途中、にわか雨に見舞われた道灌が、雨具の蓑を借りようと粗末な民家を訪ねた際、そこから現れた娘が何も言わずに差し出したのが、山吹のひと枝だったというお話です。
「七重八重 花は咲けども 山吹の 実の(蓑)ひとつだに なきぞ悲しき」と、少女は『後拾遺和歌集』にある古歌にかけ、「実の」と「蓑」を重ねて「お貸しできる蓑がひとつもなくて心苦しい」という想いを、花に託してそっと伝えたのでした。
その奥ゆかしい心づくしの意味に気づかず、多分ちょっと怒って(笑)帰城した道灌は、家臣からその歌を教えられて、己の無学を恥じ、ますます歌道に励むようになったのだとか。
その娘こそが「紅皿(べにざら)」。
伝えられるところによれば、紅皿の父は応仁の乱の戦乱を逃れ、武蔵野に隠れ住んだ武士でした。
容姿が美しく心ばえも雅やかで、和歌を好んだ彼女は、周りの人々から美しい器の「紅皿」にたとえられ愛されていたのだそう。
やがて道灌に城に迎えられた紅皿は、彼のもとでさらに歌道を深めていきました。
後に道灌が謀殺された後、彼女は尼となってこの近くに小さな庵を結び、静かに余生を送ったと伝えられています。
私の祖母があるとき、八重山吹の花の枝にそっと手に取って、「八重の山吹は、確かに実がならない」と呟いたことがありました。
それが道灌の「山吹」の話であったことに気づいたのは、ずいぶんと後のことでしたが、山吹坂を通るたびに、静かに博識であった祖母のことを、私はいつも思い出します。
この坂を登った先にある大聖院には、紅皿の墓がひっそりと佇んでいます。
慎ましく、ひと枝の花で気持ちを伝えたという、気品と知性に溢れた紅皿伝説が残るこの場所を訪れると、都会の喧騒を忘れるほど、時を超えた静けさを感じて、ふわりと気持ちの張りがほどけていくような気がします。
実際に訪れた山吹坂はインスタでご紹介しておりますので、ぜひご覧になってくださいね。
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東京媽祖廟は、4階に観音様、媽祖様は3階のお部屋にいらっしゃって、2階が関帝様のお部屋なのですが、関帝様のお隣のぐっと低い場所まで視線を下げると、床の上に可愛らしい虎さんを見つけることができますよ。
前回、媽祖様のお話をしたので、今回は、この可愛い虎さんのことについて語ろうと思います。
ちなみに、可愛くても神様ですから、前に香炉が置いてあります。 入り口でお線香を買った方は、ちゃんと忘れずに虎さんにもお線香を差し上げてくださいね。
知らないと、うっかり気づかずにスルーしてしまいそうになりますが、この虎さんは道教で親しまれている「虎爺(フーイエ)」という神様です。
虎と聞くと、猛獣というイメージが浮かぶ方も多いと思います。
風水や、四柱推命の占術の中でも、虎といえばエネルギーの強さを意味していますが、実際、中国では昔から、その荒々しさには特別な力が宿っていると信じられていました。
とはいえ、東京の媽祖廟をはじめ、台湾の廟で出会う虎爺は、可愛らしくてどこかちょっぴりユーモラス、正直なところ、あまり怖くはありません。
ちなみに、鮑義忠先生のお宅にも虎爺が祀られていますが、やはり猫ちゃんかと思えるくらいの愛嬌のあるお顔立ちで、6年前に2代目のチワワのうきわを迎えた頃、700グラム程度の体重だったうきわと、ちょうど同じくらいの大きさなんです。 それで、何だか余計に愛おしく感じてしまいます。
そもそも獰猛な虎が、なぜこんなに親しみやすさを感じさせるようなお姿で、神さまとして祀られているのか。
調べてみるといくつかの伝承があるようですが、その中でももっとも有名なお話が、医薬の神様として知られる「保生大帝(ほせいたいてい)」との出会いです。
北宋の時代、名医であった保生大帝が山へ薬草を採りに入ったときのこと。
人間の骨が喉に刺さって、抜けなくて苦しんでいる一頭の虎に出会いました。
人を襲う獣とはいえ、目の前で苦しがっている虎のことを、とても見過ごすことができなかった保生大帝は、その喉から骨を取り除いて、手当てをして助けてあげました。
命を救われた虎は「もう二度と人間を襲いません」と固く誓い、そして命の恩人である保生大帝に寄り添って、足代わりとなって付き従うようになります。
名医が薬箱を携えて険しい道を歩むとき、その側にはいつも、恩義を胸に歩く虎の姿がありました。
やがて保生大帝が天に昇って神となったとき、片時も離れず尽くし続けた虎もまた、ともに神獣として祀られるようになりました。
もとは人を脅かす存在だった猛獣が、慈悲の心に触れて生まれ変わり、神様のお供として人々を守る存在になったわけです。
なんて義理堅く、忠実な虎なんでしょうね。
虎爺は主神を足元から支える従神ですから、どこの廟でもたいてい、床の上、低い場所に祀られています。
「下壇将軍」とも呼ばれるその定位置は、ちょうど小さな子どもたちの目線の高さでもあるということで、昔から「子どもを守る神様」としても親しまれているのだそうです。
子供の病気平癒や、健やかな成長を願って、虎爺はとても大切にされています。
そしてもうひとつ、台湾語で虎爺(ホーヤー)の響きは、お金持ちを意味する「好野」によく似ているということで、大人の私たちにとっては何より嬉しい金運・財運のご利益もあるんですよ。
虎爺は、口に小銭をくわえて財を運んでくると信じられており、商売繁盛を願う人々からも絶大な信仰を集めています。
お参りをした時に、小銭を香炉の煙にかざし、それをお守りとしてお財布に忍ばせておくと、お金が集まってくると言われていますよ。
高いところに祀られた神々さまだけでなく、視線を落として、低い場所で静かに恩義を果たし続けている存在にも手を合わせるということは、私たちの日常の中でも、忘れてはいけない優しい気配り心配りに通じるような気がします。
媽祖廟と虎爺は、インスタでご紹介しておりますので、ぜひご覧になってくださいね。
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暑い夏でした。
これから少しずつ、秋らしくなっていくのですね。
さて、9月1日は、私にとって特別な日です。
このブログ、『パワーストーンカウンセラー・彩のラブスピリチュアル』がスタートしたのが、ちょうど今から18年前の今日なのです。
お陰様で、このブログは本日18歳のお誕生日を迎えることができました
本当に本当に、本当にありがとうございます
あらためて、時の経つ速さに驚いています。 ああ、人の成長の時間なら、18年って成人式ではないですか。
こんなに長い間支えてくださいました皆様方に、心からのお礼を申し上げます。
そんな記念すべき18周年の今日は、毎月恒例の朔日参りとして、新宿の西向天神社、そして稲荷鬼王神社へご挨拶に行ってまいりました。
稲荷鬼王神社では毎月1日、参道のすべてにお酒を撒いてお清めをされるそうです。
鳥居をくぐると、ふわりとお酒の香りが立ち上っていて、心身が清められるような気持ちになりました。
境内では、お供物を載せた三宝を掲げた大久保宮司さんが、満面の笑みでお声をかけてくださいました。
「さあさあどうぞ、上がって中でお参りください」 そうおっしゃってくださり、社殿に上がらせていただいて、神様に日頃のお礼とご挨拶をさせていただくことができました。
なんてありがたいことでしょう。 19年目に入る大切な節目の日、幸せなスタートとなりました。
この18年間、あっという間だったけど、思えば本当にいろんなことがありました。
このブログを通じて、たくさんの素敵なご縁に恵まれたこと。 それは私の大切な宝物です。
いろんな場所に出掛けて、いろんな方と出会い、たくさんの学びを得ることができました。
まだまだ勉強したいことがたくさんあって、もっともっと進化し続けていきたい。
昔は、幸せって、思いがけない嬉しい出来事が起きたり、身に余るような贅沢ができたり、とんでもないチャンスが舞い込んだり、大きな利福が転がり込むようなことなのだと、勝手に思い込んでいました。
でもね、幸せがそんなものだと信じていたならば、日常の中で、そうそう幸せには出会えることはないものです。
ある時、気づいたのです。
幸せの正体って、感謝なんだと。
どんな小さなことでも、「有難いな」と思えたら、それが幸せ。
だから、もし幸せになりたいと願うならば、日常の中で、どれだけ感謝できることがあるのかを意識して探してみること。
有難いなと思えることの数だけ、幸せの数も増やしてゆける。そのことに気づけることで、どれほど心の豊かさと幸福に満たされることか。
今日というこの日に、こんな有難い出来事が自分に降り注いできたことに、感謝の気持ちと共に、私は本当に幸せだと心から幸福感に満たされています。
これからも、目の前にあるやるべきことを着実にやっていけるように、しっかりと歩を進めてまいります。
そして、この場所が、ささやかでもあなたにとって
「読んでよかったな」
「なんだかちょっと元気になったかも」
そんなふうに思っていただけるような場所であれますように。
あなたの毎日が少しでも明るく、軽やかで、幸せなものになりますように。
そんな願いを込めて、これからも、何気ない日常の中でみつけた、「楽しい」や「嬉しい」をこのブログを通して、発信し続けてゆきたいと思っております。
大きな感謝の気持ちとともに、みなさまのご健康とご多幸を、心よりお祈り申し上げます。
9月20日は 鬼王神社のお祭りですよ。
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日本でも大人気の「豆花(トウファ)」に、「芋圓(ユーユェン)」は、豆花のトッピングにもよく使われている台湾版白玉団子って感じのもので、わりとお馴染みかと思います。
他にも、まるで黒曜石みたいな美しさの、黒いゼリー「仙草(シエンツァオ)」は、ほんのりと素材自体の甘さを感じるお味で、低カロリーのうえ、ポリフェノールも含まれていて、整腸作用や解毒の効果もある薬膳スイーツで、私の大のお気に入りです♡
それから、マンゴーをはじめとする南国の果物など、台湾には魅力的なスイーツがたくさんあります。
台湾のお菓子やデザートは、どこかほっとする優しさがあって、ヘルシーなイメージのある果物や豆類がふんだんに使われているものが多く、素材そのものの味が生かされているという気がします。
日本の、繊細な職人技が詰まった和菓子や甘味とはまた少し違う、だけど温かみと優しさがしっかり詰まった、昔ながらの素朴さが感じられるところも魅力です。
中国には昔から、「南甜北鹹(なんてんほくかん)」という言葉があって、これは「南のほうの地域は甘くて、北の地域は塩辛い」という、食文化や味覚の傾向を表した言葉です。
台湾でも特に南部のほうは、かつてはサトウキビの栽培や製糖産業の中心地だったため、料理にも、お砂糖をふんだんに使う文化が根付きました。
私がかつて、妹のBeBeと一緒に風水の勉強のためにしばらく滞在していたマレーシアでも、カフェで注文する飲み物の衝撃的な甘さには驚きました。 コンビニで買い求めるペットボトルのお茶ですら、すごく甘い。 本当に、びっくりするほど甘いのです。
昨年、一昨年と、短期の語学留学で訪れたフィリピンでも同様で、もともとコーヒーや紅茶はストレートで飲むのが習慣になっている私は、お砂糖不使用の飲み物をわざわざ探し求めていました。
普段から、砂糖断ちを実践されている方などからすると、とても考えられないかもしれませんね。 でも、赤道に近い国にずっと住んでいると、その甘さにも慣れてくるそうですよ。
こうして見てみると、台湾といってすぐに思い浮かぶ「スイーツ」の食文化は、南方特有の気候や食材、そして長い年月をかけて育まれてきた習慣と無関係ではなさそうです。
ただ、マレーシアやシンガポール、フィリピンあたりの方が日常的に求める甘さと比較すれば、台湾のスイーツは、ずいぶんと控えめな優しい甘さに感じるんですよね。
薬膳や中医学の考え方では、五味にはそれぞれ身体に働きかける方向性があるとされ、「甘味」は五行では「土」に属し、主に脾・胃と関係が深い味です。
ちなみに、ここでいう「甘味」は、現代人がイメージするお砂糖をふんだんに使用するということだけを指すものではなく、お米や豆類、芋類、かぼちゃなど、自然な甘味を持つ食材の甘さのことも含まれています。
甘味には、身体をいたわったり、エネルギーを補ったり、胃腸を調和させたりする働きがあると考えられていて、疲れているときに、なぜか甘いものが欲しくなるのも、こうした身体の感覚と無縁ではないのかもしれません。
もちろん、現代栄養学では「甘いものを食べれば身体の熱が取れる」という単純な話ではありません。
ですが、暑い土地では、汗によって水分や電解質が失われ、体力も消耗しますから、そんな環境の中で、果物や豆類、芋類などを使った甘味は、エネルギーや水分を補う食文化としても、やはりとても理にかなった一面があるように思えます
さてさて、台湾の夏といえば、やっぱりこれです♡
さんざん迷った末に、小豆が好きな私は、今回は小豆たっぷりのミルクかき氷にしました。
随分と甘さが抑えてある小豆は、しっかり食べてもなんだか罪悪感が薄い(笑)
美味しくて、楽しくて、なんだか幸せな気分になってくるので、単純に「甘いものは体に良くない!」と言って遠ざけてしまうのは惜しいと、妙な確信が湧いてきたりします(笑)
実際、小豆って体に良いのですよ♡
台湾のかき氷は、ふわふわに削った氷の上に、たっぷりの果物や豆類、芋圓、仙草、練乳など、さまざまなものをたっぷりとトッピングしてあります。 ちなみに、鮑義忠先生のおすすめは、たっぷりマンゴーのかき氷です。
甘いものを悪者にしてしまわず、季節や気候、体調に合わせて程よく取り入れるっていうのも良いのではないかと思うのですよね
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妹のBeBeと鮑義忠先生は、毎月のように台湾へ通っていて、時には月に2度、3度と訪れることもあるほどですが、その間、たいてい私は2匹の犬たちと一緒に東京でお留守番。
ですから、私も一緒に台湾へやってきたのは、およそ一年半ぶりのことになります。
久しぶりに降り立った、大好きな台北の街。
そこかしこに、どこか不思議な懐かしさがあり、それでいて日本とはあきらかに違った、独特の異国の空気に包まれた街並み。
湿度を含んだ熱い風が、抱きしめるように身体にまとわりついてきます。
街路樹の濃い緑、見慣れない漢字が並ぶ看板、バイクの行き交う音、そして、あちらこちらから漂ってくる、台湾特有の食べものの香り。
「あぁ、そう、この感じ、この匂い・・・。」
前回の台湾は、私にとって、一生の宝物となる大切な思い出がいっぱい詰まったものとなりましたから、その記憶をひとつづつ取り出すように、あたりの景色を眺め、この街の空気を胸いっぱいに吸い込みます。
さて、情緒あふれる街並みの中でいただく台湾のローカルグルメはもちろん格別なのですが、実は、台北には思わず「こんな素敵なところがあるんだ」と嬉しくなるような、おしゃれなカフェがたくさんあるのです。
今回、そんな素敵なカフェのひとつに、鮑義忠先生が連れて行ってくれました。
少し早めのランチに訪れたのは、『8%ice CAFÉ』
ここは、公園を借景にした、とても心地よいロケーションで、大きなガジュマルをはじめとする木々の緑が目に入り、この一角だけ、街の喧騒を忘れるほど時間がゆっくりと流れているような、穏やかなエリアです。
店内に足を踏み入れると、カジュアルなインテリアなのにとても上品で、そのうえ肩肘張らない雰囲気。
とてもゆったりとくつろげて、心地いい。 絶妙なバランス感のあるこんな場所、ホントに大好きです。
旅先で見つけたこんな素敵な場所で過ごすひとときも、豊かな旅の記録のひとつとなりますよね。
そのうえ、このカフェはなんと、ピアノとヴァイオリンの生演奏を聴きながら、本格的なお料理をいただくことができるのです。
ランチをいただいているだけなのに、まるで小さなコンサートホールにいるみたいで、とても贅沢な時間・・・。
美しい音色を耳にしながら、目の前のお料理をゆっくりいただく。
日常の雑多なことを全て心の中から追い出して、美味しいものを味わいながら、素敵な音色に耳を傾け、目の前の景色を眺める。
そんなふうに、今、この空間に体を預けて、この場所で過ごしているそのことだけに、幸福感を感じるひととき。
とても幸せなランチタイムになりました。
ちなみに、こちらのお店は、お料理だけでなく、スイーツにもかなりこだわっていらっしゃるようで、横長のガラスケースの中に、ずらりと並んだ美しいケーキたちに、思わずため息が出ました。
なんと、デザートは、この中から好きなものをひとつ選べるのです。
これは嬉しすぎる。
嬉しいのだけれど、ものすごく困る。
どれも食べてみたい、どれも美しい。
さんざん迷った末に、私が選んだのは、「醋栗」と書かれたドーム型のケーキ。 「醋栗」とは、おそらく、カシスのことのようです。
ひと口いただいてみると、まず果実の酸味と香りが口の中いっぱいに広がり、そして、その酸味を全く邪魔しない、ほんのりとした優しい甘さ。
どうやらこのお店は、パティシエのお仕事にも本格的なこだわりを持っていらっしゃるらしい。
つくづく、パティシエというお仕事は、単に「甘いお菓子」を作る仕事ではないのだってことを実感します。 なんて繊細なお仕事なんでしょう。
こちらも、ケーキにフォークを差し込む加減にすら、思わず真剣になります。
果物の香りがきれいに立ち上がり、甘さがすっと引いていく。 その余韻を楽しみながら、再び幸福感にひたる。
久しぶりの台北で、贅沢で幸せなランチタイム。
美しい音楽と、緑の景色と、美味しいお料理。
観光名所を訪れることも、もちろん旅の醍醐味ではあるけれど、旅先での一皿一皿、そしてその時の会話や、流れてきた音楽の記憶は、あとになってとても鮮やかに蘇ってきて、特別な思い出になっていることに気づいたりするものです。
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曹洞宗は禅宗ですから、お盆の御霊膳は精進料理で、ご飯、汁物、煮物、和え物、香の物の五品を5つの持ってお膳に載せます。
炊き立てのご飯と、湯気の立つ汁物を腕に盛り付けてお供えしますが、この御霊膳、使う器がとても小さくて可愛いんです。
小さなお茶碗、小さなお椀、小さなお皿……。
並べていると、子供の頃におままごとで小さなお皿に料理を盛り付けていたことを思い出して、なんだか懐かしい気持ちになります。
お盆の間は、いろんなことを思い出します。
そして、神妙な顔をして小さな器を並べている時、ご先祖様と静かに時を共有できているような気持ちになって、なんだか優しさに包み込まれたような気がするのです。
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以前から、「なぜだ?なぜ東京は1か月早いんだろうか?」と、何気に疑問に思っていたので、ちょっと調べてみたところ、どうやら明治時代の「改暦」が関係しているみたいです。
明治時代に、それまで使われていた旧暦から新暦へと暦が変わったときに、首都の東京では、いち早く新しい暦に合わせてお盆の時期も7月に移行したのだとか。
一方、地方では、それまでの習慣をそのまま受け継いで、旧暦の7月にあたる8月にお盆を行う地域が多く残りました。
地方は農作業との関わりも深い地域が多いですし、季節と実生活が、都会で生活する方々よりも密接している、ということもあるのかもしれません。
旧暦の7月は新暦ではおおよそ1ヶ月のズレがあります。 それで東京あたりは7月、そして地方では8月と、ちょうど1か月の違いが生じたということなのですね。
ちなみに、私の自宅がある福岡でも、お盆は8月13日からです。
私は先週から東京に来ていますので、今年は福岡の自宅で、いつものようにお盆の準備をすることができないんです。
なので、東京に向かう直前、少し早めにお墓掃除を済ませてきました。
炎天下でのお墓掃除は、比較的暑さには強い体質の私でさえ、クタクタになるほど体力を消耗したのですが、お墓掃除を終えた後って、何ともいえない清々しさと達成感を得られるものです。
そんなわけで、今年はいつものように自宅ではなく、東京のBeBeのお部屋で、ささやかにお盆の行事をすることにしました。
場所は違っても、ご先祖様をお迎えする気持ちはひとつも変わりません。
お盆は、自分たちのご先祖様のことを、普段より身近に感じるためのものだと思うのです。
故人との素敵な思い出を懐かしく思い出したり、感謝したり。
「正しい作法は?」「準備するものは?」なんて、難しく考えると、どうしてもハードルが上がってしまうものです。
そのせいで、「そのうちいつかきちんとやろう」という気持ちがありながら、何もしないというよりは、せめて気持ちの中だけでも”ご先祖様とのつながりを大切に感じる日”にするだけで良いと私は思っています。
今年も心を込めてお盆を迎えたいと思います。
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たくさんおしゃべりして、たくさん笑って、とても楽しい時間を過ごしました。
その時、友人の一人が手渡してくれたのが、とっても可愛いこの”アルパカ”のチャームです。 なんと、「マチュピチュ」のお土産なんです
「え、すごっ めっちゃ嬉しい
」 私はもう、テンション上がりまくり
このアルパカちゃんの可愛さだけでなく、彼女が「本当にマチュピに行ったんだ」ということが、私はものすごく嬉しかったの。
ご存じの通り、マチュピチュとは、南米ペルーのアンデス山中、標高が2400メートルを超える場所にある、インカ帝国の古代遺跡です。
15世紀に築かれたと考えられているそうですが、当時の人たちの驚くような天文知識と優れた技術によって造られた都市で、巨大な石の建物や精巧な水路などが、山の地形に沿うように遺されている。
インカ文明の高度な建築技術、都市計画、農業技術と、アンデスの雄大な自然環境が一体となったこの場所が、世界に知られるようになったのは、1900年代に入ってからですから、それまでこの古代都市は静かに密かに、山深い場所で長い年月を過ごしていたのですね。
う〜ん、想像しただけでたまらないロマンに溢れた”マチュピチュ”の遺跡・・・。
そんな場所に、「ずっと行きたかった」という夢を彼女は本当に叶えたのです。 すごい、かっこいい。素敵すぎる
南米ペルーまで、しかも、アンデス山中の標高2000メートルを超える場所まで、つづら折りの道を進むバスに揺られて、彼女は本当にマチュピチュの空中都市まで行ってきたというのです。
「いつか行きたいな」と思うことと、「よし、行こう!」と、実際に航空券を取って旅の計画を立て、海を渡り山を越えて、その地まで自分の足で行くということ。
この二つの間には、ものすごく大きな距離があります。
こんな素敵な人が私の友人でいてくれることを、私は心から誇りに思う。
そして、私自身の「いつか行きたい場所」のことを思うのです。
もちろんこの私だって、子供の頃に何かの本でマチュピチュのことを知って以来ずっと憧れていたのですよ。
なぜかわからないけど、エジプトのピラミッド以上に、なんだか不思議な魅力を感じていて、マチュピチュという場所に惹かれていました。
何かの機会に写真を見たり、テレビで見かけたりするたびに、「いつか行ってみたいなぁ」と思い続けてきました。
「こんな場所が本当に地球上にあるんだ〜 いつか、実際に自分の目で見ることができたらいいなぁ」と。
でも人が「いつか」と思っていることなんて、人生の中では自分でも把握しきれないほどに、たくさんたくさん心の中に溜めていくのですよね。
いつか行きたい。 いつか見たい。 いつかやってみたい。 いつか会いたい。
いつか、いつか、いつか……。
そう言っているうちに、時間はどんどん過ぎていく。
若い頃には、「いつか」という言葉の中に、果てしなく広い未来があるような気がしていました。
そのうちいつか。
10代の頃なんて、「気合いと根性さえあれば、いつかどこへでも行けるようになるんだ」と無邪気に信じていました。
でも最近、ふと気づいて、少しだけ切なく、でも同時に穏やかに感じていることがあります。
それは、世界中にある「いつか行きたい場所」が、年齢を重ねるにつれて「おそらく生きているうちには叶えられないだろうな」と思う場所へと、静かに変わってきているということ。
自分の中にある時間も体力も、そして気力すら、確実に残量が減ってきている。
だから今回、友人がマチュピチュへ行くという夢を叶えたことが、私にはとても眩しく、そして誇らしく感じられました。
夢って、思っているだけでは夢のままだけれど、一歩踏み出した瞬間に、手に入れられる現実へと姿を変え始める。
憧れの気持ちを持つだけで、おそらく私はこの先、実際にマチュピチュへ行くことはないと思う。 多分ね。
「行けたら素敵だな」くらいの気持ちは、まだ持っていたいけど。
だって人生って、案外、はなから諦めていたことが、ひょんなことから叶ったりするものだもの。
友人がペルーまで行って、マチュピチュという長年の夢を叶えたこと。
そして、その旅のお土産が、今こうして私の手元にあること。
そんな遠い憧れの場所で、友人が私のことを思い出してくれて、この可愛いアルパカちゃんをわざわざ連れて帰ってきてくれたことが、私は本当に本当に嬉しくて。
夢を叶える行動力って、素敵。
遠いペルーから私の元へやってきてくれたこの子を、これから私は、自分の行くいろんな場所に一緒に連れて行ってあげようと思う。
早速、旅用の機内持ち込みリュックに付けました。
まずは近々、台湾に連れて行くよ。 それから次はどんな国を見せてあげられるかな。
人生は、かつての私が思っていたよりも、ずっとずっと短いのだということを、最近特に実感しています。
人の一生の中で、「いつか」と言っている時間なんて、本当はそれほどたっぷりとは用意されていないのです。
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子供って、赤や黄色など、はっきりした色を好む傾向があるからか、チューリップや向日葵、サルビア、そしてケイトウという名前は、私が子供の頃に比較的早い段階で覚えた花の名前です。
ただ、「鶏頭」と書くのだと知ったのは、だいぶ大きくなってからでした。
なるほど、鶏のトサカに似ているからか!
そしたら不思議なもので、子供の頃には音の響きが「毛糸」に似ていて、「ふわっとした手触りの可愛い花」だと思っていたケイトウが、どうみても鶏のトサカにしか見えなくなってしまった(笑)
カンカン照りが続く真夏に、鮮やかな彩りを添えるケイトウの花。
昔、中国では、この花穂を乾燥させて粉末にしたり煎じたものが、収斂作用のある薬とされていました。
風水では、火の気を持つものとされ、南に置くことで才能や人気運を高めるアイテムだといわれています。
ビビットな色合いは、眺めているだけで気持ちがポジティブになってきますが、困難を乗り越えてより良い未来に向かうための励ましとなり、コミュニケーション力をアップさせ、新しい出会いを引き寄せる力を持つとも言われているそうです。
連日の厳しい暑さに、つい気持ちまでぐったりしてしまいそうになります。 そんな時、ケイトウのように力強く咲く花に目を向けてみるのもいいものですね。
自然は、季節ごとに私たちに必要なメッセージを、言葉ではなく色や形で届けてくれます。
もしあなたが最近、少しお疲れ気味かなと感じていらしたなら、鮮やかなケイトウからパワーと前向きなエネルギーを分けてもらってはいかがでしょう。
骨董の伊万里の染付印判の湯呑みは、おそらく明治後期か大正時代くらいのもののようです。
普段使いのお湯呑みとして使うことはありませんが、深い藍色が涼しげで、夏の暑さを和らげてくれるような気がします。
小さな剣山を沈めて、ケイトウを一輪挿したら、小さなブーケみたいで可愛らしい。
妹のBeBeが、台湾で買って来てくれた香を焚いて、気持ちのクールダウン。
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被災された皆さま、そして今も不安な時間を過ごされている皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
気持ち的には、「何かお手伝いできることはありませんか?」と、すぐにでもお声がけしたい気持ちでいっぱいなのですが、今は電気も通信も、とても貴重なライフラインです。
スマートフォンの充電ひとつとっても大切な時ですし、ご家族や親しい方との連絡や、必要な情報を得ることを何よりも優先していただきたいので、熊本の方へはその後、個別のご連絡はあえてこちらからは控えております。
こんな時ですから「返信をしなければ」という気持ちのご負担すらかけたくありません。
もどかしい気持ちで過ごしていますが、混乱の最中に、心配するしかできない立場の人間が余計なことをすると、却ってお手を煩わせてしまうことになりますものね。
ただ、福岡にまで届く余震があるたびに、
「熊本は、どれほど大きな揺れだったのだろう」
「怖い思いをなさっていないだろうか」
そんなことばかり考えてしまいます。
しかも、この厳しい暑さですから、心も身体も休まらずにお過ごしだろうと思うと、本当に胸が痛みます。
今の私にでも何かできることを考えて、タイミングを得たら、迷わず迅速に行動をしたいと思っています。
被災地の方々に、一日も早く穏やかな日常が戻りますように。
今日はベランダのグリーンに蝉が遊びにきました。 どうぞごゆっくり。
蝉は、フランス語で”Cigale(シガル)”
「幸運」「繁栄」「復活」の象徴とされ、特にプロヴァンス地方では、縁起の良いモチーフとして親しまれています。
蝉って、小さな体のどこにあのパワーが詰まっているのかと思うほどに、大きな声で鳴きますよね。
長い年月を土の中で過ごした後に地上へ出て羽ばたく姿から、不老不死や復活、再生のシンボルとして、中国では昔し、玉蝉といって、翡翠製の蝉の彫刻が作られていました。
普段は暑さが増すように感じられる蝉の声も、今はなんだか「大丈夫、大丈夫」と聞こえる気がする。
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